幽霊祓い

弥生 啓

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第3章 ゴースト・キング編

第228話 霊を祓う

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ゴースト・キングが手元で生成した巨大な黒い玉を放った。隕石のように落下してくる黒い球体。対するのは・・・

死術・極奥・死天大天堂しじゅつ  きょくおう  してんだいてんどうッ」

顕現する錫杖。錫杖から放たれる感じたことのない異様な霊気。エルバスさんはその錫杖を握りしめ、落下してくる黒い球体に向かっていった。そして、次の瞬間、空中で大爆発が起きた。辺りに吹き付ける爆風。アイダホ州の一部はかつての姿を失ってしまった。黒い球体を突き抜け、エルバスさんは、ゴースト・キングの脳天すらも、錫杖で突き抜いた。ゴースト・キングが消滅した。終わったのか・・・?エルバスさんが空から落ちてきた。

「エルバスさんッ!!」

エルバスさんは全身、ボロボロの状態だった。

「俺は大丈夫だ。それより、あの影山とかいうやつを追わないと」

「いや、それはもういい。エルバスよ、今は体を休めることを考えろ」

「デリック会長!?どうして、ここに?」

「犯人は・・・鬼魅宮猛子だ」

「え?」

「私を捉えたのは鬼魅宮猛子だ。私もいつから何をされていたのかは分からない。ただ、気づいた時には捉えられており、部屋に監禁されていた。そして、その後、ゴースト・キングの核は本部から消えていた。その結果、君達に無理をさせてしまった。私の詰めが甘かったせいで・・・」

「いえいえ、そんなことは・・・」

まさか、鬼魅宮猛子が関わってきているとまでは想像もしていなかった。

「鬼魅宮猛子が今どこにいるとかは・・・」

「すまない、調査を行ったが、一切の証拠するすら見つからなかった」

こうして、影山を追うこともなく、鬼魅宮猛子が結局、どこまで関与していたのかという謎も残すような形で、ゴースト・キングとの戦いは終結したのだった。

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