幽霊祓い

第4章 烽霊会編

第262話 撃退

「なぜ、アメリカGEAが日本に？」

「日本にはゴースト・キングの件でお世話になったからな、そのお返しだ」

「ふっ、五帝ごときに何ができる？」

「はっ、麒麟きりんの力を解放できていないやつが何言ってんだよ」

「チッ、五帝が調子に乗るなァッ！！冷術・冷壁冷変れいじゅつ  れいへきれいへん」

飛山の周りに氷の壁が出来上がった。

「真術・真艇野更史しんじゅつ  しんていのさらし」

ルーズが術を使うと、冷壁冷変は一瞬にして解けた。

「真術・蜂雷しんじゅつ  ばちらい」

飛山が吹っ飛んだ。一方的に攻め続けるルーズ。

「五帝のくせにッ、何故だ？何故、こんなにも俺が押されているんだ？」

「五帝、五帝って、お前は俺の事をナメすぎなんだよ」

アメリカGEA五帝・ルーズ・ネイサーは、次期一帝候補者の1人である。彼が使う真術はかなりの洗練がされており、威力もかなりのものである。

「ここで倒す、飛山  轟ッ!!真術・奥義・真填恨紺蔡しんじゅつ  おうぎ  しんてんはんこんさいッ」

辺りに現れる無数の宝箱。そのうちの一つを開け、中から緑色の液体が入ったフラスコ瓶を取り出した。そして、ルーズはその液体を飲み干し、飛山に向かっていった。

「真術・龍真爆見しんじゅつ  りゅうしんばくけん」

飛山が倒れ込んだ。

「ク、クソが・・・」

「終わりだ、飛山  轟」

ルーズがそう言った時だった。ルーズの足元を襲う銃弾。ルーズには当たらなかったが、それは遠距離からの攻撃だった。

「助けに来ました、リーダー」

そう言いながら現れた男は、飛山を抱えてその場を後にした。

「チッ、逃げやがったか。おい、青山、立てるか？備えておけよ、飛山アイツは再び、GEAここに戻ってくるぞ」

「分かってます」

「特訓するなら俺が付き合ってやるぞ？」

「え？あなたは？」

「鬼白だ。お久しぶりです、ルーズさん」

俺の背後から現れた男はそう名乗り、ルーズさんに一礼をした。

「ルーズさんは俺の師匠なんだ」