48 / 298
第1章 日本旋廻 八王子城跡編
第48話 悪夢ー中ー
しおりを挟む
「ここは、一体どこだ・・・?」
そこはいつも悪夢の中で僕がいる薄暗い廊下ではなく、薄暗い路地裏のような場所だった。僕は辺りを見渡していると、向こうから女の人がこちらに走ってきた。その後ろには幽霊らしき存在がいた。僕はその幽霊に対して直を撃とうと思い、構えをとった。しかし、直を撃つことはできなかった。どうやら、ここは悪夢の中だから悪夢に干渉することはできないらしい。女の人が石ころに躓いて、転んだ。幽霊はニタニタと笑いながら女の人に襲いかかろうとした。が、その時だった。
「蒼天術・奥義・蒼天ッ!!」
そう言いながら、上から青い球体が幽霊の頭めがけて落ちてきた。青い球は幽霊の頭を削り飛ばした。その後、上から男の人が降りてきた。男の人は女の人を立たせると、どこかへ行こうとした。僕は一か八か声をかけた。
「あ、あのッ!!」
「優牙、奥義というのは、思いを込めて使うんだよ。ただただ力任せに使っても使いきれない。思いを込めれば必ず、使えるようになるよ。ごめんね・・・、この力を授けて・・・」
そう言い残して、男の人はどこかへ姿を消した。そうして、目が覚めるとGEAの医務室にいた。
「・・・・・・これが奥義を使えた理由だよ、柊」
「そうだったんですか、それじゃあ、悪夢に出てくるその男の人は恩人ですね」
「そうだな。今回はハッキリと顔が見えたんだ。相変わらず、申し訳なさそうな表情をしていたよ。でも、どこかで見たことがある顔だった」
「凪澤の件が片付いたら、その事も調べないとですね」
「おーい、2人とも~、大丈夫かーー!!俺はまぁ、擦り傷程度ですんでるで~。とりあえず、本部に帰ろうや~」
「さ、私和さんが呼んでるし、行こうか、柊」
「はいッ!!」
こうして、八王子城跡での戦いは終わりを迎えたのだった。
そこはいつも悪夢の中で僕がいる薄暗い廊下ではなく、薄暗い路地裏のような場所だった。僕は辺りを見渡していると、向こうから女の人がこちらに走ってきた。その後ろには幽霊らしき存在がいた。僕はその幽霊に対して直を撃とうと思い、構えをとった。しかし、直を撃つことはできなかった。どうやら、ここは悪夢の中だから悪夢に干渉することはできないらしい。女の人が石ころに躓いて、転んだ。幽霊はニタニタと笑いながら女の人に襲いかかろうとした。が、その時だった。
「蒼天術・奥義・蒼天ッ!!」
そう言いながら、上から青い球体が幽霊の頭めがけて落ちてきた。青い球は幽霊の頭を削り飛ばした。その後、上から男の人が降りてきた。男の人は女の人を立たせると、どこかへ行こうとした。僕は一か八か声をかけた。
「あ、あのッ!!」
「優牙、奥義というのは、思いを込めて使うんだよ。ただただ力任せに使っても使いきれない。思いを込めれば必ず、使えるようになるよ。ごめんね・・・、この力を授けて・・・」
そう言い残して、男の人はどこかへ姿を消した。そうして、目が覚めるとGEAの医務室にいた。
「・・・・・・これが奥義を使えた理由だよ、柊」
「そうだったんですか、それじゃあ、悪夢に出てくるその男の人は恩人ですね」
「そうだな。今回はハッキリと顔が見えたんだ。相変わらず、申し訳なさそうな表情をしていたよ。でも、どこかで見たことがある顔だった」
「凪澤の件が片付いたら、その事も調べないとですね」
「おーい、2人とも~、大丈夫かーー!!俺はまぁ、擦り傷程度ですんでるで~。とりあえず、本部に帰ろうや~」
「さ、私和さんが呼んでるし、行こうか、柊」
「はいッ!!」
こうして、八王子城跡での戦いは終わりを迎えたのだった。
10
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
【完結】少年の懺悔、少女の願い
干野ワニ
恋愛
伯爵家の嫡男に生まれたフェルナンには、ロズリーヌという幼い頃からの『親友』がいた。「気取ったご令嬢なんかと結婚するくらいならロズがいい」というフェルナンの希望で、二人は一年後に婚約することになったのだが……伯爵夫人となるべく王都での行儀見習いを終えた『親友』は、すっかり別人の『ご令嬢』となっていた。
そんな彼女に置いて行かれたと感じたフェルナンは、思わず「奔放な義妹の方が良い」などと言ってしまい――
なぜあの時、本当の気持ちを伝えておかなかったのか。
後悔しても、もう遅いのだ。
※本編が全7話で悲恋、後日談が全2話でハッピーエンド予定です。
※長編のスピンオフですが、単体で読めます。
セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
3歳児にも劣る淑女(笑)
章槻雅希
恋愛
公爵令嬢は、第一王子から理不尽な言いがかりをつけられていた。
男爵家の庶子と懇ろになった王子はその醜態を学園内に晒し続けている。
その状況を打破したのは、僅か3歳の王女殿下だった。
カテゴリーは悩みましたが、一応5歳児と3歳児のほのぼのカップルがいるので恋愛ということで(;^ω^)
ほんの思い付きの1場面的な小噺。
王女以外の固有名詞を無くしました。
元ネタをご存じの方にはご不快な思いをさせてしまい申し訳ありません。
創作SNSでの、ジャンル外での配慮に欠けておりました。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
【完結】私の小さな復讐~愛し合う幼馴染みを婚約させてあげましょう~
山葵
恋愛
突然、幼馴染みのハリーとシルビアが屋敷を訪ねて来た。
2人とは距離を取っていたから、こうして会うのは久し振りだ。
「先触れも無く、突然訪問してくるなんて、そんなに急用なの?」
相変わらずベッタリとくっ付きソファに座る2人を見ても早急な用事が有るとは思えない。
「キャロル。俺達、良い事を思い付いたんだよ!お前にも悪い話ではない事だ」
ハリーの思い付いた事で私に良かった事なんて合ったかしら?
もう悪い話にしか思えないけれど、取り合えずハリーの話を聞いてみる事にした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる