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始まりの章
1-2
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「私は、聖騎士のメザリィでござる、わかってくださいまし」
黒龍が必死にテレパシー的な言語で話しかけてくる。
「せ、聖騎士さん?あなた魔物のカラダしてますよ」
俺も自分の声がおかしいことに気がついた。甲高い女性のような声が頭に響いた。
「わ、わ、私の体、なんかゴツゴツしてまする」
黒龍が自分の体を撫ぜまわして涙を浮かべている。
「(独り言)この剣と鎧って騎士様のだよなあ、って、この体もしかして騎士様の体か!?髪も長いし」
俺は振り上げた剣を下ろした。なぜか今の黒龍の言っていることが本当だと思えたからだ。
「まさか、これって、入れ替わりだな、よく漫画や映画である肉体と精神が交換されるやつか」
俺は自分の体を必死で確認していた。
「わ、私はなぜ魔物になってるのだ、それは私の体でごさる返してくだされ」
黒龍が俺にのしかかってきた。
「魔物の体に騎士様の魂が入ってて、騎士様の体には俺の魂が入ってるってことは、じゃあ、俺の体には魔物の魂が入ってるってことか」
俺は咄嗟に俺の体をさがした。
「あ!」
俺の体と目が合った。フギュと俺の体をした魔物が声を出した。かなわないと思ったのか俺の体は全速力で走って逃げて行く。
「コラっ、待て、俺の体返せ」
俺は追いかけようとするが、黒龍にのしかかられ、おまけに重い鎧を身に着けている為に追いかけることが出来なかった。取り逃してしまう。
「私の体の中に先ほどの男性の方がおるのじゃな、しかし、なぜこのようなことになったのじゃ」
黒龍は少し落ち着きを取り戻した。
「俺にもわからない、俺は真沼貴史(まぬま たかし)だ、今は騎士様の顔と体してるけど」
俺は首をかしげた。
「たしかおぬし、親身一体とか言うスキル使わなかったか」
黒龍が思い出す。
「アア~、使ったわソレ」
俺は思わずゾッとした、そのスキルのせいで入れ替わったのは確実だったからだ。
「じゃあ、そのスキルをもう一度使えば戻れるのではないか」
黒龍が目を輝かせ言った。
「ダメだ、この体は騎士様の体だから親身一体のスキル持ってないみたいだ」
俺は自分のステータス画面を開き確認している。
「(独り言)職業、聖騎士レベル26か、俺、憧れの聖騎士になってるぜ、イエイ、聖騎士って確か違う職業を2つ以上MAXレベルにしないと転職出来ないんだよなー、これが」
「まあ、入れ替わりのおかげで命拾いしたのは事実だな、おまえの体を奪った魔物もおまえの体じゃ、悪さもできんだろうしな、なんせレベル1の冒険者だからな」
黒龍が高い目線から言う。
「(独り言)どうせレベル1でしたよ」
俺は騎士様の顔を膨れっ面にしていた。
「しかし、このままこの遺跡跡にいるわけにもいかんしな、ここは一旦街に帰るとするか」
黒龍は街に向かおうとする。
「おい、待てよ、そんな格好で街なんか行ったら大騒ぎにならないか」
俺は黒龍を引き止めた。
「そ、そうじゃな、ならおまえが私と契約すればいいんじゃないか」
黒龍が照れながらモジモジしながら言う。
「たしかに魔物とは契約できるけど」
俺はなぜ黒龍がモジモジしているのかわからない。
「永遠の契約をすれば、さらに小さく変身できるしのう、街に堂々とはいれるな」
黒龍が必死にテレパシー的な言語で話しかけてくる。
「せ、聖騎士さん?あなた魔物のカラダしてますよ」
俺も自分の声がおかしいことに気がついた。甲高い女性のような声が頭に響いた。
「わ、わ、私の体、なんかゴツゴツしてまする」
黒龍が自分の体を撫ぜまわして涙を浮かべている。
「(独り言)この剣と鎧って騎士様のだよなあ、って、この体もしかして騎士様の体か!?髪も長いし」
俺は振り上げた剣を下ろした。なぜか今の黒龍の言っていることが本当だと思えたからだ。
「まさか、これって、入れ替わりだな、よく漫画や映画である肉体と精神が交換されるやつか」
俺は自分の体を必死で確認していた。
「わ、私はなぜ魔物になってるのだ、それは私の体でごさる返してくだされ」
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「魔物の体に騎士様の魂が入ってて、騎士様の体には俺の魂が入ってるってことは、じゃあ、俺の体には魔物の魂が入ってるってことか」
俺は咄嗟に俺の体をさがした。
「あ!」
俺の体と目が合った。フギュと俺の体をした魔物が声を出した。かなわないと思ったのか俺の体は全速力で走って逃げて行く。
「コラっ、待て、俺の体返せ」
俺は追いかけようとするが、黒龍にのしかかられ、おまけに重い鎧を身に着けている為に追いかけることが出来なかった。取り逃してしまう。
「私の体の中に先ほどの男性の方がおるのじゃな、しかし、なぜこのようなことになったのじゃ」
黒龍は少し落ち着きを取り戻した。
「俺にもわからない、俺は真沼貴史(まぬま たかし)だ、今は騎士様の顔と体してるけど」
俺は首をかしげた。
「たしかおぬし、親身一体とか言うスキル使わなかったか」
黒龍が思い出す。
「アア~、使ったわソレ」
俺は思わずゾッとした、そのスキルのせいで入れ替わったのは確実だったからだ。
「じゃあ、そのスキルをもう一度使えば戻れるのではないか」
黒龍が目を輝かせ言った。
「ダメだ、この体は騎士様の体だから親身一体のスキル持ってないみたいだ」
俺は自分のステータス画面を開き確認している。
「(独り言)職業、聖騎士レベル26か、俺、憧れの聖騎士になってるぜ、イエイ、聖騎士って確か違う職業を2つ以上MAXレベルにしないと転職出来ないんだよなー、これが」
「まあ、入れ替わりのおかげで命拾いしたのは事実だな、おまえの体を奪った魔物もおまえの体じゃ、悪さもできんだろうしな、なんせレベル1の冒険者だからな」
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俺はなぜ黒龍がモジモジしているのかわからない。
「永遠の契約をすれば、さらに小さく変身できるしのう、街に堂々とはいれるな」
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