幽霊祓い

弥生 啓

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第1章 電話霊編

第21話 姉と弟

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私がGEAに入ったのは、今は亡き弟の仇を打つためだ。弟は霊気を扱える何者かに殺された。私の目の前で・・・。

~3年前~

「まな姉、このアイス半額になってるよ!!」

「じゃあ、買ってあげるよ」

うちは父と母が病死しているので、中学1年生になる弟の遥汰はるたと私の、2人暮らしだった。

「スマホ、鳴ってるよ?」

「うん、さっきトイレに行ってる時からずっとかかってきてるんだけど、全く知らない番号なんだ。出た方がいいかな?」

「何回もかかってきてるってことは何か用があってかかってきてるってことじゃない?」

「そうだよね、分かった・・・。もしもし・・・」

遥汰がスマホを耳にあてて10秒も経たない内に、遥汰が目の前で粉砕した。私は何が起きたのか分からなかった。スーパー内に響く悲鳴。私には遥汰の返り血がついていた。その日、私は警察に引き取られかけていたが、四帝の赤坂七佐が交渉してくれたことでGEAで保護されることになった。

「弟が狙われたのは霊気を持っていなかったからだと思われる。幽霊は霊気を持っている人間と、持っていない人間なら、持っていない人間を選ぶ。もし、お前が弟の仇を打ちたいというのなら修行をつけてやる」

その言葉に私は心を動かされた。それから私は厳しい修行をして、術も使えるようになった。私があの時、電話に出ささなかったら・・・。私が・・・。私のせいで・・・。毎日、そんなことを思いながら修行した。私が遥汰を殺したようなものだ。遥汰の死から分かる事は相手は電話を使って攻撃できるということだ。私はスマホからこの異空間へと召喚された。もし、このテレゴという奴が、遥汰を殺した犯人であるのならば、私はなんとしてでも、こいつを祓う。二度と遥汰のような善人が殺されない世の中を作るために・・・。

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