幽霊祓い

弥生 啓

文字の大きさ
上 下
104 / 298
第2章 天界大会編

第104話 黒天術

しおりを挟む
天界大会参加者・黒川  曽伍くろかわ  そうご。黒天術の使い手で、チームのリーダー格。黒川のチームの右腕、芝型  大和しばかた  やまと。牢術の使い手。そして、黒川のチームの左腕、魚塔  清繁なとう  きよしげ。魚術の使い手。

3人の中に1人、見たことあるやつがいた。

「お前は確か・・・」

「よぉ、さっきはガネーシャにぶっ飛ばされちまったけど、次はそうはいかないぜ」

「なんだ、知り合いのなのか、優牙」

「知り合いというか、なんというか、まぁ、さっき知り合った」

「俺の名は黒川  曽伍。このチームのリーダー格の者だ。この2人は芝型  大和と魚塔  清繁だ。お前たちに1つ簡単な質問をしよう。俺たちが生き残るために俺たちがとる行動はなんだと思う?」

「ははっ、答えは簡単。僕たちを倒すんだろ?」

「正解だ。見事正解したお前にはこれをくらわせてやろう。黒天術・直こくてんじゅつ  ちょくッ!!」

黒天術?なんだ、その蒼天術のパクリみたいな術は!?蒼天術の派生術なのか?それとも蒼天術が黒天術の派生術なのか・・・?とりあえず、止めるか・・・

蒼天術・直そうてんじゅつ  ちょく

黒い光の矢を青い光の矢が止めた。

「お前も似たような術を使うのか・・・。お前、九孟家くもうけの人間か?」

「九孟家?なんだそれは?」

「九孟家、それは鎌倉時代に右宗院行信うしゅういんこうしんによって作られた一族だ。一族内で色々あったみたいで、5代目当主・九孟  仁くもう  じんは忌み子と言われていた。その九孟  仁が使ったのが黒天術だ。それから九孟家では5代に1人黒天術を扱う忌み子が生まれるようになった。だから、黒天術は嫌われている術なんだよ」

「ってことは蒼天術が派生術なのか」

「ほら、お前らもやれ」

黒川がそう言うと、芝型が雷翔の方へ、魚塔が鮫波さんの方へ向かっていった。

「お前の名をまだ聞いていなかったな、名は?」

「青山  優牙だ」

「優牙、この大会、勝って生き返るのは俺たちだッ!!」

「いいや、僕たちが生き残るッ」

ー天界大会終了まで残り4時間21分、残り人数211人ー
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

【完結】少年の懺悔、少女の願い

干野ワニ
恋愛
伯爵家の嫡男に生まれたフェルナンには、ロズリーヌという幼い頃からの『親友』がいた。「気取ったご令嬢なんかと結婚するくらいならロズがいい」というフェルナンの希望で、二人は一年後に婚約することになったのだが……伯爵夫人となるべく王都での行儀見習いを終えた『親友』は、すっかり別人の『ご令嬢』となっていた。 そんな彼女に置いて行かれたと感じたフェルナンは、思わず「奔放な義妹の方が良い」などと言ってしまい―― なぜあの時、本当の気持ちを伝えておかなかったのか。 後悔しても、もう遅いのだ。 ※本編が全7話で悲恋、後日談が全2話でハッピーエンド予定です。 ※長編のスピンオフですが、単体で読めます。

悪役令嬢の去った後、残された物は

たぬまる
恋愛
公爵令嬢シルビアが誕生パーティーで断罪され追放される。 シルビアは喜び去って行き 残された者達に不幸が降り注ぐ 気分転換に短編を書いてみました。

セレナの居場所 ~下賜された側妃~

緑谷めい
恋愛
 後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

3歳児にも劣る淑女(笑)

章槻雅希
恋愛
公爵令嬢は、第一王子から理不尽な言いがかりをつけられていた。 男爵家の庶子と懇ろになった王子はその醜態を学園内に晒し続けている。 その状況を打破したのは、僅か3歳の王女殿下だった。 カテゴリーは悩みましたが、一応5歳児と3歳児のほのぼのカップルがいるので恋愛ということで(;^ω^) ほんの思い付きの1場面的な小噺。 王女以外の固有名詞を無くしました。 元ネタをご存じの方にはご不快な思いをさせてしまい申し訳ありません。 創作SNSでの、ジャンル外での配慮に欠けておりました。

【完結】私の小さな復讐~愛し合う幼馴染みを婚約させてあげましょう~

山葵
恋愛
突然、幼馴染みのハリーとシルビアが屋敷を訪ねて来た。 2人とは距離を取っていたから、こうして会うのは久し振りだ。 「先触れも無く、突然訪問してくるなんて、そんなに急用なの?」 相変わらずベッタリとくっ付きソファに座る2人を見ても早急な用事が有るとは思えない。 「キャロル。俺達、良い事を思い付いたんだよ!お前にも悪い話ではない事だ」 ハリーの思い付いた事で私に良かった事なんて合ったかしら? もう悪い話にしか思えないけれど、取り合えずハリーの話を聞いてみる事にした。

大好きなおねえさまが死んだ

Ruhuna
ファンタジー
大好きなエステルおねえさまが死んでしまった まだ18歳という若さで

王が気づいたのはあれから十年後

基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。 妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。 仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。 側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。 王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。 王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。 新たな国王の誕生だった。

処理中です...