153 / 298
第2章 再臨編
第153話 悪夢ー兄と弟ー
しおりを挟む
「兄ちゃん、その新幹線のおもちゃ貸してよ~」
「いいぜ、ほら、好きなだけ遊べよ。・・・あ、ちょっと待ってろよ」
兄ちゃんがおもちゃ箱の方へいった。そして、箱から車のおもちゃを持ってきた。
「これと一緒に遊ぶともっと面白くなるぞ」
「兄ちゃんも一緒に遊んでよ」
「もちろんだッ」
兄貴はとても優しい人だった。おもちゃを貸してって言えば、どんなに自分が楽しそうに遊んでいてもすぐに貸してくれるし、その上、一緒に遊んでくれる。宿題で分からないことがあれば、すごく分かりやすく教えてくれる。俺はそんな兄貴が大好きだった。でも、あの日、珍しく、俺らは兄弟喧嘩をした。理由は本当に些細なものだった。
「水族館と遊園地どっちに行きたい?」
「水族館がいい!!」
「俺、遊園地」
「柊、お兄ちゃんが先に言ったから、今日は水族館な」
その後・・・
「いつまで怒ってるんだ、柊」
「そうだよ、水族館も楽しいよ?」
「お兄ちゃんのバカ!!意地悪ッ!!いつも譲ってくれるのに今日は譲ってくれなかった!!」
「ッ!!いつもいつも譲ってばっかりしてるのだって嫌なんだぞッ!!俺の楽しみの時間は全部お前に取られる!!1回の選択ぐらいでキレんなッ!!」
俺と兄貴は車内で掴み合いになった。
「こらこら、やめなさい!!」
「あなた、前から車がッ!!」
「う、うわぁぁぁぁぁぁッ!!」
俺ら家族が乗った軽自動車と大型トラックが衝突し、事故が起きた。父と母は即死、兄貴と俺は病院に送られたが、兄貴は病院に搬送後に死亡した。その後、俺は鍵蔵さんに引き取られ、育てられた。この前、初めてクロと対峙して、殺られて、眠っている間にこれらのことを思い出した。クロが自分の兄貴だってことは未だに信じれないけど、兄貴が生きている以上、俺のやるべき事は決まっている。あの時のことを謝り、兄貴を霊帝会から連れ戻す。
「いいぜ、ほら、好きなだけ遊べよ。・・・あ、ちょっと待ってろよ」
兄ちゃんがおもちゃ箱の方へいった。そして、箱から車のおもちゃを持ってきた。
「これと一緒に遊ぶともっと面白くなるぞ」
「兄ちゃんも一緒に遊んでよ」
「もちろんだッ」
兄貴はとても優しい人だった。おもちゃを貸してって言えば、どんなに自分が楽しそうに遊んでいてもすぐに貸してくれるし、その上、一緒に遊んでくれる。宿題で分からないことがあれば、すごく分かりやすく教えてくれる。俺はそんな兄貴が大好きだった。でも、あの日、珍しく、俺らは兄弟喧嘩をした。理由は本当に些細なものだった。
「水族館と遊園地どっちに行きたい?」
「水族館がいい!!」
「俺、遊園地」
「柊、お兄ちゃんが先に言ったから、今日は水族館な」
その後・・・
「いつまで怒ってるんだ、柊」
「そうだよ、水族館も楽しいよ?」
「お兄ちゃんのバカ!!意地悪ッ!!いつも譲ってくれるのに今日は譲ってくれなかった!!」
「ッ!!いつもいつも譲ってばっかりしてるのだって嫌なんだぞッ!!俺の楽しみの時間は全部お前に取られる!!1回の選択ぐらいでキレんなッ!!」
俺と兄貴は車内で掴み合いになった。
「こらこら、やめなさい!!」
「あなた、前から車がッ!!」
「う、うわぁぁぁぁぁぁッ!!」
俺ら家族が乗った軽自動車と大型トラックが衝突し、事故が起きた。父と母は即死、兄貴と俺は病院に送られたが、兄貴は病院に搬送後に死亡した。その後、俺は鍵蔵さんに引き取られ、育てられた。この前、初めてクロと対峙して、殺られて、眠っている間にこれらのことを思い出した。クロが自分の兄貴だってことは未だに信じれないけど、兄貴が生きている以上、俺のやるべき事は決まっている。あの時のことを謝り、兄貴を霊帝会から連れ戻す。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
【完結】少年の懺悔、少女の願い
干野ワニ
恋愛
伯爵家の嫡男に生まれたフェルナンには、ロズリーヌという幼い頃からの『親友』がいた。「気取ったご令嬢なんかと結婚するくらいならロズがいい」というフェルナンの希望で、二人は一年後に婚約することになったのだが……伯爵夫人となるべく王都での行儀見習いを終えた『親友』は、すっかり別人の『ご令嬢』となっていた。
そんな彼女に置いて行かれたと感じたフェルナンは、思わず「奔放な義妹の方が良い」などと言ってしまい――
なぜあの時、本当の気持ちを伝えておかなかったのか。
後悔しても、もう遅いのだ。
※本編が全7話で悲恋、後日談が全2話でハッピーエンド予定です。
※長編のスピンオフですが、単体で読めます。
セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
3歳児にも劣る淑女(笑)
章槻雅希
恋愛
公爵令嬢は、第一王子から理不尽な言いがかりをつけられていた。
男爵家の庶子と懇ろになった王子はその醜態を学園内に晒し続けている。
その状況を打破したのは、僅か3歳の王女殿下だった。
カテゴリーは悩みましたが、一応5歳児と3歳児のほのぼのカップルがいるので恋愛ということで(;^ω^)
ほんの思い付きの1場面的な小噺。
王女以外の固有名詞を無くしました。
元ネタをご存じの方にはご不快な思いをさせてしまい申し訳ありません。
創作SNSでの、ジャンル外での配慮に欠けておりました。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
【完結】私の小さな復讐~愛し合う幼馴染みを婚約させてあげましょう~
山葵
恋愛
突然、幼馴染みのハリーとシルビアが屋敷を訪ねて来た。
2人とは距離を取っていたから、こうして会うのは久し振りだ。
「先触れも無く、突然訪問してくるなんて、そんなに急用なの?」
相変わらずベッタリとくっ付きソファに座る2人を見ても早急な用事が有るとは思えない。
「キャロル。俺達、良い事を思い付いたんだよ!お前にも悪い話ではない事だ」
ハリーの思い付いた事で私に良かった事なんて合ったかしら?
もう悪い話にしか思えないけれど、取り合えずハリーの話を聞いてみる事にした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる