幽霊祓い

弥生 啓

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第2章 復讐編

第90話 復讐

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次の日の朝、影山の母親のうるさい声で起こされた。人間生活というのは、人生で一度もしたことが無い。なかなかに居心地が悪かった。学校へ行き、問題の昼休みになった。

「影山ァ、ちゃぁんと金、持ってきたか?」

「お前が宮内  修か?金なんて持ってくるわけないだろう?」

「オイオイ、いつからそんな口を聞くようになったんだ、ゴラッ」

「人間は、弱いのにすぐにイキがる。これだから嫌いだよ」

「なんだ、殴りすぎて頭おかしくなったのか?厨二病になっちゃってんじゃん」

「そんなことどうでもいい。それより気づかないのか?」

「あ?」

「顔だよ、顔」

「あっ!!てめぇ、昨日、あれだけ殴なったのにもう完治したのか?いやいや、おかしいだろが、あれだけやったのに」

「やはり、君たち、人間は愚かすぎる。なぜ、僕が影山では無いともう少し早く気づかなかったんだ?霊魂術・廻式れいこんじゅつ  かいしき

僕は廻式で宮内の頭を撃ち抜いた。2秒後、状況を理解したクラスメイトたちが次々と悲鳴を上げた。

「黙れ、消えろッ!!霊魂術・廻式れいこんじゅつ  かいしき

僕はクラスメイトを全員、廻式で殺害した。僕は学校から逃亡し、鬼魅宮様に言われた通りに恐山へと向かった。つい、2日前まであった小屋や、かつて霊神を祀るために作られた神殿は跡形もなく消えていた。そして、辺り1面に立ち入り禁止テープが貼られていた。立ち入り禁止テープより内側で捜査員と思われる警察官が倒れていた。倒れている警察官たちの中に1人だけ明らかに警察官ではない、黒い服を着た人物が立っていた。その男と目が合った。

「君がクロかい?」

「あぁ、そうだ。お前は?」

「体は影山  零、中身は凪澤  戒いや、劣悪の霊神からなる存在だよ。まぁ、今は影山と呼んでくれ」

「そうか、そんな面白いやつに会えるなんていい日だ」

そう言って、クロは笑った。
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