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第1章 洞窟出現編
17話 魔獣 再び
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混乱していた警備隊の彼は、その後目を覚まし、以前と同じように仲間と語り合っていた。
どうやら、薬の効果があったらしい。
私は彼らを見てホッとしたのだ。
そして、光の鉱石の素晴らしさを実感した。
それにしても、回復した彼からも洞窟で見た人物についてなど、特に詳しい情報を得ることは出来なかった。
そして、洞窟の監視は継続して行われていた。
とりあえず、救護所も落ち着きを取り戻したので、ヨクは王様のもとに戻っていった。
リョウも含め、私たちは魔獣や先程の警備隊の状態について話し合った。
「さっきのは錯乱状態というより、ある種の催眠状態に感じたんですが、どう思いますか?」
リョウは深刻な顔で話し出した。
私もその通りと思った。
恐ろしい思いをしたのかもしれないが、一般人と違い警備隊である人たちは、体力、精神ともに鍛えられているはず。
「私もそう思います。
人影を見た記憶はあると言うことなので、何か精神を操作された可能性もあるのかしら?」
「二人とも怖いこと言わないでくださいよ。
そんな簡単に催眠にかけられたら、大変じゃないですか?
魔獣が出てきただけでも恐ろしいのに、この後本当に魔人が出てきたらもう終わりですよ。
早く、あの洞窟を無くす方法を考えて欲しいですよ。
私たちは怪我人の治療に集中して、他の事は軍や、王様達に任せましょう。」
カクはそう言って、身の回りの片付けを始めた。
言っていることはもっともなのだが、考えずにはいられなかった。
逆に、カクはなんでそんな逃げ腰なのかと、情けなく感じたのだ。
私にとっては異世界の生活すべてが日常ではなく、冒険であり、この世界の危機であっても、不謹慎にワクワクしてしまうのだ。
しばらく救護所にいたが、特に洞窟の状態も変わらなかったので、一度自宅にもどろうと、準備をしていた。
荷物を整頓して、テントを出たとき、兵士たちの騒ぐ声が聞こえたのだ。
兵士たちを見ると、皆が空を見上げているのだ。
その見ている方向を見上げると、巨大な恐竜を思わせる怪鳥が空を飛んでいるのだった。
その瞬間を見ることは出来なかったが、洞窟より勢いよく飛び出してきたようだ。
「今度は飛ぶ魔獣なの?
空から攻撃されたら、どうしたらいいのかしら?」
「とにかく避難しないと不味く無いですか?
ここでは避けることは出来ないですよ。」
リョウはそう言い、私たちをある場所に誘導した。
そこは地下シェルターのようなもので、ある程度の攻撃は避けることができるようだ。
ただ、中に入ってしまうと、外の様子が見れないので、ギリギリまで入り口のところで待機する事にしたのだ。
怪鳥に目を移すと、大きな鳴き声を出した途端、口から白い息のようなものを吐き、辺りを凍らせているように見えた。
また、先程の魔獣と同じように、頭に綺麗な宝石に見える青い石が付いていたのだ。
その石が光ると、翼を使って風を起こし、竜巻を引き起こしたのだ。
先程の精鋭部隊も、今回ばかりは、飛ばされたり、辺りを凍らせられ、上手く身動きが取れない状況にあった。
どう見ても、こちらの不利に見えたのだ。
その時、アーチェリーのような弓を持った部隊が到着したのだ。
やはり、剣と盾では無理があったようだ。
「あれは、風の鉱石で作られた弓矢だよ。目標を決めたら最後、必ず当たるようになっているんです。」
リョウは、さすが軍付きの薬師のため、色々な武器を見てきているようだ。
それにしても、追跡機能もついた矢なんて、ミサイルみたい。
飛んでいる標的にはもってこいだけど、そんな上手くいくのかしら?
「もう、二人とも中に入りませんか?
危険ですよ。
ここに移動した意味がないじゃないですか?」
カクは移動するように進めるが、まだ中に入る気にはなれなかった。
「ええ、でも、もう少し・・・」
そう話している間に、一斉に矢が飛んでいる魔獣に向けて放たれたのだ。
矢の先には炎のようなものが見えた。
少なからず、魔獣にダメージを与えられるかと思ったが、上手くはいかなかった。
追跡機能のある矢はとても素晴らしく、翼で風や竜巻を作られても、飛んでいる魔獣を確実に射止めたのだ。
しかし、凍らせる息を吐くだけあって、矢が刺さっても、炎はすぐに消されてしまい、大きなダメージになる事はなかったのだ。
「これはまずいですね。これだけ自由に動かれてしまっては、魔法陣の方に追いこむのも困難ですね。」
リョウも顔をしかめてつぶやいたのだ。
どうやら、薬の効果があったらしい。
私は彼らを見てホッとしたのだ。
そして、光の鉱石の素晴らしさを実感した。
それにしても、回復した彼からも洞窟で見た人物についてなど、特に詳しい情報を得ることは出来なかった。
そして、洞窟の監視は継続して行われていた。
とりあえず、救護所も落ち着きを取り戻したので、ヨクは王様のもとに戻っていった。
リョウも含め、私たちは魔獣や先程の警備隊の状態について話し合った。
「さっきのは錯乱状態というより、ある種の催眠状態に感じたんですが、どう思いますか?」
リョウは深刻な顔で話し出した。
私もその通りと思った。
恐ろしい思いをしたのかもしれないが、一般人と違い警備隊である人たちは、体力、精神ともに鍛えられているはず。
「私もそう思います。
人影を見た記憶はあると言うことなので、何か精神を操作された可能性もあるのかしら?」
「二人とも怖いこと言わないでくださいよ。
そんな簡単に催眠にかけられたら、大変じゃないですか?
魔獣が出てきただけでも恐ろしいのに、この後本当に魔人が出てきたらもう終わりですよ。
早く、あの洞窟を無くす方法を考えて欲しいですよ。
私たちは怪我人の治療に集中して、他の事は軍や、王様達に任せましょう。」
カクはそう言って、身の回りの片付けを始めた。
言っていることはもっともなのだが、考えずにはいられなかった。
逆に、カクはなんでそんな逃げ腰なのかと、情けなく感じたのだ。
私にとっては異世界の生活すべてが日常ではなく、冒険であり、この世界の危機であっても、不謹慎にワクワクしてしまうのだ。
しばらく救護所にいたが、特に洞窟の状態も変わらなかったので、一度自宅にもどろうと、準備をしていた。
荷物を整頓して、テントを出たとき、兵士たちの騒ぐ声が聞こえたのだ。
兵士たちを見ると、皆が空を見上げているのだ。
その見ている方向を見上げると、巨大な恐竜を思わせる怪鳥が空を飛んでいるのだった。
その瞬間を見ることは出来なかったが、洞窟より勢いよく飛び出してきたようだ。
「今度は飛ぶ魔獣なの?
空から攻撃されたら、どうしたらいいのかしら?」
「とにかく避難しないと不味く無いですか?
ここでは避けることは出来ないですよ。」
リョウはそう言い、私たちをある場所に誘導した。
そこは地下シェルターのようなもので、ある程度の攻撃は避けることができるようだ。
ただ、中に入ってしまうと、外の様子が見れないので、ギリギリまで入り口のところで待機する事にしたのだ。
怪鳥に目を移すと、大きな鳴き声を出した途端、口から白い息のようなものを吐き、辺りを凍らせているように見えた。
また、先程の魔獣と同じように、頭に綺麗な宝石に見える青い石が付いていたのだ。
その石が光ると、翼を使って風を起こし、竜巻を引き起こしたのだ。
先程の精鋭部隊も、今回ばかりは、飛ばされたり、辺りを凍らせられ、上手く身動きが取れない状況にあった。
どう見ても、こちらの不利に見えたのだ。
その時、アーチェリーのような弓を持った部隊が到着したのだ。
やはり、剣と盾では無理があったようだ。
「あれは、風の鉱石で作られた弓矢だよ。目標を決めたら最後、必ず当たるようになっているんです。」
リョウは、さすが軍付きの薬師のため、色々な武器を見てきているようだ。
それにしても、追跡機能もついた矢なんて、ミサイルみたい。
飛んでいる標的にはもってこいだけど、そんな上手くいくのかしら?
「もう、二人とも中に入りませんか?
危険ですよ。
ここに移動した意味がないじゃないですか?」
カクは移動するように進めるが、まだ中に入る気にはなれなかった。
「ええ、でも、もう少し・・・」
そう話している間に、一斉に矢が飛んでいる魔獣に向けて放たれたのだ。
矢の先には炎のようなものが見えた。
少なからず、魔獣にダメージを与えられるかと思ったが、上手くはいかなかった。
追跡機能のある矢はとても素晴らしく、翼で風や竜巻を作られても、飛んでいる魔獣を確実に射止めたのだ。
しかし、凍らせる息を吐くだけあって、矢が刺さっても、炎はすぐに消されてしまい、大きなダメージになる事はなかったのだ。
「これはまずいですね。これだけ自由に動かれてしまっては、魔法陣の方に追いこむのも困難ですね。」
リョウも顔をしかめてつぶやいたのだ。
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