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~大学生編~
第48章 ラブラブバトル
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夏休みが終わり、授業も再開しました。
お昼休み、愛奈ちゃんに呼ばれて私は生協のカフェテリアに向かいました。実家の北海道に帰っていた彼女がお土産を渡したいって言うのです。
正直、愛奈ちゃんと二人きりで逢うのは気が引けました。だからといって一佳がいたらもっと心苦しい。彼女はもう知っているでしょうか、私と一佳が付き合い始めたって……
「七海ぃ、どーした、そんな深刻そうな顔して!」
「このみちゃーん!」
なんと神登場!このみちゃんがふらりと現れたのです。さっそく愛奈ちゃんに逢いに行くから一緒に来てくれるように頼みました。
「よし分かった!私も愛奈ちゃんが浅田くんに手を出さないようにそれとなく釘を差しておくつもりだったの!」
「大丈夫だよ、愛奈ちゃんが好きなのは一佳だもん。」
「はあ?それで良くアンタは一佳と愛奈ちゃんが一緒に居るのが許せるわね!」
「一佳は愛奈ちゃんを友達だって言ってるよ。」
「信じられないっ!どんだけ一佳を信用しているのよ!」
「ヤキモチなら妬いてるよぉ!」
「……まったくこの天然鈍感娘がっ!せいぜい愛奈ちゃんに振り回されないようにね!」
カフェテリアに到着して中を見回したら、奥の席で少し日焼けした彼女が爽やかな笑顔で手を振っていました。
「久しぶり!このみちゃんも逢えて嬉しいよ!」
「愛奈ちゃん、日焼けしたね!」
「うん、妹や従弟たちとプールに行きまくっていたの。」
「髪、伸びたね!」
「少しは女らしくなった?」
肩まで伸びた髪を揺らし、カカカと元気良く愛奈ちゃんは笑いました。大らかな姿を見ていると、以前のイケメンだった頃の彼女が懐かしくなりますよ!
「逢いたかったんだ、七海ちゃんに。浅田から聞いたよ、藤原と七海ちゃんが付き合い始めたって。」
ドキリ!私は顔が強張るのが分かりました。
「つ、付き合っているって言っても、『お試し』だから……」
「そんなことまだ言ってるのぉ?一佳と七海はね、ようやくお互いに付き合っているって認めたんだよ。高校の時からベッタリだったくせに、今更だよねー!」
このみちゃんの追撃が始まりました。さすがはこのみちゃん、強気ですよね。愛奈ちゃんの表情をチラリと伺ったら……変わらずにニコニコしていました。
「お、みんな揃っているんだ、一緒にメシ喰おうぜ。」
ポンと頭を撫でられました。振り返ると、一佳がニコリと見おろしていました。隣りには浅田くんもいます。
「ちょうど良かった!藤原も浅田も、良かったらお土産を食べて!」
愛奈ちゃんはハスカップが入ったロールケーキや定番のジャガイモのお菓子を私たちに配りました。
「どうだった、地元の企業は?」
浅田くんはさりげなく愛奈ちゃんの横に座り尋ねました。
「やっぱり向こうは不景気だから……お父さんやお母さんには、東京で就職したいって伝えてきた。二人とも、渋々だけどOKしてくれたよ。」
「そうか、良かったな。」
「うん、藤原と同じ会社で働けたらいいね。」
「ああ、同期に白石がいたら心強いよ。」
ジャガイモのお菓子をポリポリ齧りながら、一佳が笑い掛けました。浅田くんは渋い顔です。
「白石なら、俺と同じ銀行狙いも悪く無いんじゃない?長峰先生はそっちを推しているだろ。」
「うん、だけど、世界を股にかけて飛び回れる商社がいいな……藤原もそっち狙いだし。」
世界を……って夢が大きいんですね。て言うか、一佳も世界を股にかけて働くつもりなのかな?私がじっと彼の横顔を見つめていたら、いきなりフッと横をみて、私にズイッと顔を近づけました。
「七海、俺の誕生日にまさかバイト入れて無いよな?一日俺に付き合うよな?」
「はあ?な、なんで今ここでそんなことを言うの!入れて無い、ちゃんと空けているから!」
「藤原の誕生日、もうすぐなんだ。」
「そうだよ、だから七海に目一杯祝ってもらうんだ。」
一佳は私を見つめてトロリと蕩けるように微笑みました。うわっ、その笑顔、反則ですよ!くわーっと顔が熱くなるのが分かって手で隠しました。
「なんだか、夏休みの間に二人は一気にラブラブになったんだね!」
「そ、そんなことは……」
胸をギュッと掴まれているみたいにドキドキしました。愛奈ちゃんは相変わらず笑顔を絶やしません。彼女の心が読めなくてむしろハラハラしてしまうのです。
「ラブラブって言えば、浅田くんとこのみちゃんはどうなったの?」
私が話の矛先を振ると、浅田くんは細い目をギョッと広げて驚いていました。イカン、これは先走り過ぎたかな?
「七海じゃないけど、良かったら『お試し』で付き合ってください!お願いします!」
このみちゃんがペコリと頭を下げました。おおおっ、さすが抜け目が無いっ!
「う、うん、そうだな、ま、その、友達からなら……」
「なんだー浅田もこのみちゃんもラブラブなの?私だけ彼氏無しじゃない、北海道に帰っている場合じゃなかった!」
愛奈ちゃんはカカカとまた笑いました。全く意に介していないみたいですよ……浅田くんの方が愛奈ちゃんの表情を少しがっかりしながらチラチラと見ていました。
一佳の誕生日、私は彼に言われた通りお洒落して、一佳が運転する車に乗せられ、一日一佳に付き合うことにしました。欲しいプレゼントを聞いたら、一佳が「七海の時間が欲しい」って言うのです。確かに直接逢う時間が無くなりつつあります。
車は国道を走り南に向かいました。
「どこに行くのー!?」
「海だよ、ベタだろ?」
もしかして、初めて一佳の運転で行った海?あの時、「デートだよ」って言われたけれど、思い返せばあれが本当に一佳との初デートでした。
夏の名残りを残した海辺には観光客が大勢いました。波打ち際で遊んで、あの時も行った水族館に向かいました。
「この水族館でデートしたら、別れるとかって噂は無いよな?」
「無いよー!だってこんなにカップルだらけじゃない!」
「七海って、意外とそう言うの気にしないんだな。」
「一佳が噂を気にする方が不思議だよ!」
私たちはあの時のようにはしゃいでイルカのショーを見たり水槽の間を歩き回ったりしました。
夕方になり、海辺のレストランで食事をしました。落ちてゆく夕日を見つめながら、私は一佳に尋ねました。
「プレゼント、何にも欲しく無いの?形に残るものを渡したかったのに。」
「いいんだ、欲しいものはあるけど、今じゃ無くていいし。いつか必ず貰うし。」
「何、それは?」
「……七海の鈍感!」
一佳はニヤリと笑い、私が食べていた魚介のペスカトーレを奪って頬張りました。欲しかったら、いくらでもあげるのに!
車だったから美味しそうなワインが飲めなくて残念だったけど、前菜からメインディッシュ、デザートまで大満足でした。
食事を終えて会計を済ませ、駐車場に向かいました。真っ暗な中で波の音が静かに響きます。助手席のドアを開けて私を招いた一佳は、不意に私を抱き締めました。
「今日はありがとう、すげー楽しかった。」
「私も、楽しかったよ。」
「最後に、記念になるような、キス、して。」
ひゃ!言い終る前に唇を重ねられました。何度も何度もついばまれ、そして舌先が私の唇を割って侵入し、ゆっくりと確かめるように絡められました。スッと身体を離された途端、私は腰砕けになって助手席にへたり込みました。
「今日は、ここまで。七海には刺激が強過ぎるみたいだな。」
クスクスと笑って車のキーをしまおうとしていた一佳のポケットから、皮のキーホルダーが落ちました。
「あれ、それ、新しいね?」
「ああ、前に使っていたのがボロボロだったんだ。そうしたら、白石が北海道土産だけどせっかくだから誕生日プレゼントにしとくってくれたんだよ。」
「言ってくれたら私があげたのに……」
「まあいいじゃん?使いやすそうだし、デザインも良かったからね。」
「そう、なんだ……」
彼は全然気にしていないようでした。でも、一佳の心の僅かな隙に垣間見える愛奈ちゃんの存在に、私はふと胸を締め付けられたのです。
お昼休み、愛奈ちゃんに呼ばれて私は生協のカフェテリアに向かいました。実家の北海道に帰っていた彼女がお土産を渡したいって言うのです。
正直、愛奈ちゃんと二人きりで逢うのは気が引けました。だからといって一佳がいたらもっと心苦しい。彼女はもう知っているでしょうか、私と一佳が付き合い始めたって……
「七海ぃ、どーした、そんな深刻そうな顔して!」
「このみちゃーん!」
なんと神登場!このみちゃんがふらりと現れたのです。さっそく愛奈ちゃんに逢いに行くから一緒に来てくれるように頼みました。
「よし分かった!私も愛奈ちゃんが浅田くんに手を出さないようにそれとなく釘を差しておくつもりだったの!」
「大丈夫だよ、愛奈ちゃんが好きなのは一佳だもん。」
「はあ?それで良くアンタは一佳と愛奈ちゃんが一緒に居るのが許せるわね!」
「一佳は愛奈ちゃんを友達だって言ってるよ。」
「信じられないっ!どんだけ一佳を信用しているのよ!」
「ヤキモチなら妬いてるよぉ!」
「……まったくこの天然鈍感娘がっ!せいぜい愛奈ちゃんに振り回されないようにね!」
カフェテリアに到着して中を見回したら、奥の席で少し日焼けした彼女が爽やかな笑顔で手を振っていました。
「久しぶり!このみちゃんも逢えて嬉しいよ!」
「愛奈ちゃん、日焼けしたね!」
「うん、妹や従弟たちとプールに行きまくっていたの。」
「髪、伸びたね!」
「少しは女らしくなった?」
肩まで伸びた髪を揺らし、カカカと元気良く愛奈ちゃんは笑いました。大らかな姿を見ていると、以前のイケメンだった頃の彼女が懐かしくなりますよ!
「逢いたかったんだ、七海ちゃんに。浅田から聞いたよ、藤原と七海ちゃんが付き合い始めたって。」
ドキリ!私は顔が強張るのが分かりました。
「つ、付き合っているって言っても、『お試し』だから……」
「そんなことまだ言ってるのぉ?一佳と七海はね、ようやくお互いに付き合っているって認めたんだよ。高校の時からベッタリだったくせに、今更だよねー!」
このみちゃんの追撃が始まりました。さすがはこのみちゃん、強気ですよね。愛奈ちゃんの表情をチラリと伺ったら……変わらずにニコニコしていました。
「お、みんな揃っているんだ、一緒にメシ喰おうぜ。」
ポンと頭を撫でられました。振り返ると、一佳がニコリと見おろしていました。隣りには浅田くんもいます。
「ちょうど良かった!藤原も浅田も、良かったらお土産を食べて!」
愛奈ちゃんはハスカップが入ったロールケーキや定番のジャガイモのお菓子を私たちに配りました。
「どうだった、地元の企業は?」
浅田くんはさりげなく愛奈ちゃんの横に座り尋ねました。
「やっぱり向こうは不景気だから……お父さんやお母さんには、東京で就職したいって伝えてきた。二人とも、渋々だけどOKしてくれたよ。」
「そうか、良かったな。」
「うん、藤原と同じ会社で働けたらいいね。」
「ああ、同期に白石がいたら心強いよ。」
ジャガイモのお菓子をポリポリ齧りながら、一佳が笑い掛けました。浅田くんは渋い顔です。
「白石なら、俺と同じ銀行狙いも悪く無いんじゃない?長峰先生はそっちを推しているだろ。」
「うん、だけど、世界を股にかけて飛び回れる商社がいいな……藤原もそっち狙いだし。」
世界を……って夢が大きいんですね。て言うか、一佳も世界を股にかけて働くつもりなのかな?私がじっと彼の横顔を見つめていたら、いきなりフッと横をみて、私にズイッと顔を近づけました。
「七海、俺の誕生日にまさかバイト入れて無いよな?一日俺に付き合うよな?」
「はあ?な、なんで今ここでそんなことを言うの!入れて無い、ちゃんと空けているから!」
「藤原の誕生日、もうすぐなんだ。」
「そうだよ、だから七海に目一杯祝ってもらうんだ。」
一佳は私を見つめてトロリと蕩けるように微笑みました。うわっ、その笑顔、反則ですよ!くわーっと顔が熱くなるのが分かって手で隠しました。
「なんだか、夏休みの間に二人は一気にラブラブになったんだね!」
「そ、そんなことは……」
胸をギュッと掴まれているみたいにドキドキしました。愛奈ちゃんは相変わらず笑顔を絶やしません。彼女の心が読めなくてむしろハラハラしてしまうのです。
「ラブラブって言えば、浅田くんとこのみちゃんはどうなったの?」
私が話の矛先を振ると、浅田くんは細い目をギョッと広げて驚いていました。イカン、これは先走り過ぎたかな?
「七海じゃないけど、良かったら『お試し』で付き合ってください!お願いします!」
このみちゃんがペコリと頭を下げました。おおおっ、さすが抜け目が無いっ!
「う、うん、そうだな、ま、その、友達からなら……」
「なんだー浅田もこのみちゃんもラブラブなの?私だけ彼氏無しじゃない、北海道に帰っている場合じゃなかった!」
愛奈ちゃんはカカカとまた笑いました。全く意に介していないみたいですよ……浅田くんの方が愛奈ちゃんの表情を少しがっかりしながらチラチラと見ていました。
一佳の誕生日、私は彼に言われた通りお洒落して、一佳が運転する車に乗せられ、一日一佳に付き合うことにしました。欲しいプレゼントを聞いたら、一佳が「七海の時間が欲しい」って言うのです。確かに直接逢う時間が無くなりつつあります。
車は国道を走り南に向かいました。
「どこに行くのー!?」
「海だよ、ベタだろ?」
もしかして、初めて一佳の運転で行った海?あの時、「デートだよ」って言われたけれど、思い返せばあれが本当に一佳との初デートでした。
夏の名残りを残した海辺には観光客が大勢いました。波打ち際で遊んで、あの時も行った水族館に向かいました。
「この水族館でデートしたら、別れるとかって噂は無いよな?」
「無いよー!だってこんなにカップルだらけじゃない!」
「七海って、意外とそう言うの気にしないんだな。」
「一佳が噂を気にする方が不思議だよ!」
私たちはあの時のようにはしゃいでイルカのショーを見たり水槽の間を歩き回ったりしました。
夕方になり、海辺のレストランで食事をしました。落ちてゆく夕日を見つめながら、私は一佳に尋ねました。
「プレゼント、何にも欲しく無いの?形に残るものを渡したかったのに。」
「いいんだ、欲しいものはあるけど、今じゃ無くていいし。いつか必ず貰うし。」
「何、それは?」
「……七海の鈍感!」
一佳はニヤリと笑い、私が食べていた魚介のペスカトーレを奪って頬張りました。欲しかったら、いくらでもあげるのに!
車だったから美味しそうなワインが飲めなくて残念だったけど、前菜からメインディッシュ、デザートまで大満足でした。
食事を終えて会計を済ませ、駐車場に向かいました。真っ暗な中で波の音が静かに響きます。助手席のドアを開けて私を招いた一佳は、不意に私を抱き締めました。
「今日はありがとう、すげー楽しかった。」
「私も、楽しかったよ。」
「最後に、記念になるような、キス、して。」
ひゃ!言い終る前に唇を重ねられました。何度も何度もついばまれ、そして舌先が私の唇を割って侵入し、ゆっくりと確かめるように絡められました。スッと身体を離された途端、私は腰砕けになって助手席にへたり込みました。
「今日は、ここまで。七海には刺激が強過ぎるみたいだな。」
クスクスと笑って車のキーをしまおうとしていた一佳のポケットから、皮のキーホルダーが落ちました。
「あれ、それ、新しいね?」
「ああ、前に使っていたのがボロボロだったんだ。そうしたら、白石が北海道土産だけどせっかくだから誕生日プレゼントにしとくってくれたんだよ。」
「言ってくれたら私があげたのに……」
「まあいいじゃん?使いやすそうだし、デザインも良かったからね。」
「そう、なんだ……」
彼は全然気にしていないようでした。でも、一佳の心の僅かな隙に垣間見える愛奈ちゃんの存在に、私はふと胸を締め付けられたのです。
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