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~高校生編~
第9章 人使いが荒いんです
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文化祭、本番を迎えました!
行事委員会の作成した送迎門はとても評判がよく、ご来場いただいたお客さま達が次々と記念撮影をされていました。門を通り抜けると立て看板がずらりと並び、焼きそばやカレーやたこ焼きにかき氷などなど、運動部の出す屋台がお祭りみたいに続きます。昇降口の上には、各クラスの出し物を知らせする様々な幕がたなびいて、気分は更に盛り上がります!
「七海、体育館の音響設置、準備が間に合って無いぞ!」
行事委員会の本部である第二準備室で待機していたら、一佳くんが携帯電話を掛けて来て、応答したらいきなり怒鳴られました。
「そ、それは、放送委員会の方へ連絡してください……」
「だーかーらー!放送委員だけじゃ手が足りないから、ウチの委員を回して手伝わせてくれ!」
「分かりました……」
返事をした途端にガチャ切りされました。もー!手が足りないって先に言えばいいのに!
「斉藤くん、清水くん、体育館に行って放送委員のお手伝いをしてください!」
「らじゃー!」
一年生の元気な男子二人が、タオルを掴んで準備室を飛び出して行きました。ふう、本当に、お天気が良いおかげで気温が上昇中。熱中症にならないように気を付けないといけません。
「七海、演劇部の発表で、病欠が出て機材の操作をする人手が足りないみたい、誰か手配できる?」
薫ちゃんが駆け込んできて、机にドカッと片手を付いて、もう片方の手で汗を思い切り拭いました。校内を走り回って装飾の最終チェックをしていたのですよ。普段のクールな薫ちゃんからは想像出来ません。
「どうしよう、一年生二人に体育館に行ってもらったばかりだわ。」
「俺が行くよ、なんかあったらメールして。」
潤くんがすかさず立ち上がり、薫ちゃんと出て行きました。
私はお留守番、と言うか、連絡係?足りない備品の調達や、人員の手配、苦情受付、なんでも来い!の状況です。
パソコンと携帯には、執行部や他の委員会、各部活の代表からの依頼や連絡が次々に届きます。それを逐一チェックして、対処を考えて返信を打ちこんでいたら……
「ひゃあああっ!」
いきなり首筋にピタリと冷たいものが押し付けられました!奪い取ったら、麦茶のペットボトル!
「おつかれー。」
「一佳くん!なんですかー!ペットボトルなら、普通に渡してくださいよ!」
「いや、真っ赤な顔で必死にメールを打っていたからさ、少しは冷ました方がいいかなって。」
ニヤリと笑うと、私の目の前にドカリと座り込み、持っていた自分の分のコーラをゴクゴクと飲み始めました。
「潤と薫は?」
「講堂の、演劇部のヘルプです。」
「ったく、当日になってこんなにバタバタするとはな。」
「体育館の方は大丈夫ですか?」
「ああ、斉藤に任せてきたよ。清水は正面の受付に回ってもらった。来場者が多過ぎて、執行部で対処しきれないらしい。」
「良かったです、みんなフットワークが軽いから。」
「お尻の重い七海は、ここが一番適任だな。」
「失礼な!」
最近、ひどいことを言われても言い返せるようになったんですよ!私も少しは成長したでしょ?
プンと頬を膨らませていたら、メールが届きました。潤くんからです。
「昇降口の横に、臨時の休憩所を設置することになったって!あそこは木陰だから、涼しい場所で休めるようにするそうです!」
「今、俺にも届いたよ。」
一佳くんはコーラをゴクリと飲み干しました。
「七海、一佳、執行部の手伝いで休憩所を作ることになった!誰か手配して!」
薫ちゃんが汗だくでまた飛び込んで来ました。
「潤からメール来てるだろ?」
「え、そうなのか?」
「薫、少しは携帯を使いこなせよ。」
「だって、お母さんが無理やりスマホに変えたから、上手く使いこなせないのだ…」
物凄く困った顔をする薫ちゃん、意外にも機械に弱いらしいです。パソコンの前でも時々フリーズしちゃうの。
「薫ちゃん、私が行くからここをお願いします。少し休んだ方がいいよ。」
「しかし、メールで連絡が来ても、私は返事が送れないよ?」
「大丈夫、各担当に、何かあったら私に連絡するよう伝えたから。」
「分かった、頼むよ、あー暑い!私、暑いのは苦手なの…」
パソコンの前に座りタオルで顔を押さえて、薫ちゃんはハーッとため息を吐きました。
「俺も行くよ。力仕事になるだろう?」
一佳くんも立ち上がり、二人で昇降口に向かいました。
予定外の設置は執行部からの要求だったようで、潤くんと眞子さんが現場でもう指示を出していました。
「いきなりでごめんね!校内が熱過ぎるから、風通しのよい屋外の涼しい場所に、一般来場者の休憩場所を作ることになったの。」
「誰だよ、それ、言い出したの?」
面倒くさそうに一佳くんが潤くんに尋ねました。
「サカモッチャンだよ。まあ、毎年休憩場所が足りないって言われていたからな。来年の申し送りには入れておこう。」
「潤も忙しいのにごめんね!」
眞子さんは両手を合わせ、潤くんを拝みました。可愛い人だなー!女の私でもグッと魅かれる仕草です。
執行部の人たちがテントを張り、ブルーシートを敷き詰めました。私たちは倉庫から長机やパイプ椅子を運びます。
「潤、私も運ぶわ、無理しないでよ。」
潤くんったら、張り切って両腕に各4つ椅子を抱えているんですよ、いくらなんでも重いでしょう!
「サンキュ、さすがに重いなー!」
眞子さんに椅子を渡すと、照れたように潤くんが笑いました。
「七海、椅子より机を運べよ。」
憮然として一佳くんが長机を一台、私に押し付けました。
「え、え?これ、めっちゃ重いですよ!」
「お前なら一人で大丈夫だ。」
なんてことを!ヒーヒー唸りながら机を運ぶ私を置き去りにし、一佳くんはどんどん長机を運びました。
整然と設置が済んだ休憩所に、坂本先生が無料で配るお茶のサーバーを持ってきました。
「ありがとう、これでお客さんも寛げるだろう!」
「サカモッチャン、やるなら前準備のうちに言ってくれよ、こんなに苦労せずに済むんだからさ!」
「す、すみません……」
一佳くんに怒られて、坂本先生は小さくなってしまいました。どっちが先生で生徒か分かりませんよ。
「潤くんもお疲れ。このあとは少し休んだら?準備室に薫ちゃんもいるから。」
「いや、まだ執行部の作業が残っているんだ。行事委員の方は七海たちに任せるからよろしくな!」
フウと真っ赤な顔でひと息を吐くと、潤くんはまた爽やかに笑い、眞子さんと並んで歩いて行きました。二人は仲良しなんだなーっと、後ろ姿をぼーっと眺めていたら、いきなり「おい。」と囁かれました。
「なんですか!」
「七海って、やっぱり潤が好きなんじゃねーの?言い出しにくいなら、俺が代わりに言ってやるけど?」
一佳くんがいつになく真面目な表情で私を覗き込んでいたのです!
「ち、違うから、変なこと、潤くんに言わないで!それに、潤くんは、眞子さんが好きなんじゃないの?」
「あ、気づいてた?……もしかして、それで諦めているのか?」
「ホントに違うってばー!」
何でしょう?一佳くんってば、どうしていつも突拍子も無いことばっかり言うんだろう!
私は一佳くんに背を向けて、持っていた麦茶をゴクンと飲みました。
「俺にもくれ!」
ひょいと私からペットボトルを奪うと、一佳くんはゴクゴクと美味しそうに飲み、「ん、サンキュ。」と残りを返してくれました。
ひゃーそんな!このまま口を付けたら、間接キス?私がドキドキ迷っていたら、「次、行くぞ!」とドンと背中を叩かれました。もー!人使いが荒いんだから!
そうして、長い脚でどんどん歩いて行く一佳くんの後を、私は必死で追いかけたのです。
行事委員会の作成した送迎門はとても評判がよく、ご来場いただいたお客さま達が次々と記念撮影をされていました。門を通り抜けると立て看板がずらりと並び、焼きそばやカレーやたこ焼きにかき氷などなど、運動部の出す屋台がお祭りみたいに続きます。昇降口の上には、各クラスの出し物を知らせする様々な幕がたなびいて、気分は更に盛り上がります!
「七海、体育館の音響設置、準備が間に合って無いぞ!」
行事委員会の本部である第二準備室で待機していたら、一佳くんが携帯電話を掛けて来て、応答したらいきなり怒鳴られました。
「そ、それは、放送委員会の方へ連絡してください……」
「だーかーらー!放送委員だけじゃ手が足りないから、ウチの委員を回して手伝わせてくれ!」
「分かりました……」
返事をした途端にガチャ切りされました。もー!手が足りないって先に言えばいいのに!
「斉藤くん、清水くん、体育館に行って放送委員のお手伝いをしてください!」
「らじゃー!」
一年生の元気な男子二人が、タオルを掴んで準備室を飛び出して行きました。ふう、本当に、お天気が良いおかげで気温が上昇中。熱中症にならないように気を付けないといけません。
「七海、演劇部の発表で、病欠が出て機材の操作をする人手が足りないみたい、誰か手配できる?」
薫ちゃんが駆け込んできて、机にドカッと片手を付いて、もう片方の手で汗を思い切り拭いました。校内を走り回って装飾の最終チェックをしていたのですよ。普段のクールな薫ちゃんからは想像出来ません。
「どうしよう、一年生二人に体育館に行ってもらったばかりだわ。」
「俺が行くよ、なんかあったらメールして。」
潤くんがすかさず立ち上がり、薫ちゃんと出て行きました。
私はお留守番、と言うか、連絡係?足りない備品の調達や、人員の手配、苦情受付、なんでも来い!の状況です。
パソコンと携帯には、執行部や他の委員会、各部活の代表からの依頼や連絡が次々に届きます。それを逐一チェックして、対処を考えて返信を打ちこんでいたら……
「ひゃあああっ!」
いきなり首筋にピタリと冷たいものが押し付けられました!奪い取ったら、麦茶のペットボトル!
「おつかれー。」
「一佳くん!なんですかー!ペットボトルなら、普通に渡してくださいよ!」
「いや、真っ赤な顔で必死にメールを打っていたからさ、少しは冷ました方がいいかなって。」
ニヤリと笑うと、私の目の前にドカリと座り込み、持っていた自分の分のコーラをゴクゴクと飲み始めました。
「潤と薫は?」
「講堂の、演劇部のヘルプです。」
「ったく、当日になってこんなにバタバタするとはな。」
「体育館の方は大丈夫ですか?」
「ああ、斉藤に任せてきたよ。清水は正面の受付に回ってもらった。来場者が多過ぎて、執行部で対処しきれないらしい。」
「良かったです、みんなフットワークが軽いから。」
「お尻の重い七海は、ここが一番適任だな。」
「失礼な!」
最近、ひどいことを言われても言い返せるようになったんですよ!私も少しは成長したでしょ?
プンと頬を膨らませていたら、メールが届きました。潤くんからです。
「昇降口の横に、臨時の休憩所を設置することになったって!あそこは木陰だから、涼しい場所で休めるようにするそうです!」
「今、俺にも届いたよ。」
一佳くんはコーラをゴクリと飲み干しました。
「七海、一佳、執行部の手伝いで休憩所を作ることになった!誰か手配して!」
薫ちゃんが汗だくでまた飛び込んで来ました。
「潤からメール来てるだろ?」
「え、そうなのか?」
「薫、少しは携帯を使いこなせよ。」
「だって、お母さんが無理やりスマホに変えたから、上手く使いこなせないのだ…」
物凄く困った顔をする薫ちゃん、意外にも機械に弱いらしいです。パソコンの前でも時々フリーズしちゃうの。
「薫ちゃん、私が行くからここをお願いします。少し休んだ方がいいよ。」
「しかし、メールで連絡が来ても、私は返事が送れないよ?」
「大丈夫、各担当に、何かあったら私に連絡するよう伝えたから。」
「分かった、頼むよ、あー暑い!私、暑いのは苦手なの…」
パソコンの前に座りタオルで顔を押さえて、薫ちゃんはハーッとため息を吐きました。
「俺も行くよ。力仕事になるだろう?」
一佳くんも立ち上がり、二人で昇降口に向かいました。
予定外の設置は執行部からの要求だったようで、潤くんと眞子さんが現場でもう指示を出していました。
「いきなりでごめんね!校内が熱過ぎるから、風通しのよい屋外の涼しい場所に、一般来場者の休憩場所を作ることになったの。」
「誰だよ、それ、言い出したの?」
面倒くさそうに一佳くんが潤くんに尋ねました。
「サカモッチャンだよ。まあ、毎年休憩場所が足りないって言われていたからな。来年の申し送りには入れておこう。」
「潤も忙しいのにごめんね!」
眞子さんは両手を合わせ、潤くんを拝みました。可愛い人だなー!女の私でもグッと魅かれる仕草です。
執行部の人たちがテントを張り、ブルーシートを敷き詰めました。私たちは倉庫から長机やパイプ椅子を運びます。
「潤、私も運ぶわ、無理しないでよ。」
潤くんったら、張り切って両腕に各4つ椅子を抱えているんですよ、いくらなんでも重いでしょう!
「サンキュ、さすがに重いなー!」
眞子さんに椅子を渡すと、照れたように潤くんが笑いました。
「七海、椅子より机を運べよ。」
憮然として一佳くんが長机を一台、私に押し付けました。
「え、え?これ、めっちゃ重いですよ!」
「お前なら一人で大丈夫だ。」
なんてことを!ヒーヒー唸りながら机を運ぶ私を置き去りにし、一佳くんはどんどん長机を運びました。
整然と設置が済んだ休憩所に、坂本先生が無料で配るお茶のサーバーを持ってきました。
「ありがとう、これでお客さんも寛げるだろう!」
「サカモッチャン、やるなら前準備のうちに言ってくれよ、こんなに苦労せずに済むんだからさ!」
「す、すみません……」
一佳くんに怒られて、坂本先生は小さくなってしまいました。どっちが先生で生徒か分かりませんよ。
「潤くんもお疲れ。このあとは少し休んだら?準備室に薫ちゃんもいるから。」
「いや、まだ執行部の作業が残っているんだ。行事委員の方は七海たちに任せるからよろしくな!」
フウと真っ赤な顔でひと息を吐くと、潤くんはまた爽やかに笑い、眞子さんと並んで歩いて行きました。二人は仲良しなんだなーっと、後ろ姿をぼーっと眺めていたら、いきなり「おい。」と囁かれました。
「なんですか!」
「七海って、やっぱり潤が好きなんじゃねーの?言い出しにくいなら、俺が代わりに言ってやるけど?」
一佳くんがいつになく真面目な表情で私を覗き込んでいたのです!
「ち、違うから、変なこと、潤くんに言わないで!それに、潤くんは、眞子さんが好きなんじゃないの?」
「あ、気づいてた?……もしかして、それで諦めているのか?」
「ホントに違うってばー!」
何でしょう?一佳くんってば、どうしていつも突拍子も無いことばっかり言うんだろう!
私は一佳くんに背を向けて、持っていた麦茶をゴクンと飲みました。
「俺にもくれ!」
ひょいと私からペットボトルを奪うと、一佳くんはゴクゴクと美味しそうに飲み、「ん、サンキュ。」と残りを返してくれました。
ひゃーそんな!このまま口を付けたら、間接キス?私がドキドキ迷っていたら、「次、行くぞ!」とドンと背中を叩かれました。もー!人使いが荒いんだから!
そうして、長い脚でどんどん歩いて行く一佳くんの後を、私は必死で追いかけたのです。
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