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異世界旅行
229 いざ、ロマンへ!
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キノさんの提案により私とカルタはバレンティノ夫婦と共に、いずれは行きたいと考えていたアルバシェラ公国へ向かうことになった。
ダンジョンでも一件の後に一日の時間をおいて出発することになった。
唐突であるが、なんで四ヶ月のという世界を渡るには短い時間にもかかわらず複数の国を入ったことがあるのかというとだ。
カルタの操る箒に乗って山や谷や森をなるべく避けて飛んでいたからだ。
魔力の関係でずっと飛んでいられるわけでもないし、温存もしたかったから歩いてる時間の方が長かったけれども、それでも歩いているのと箒で空を飛ぶのとでは進める距離が違うのだ。
そして、現在。
キノさんはカムラさんの後ろに、私はカルタの後ろに乗って、寒さ対策のために防寒着を着込んで寒空の下を飛んでいた。
いつもよりも近い空は雲で覆われており、青空の方が見える面積が少ない。
しかも風が中々に吹くものだから、着込んでいても寒いし、露出している顔なんかは凍ってしまいそうだ。
「うへ~……。寒いよう。カルタ、テントの時の暖房の魔法使っても良い?」
「外と区切る物がないから使っても暖かい空気が流れて、魔力を垂れ流すだけで寒いままだぞ」
「う~……寒い苦手」
あの魔法はテントという仕切りがあったから、あんな風にテントの中が暖かくなって快適に過ごせたのだ。
「防衛魔法を前方にはって風避けがあるだけましだろう。多少は我慢しろ」
「まあ、まあ、確かに冬本番は過ぎたとはいえ寒いよね」
時期的に元の世界で言うところの二月くらいだから、多少は寒さが軽減されたと知れも良いというのに、未だにこれなんだから勘弁してほしい。
本格的に暖かくなり出す四月があと二ヶ月後だと言うが、この調子では二ヶ月後に暖かくなるかは微妙だ。
箒に乗ったり、魔力の関係で歩いて移動したり、野宿をしたり。
その間にカムラさんが大きな魚を一本釣りしたり、焚き火の燃料のために木の枝や枯れ葉を回収しに言ったときにブリザードベアなる氷を操る白熊に遭遇したり、色々とあったが時間は流れて。
一角鷲の国を出てから四日たった昼間、私たちは目的地であるアルバシェラ公国の端にある町に到着した。
「端っこの端っこだけどアルバシェラ公国、到着~!」
私のテンションは爆上げ、ルンルン気分で他の三人とはぐれない程度にスキップで進んでいく。
これからいったいどんなものを見つけることが出きるだろうか?
神鋼龍本人?も見たいし、その鱗も見たいし、鱗を加工して作った装備や武器も見たいし、ここで刀がてに入れられるというから、ここでこれからの旅の相棒である刀を見繕うのも良いだろう。
「そういえば、お二人がアルバシェラ公国にやってきた理由ってなんなんですか?」
私がルンルン気分の最中、カルタは前々から気になっていただろうバレンティノ夫婦がアルバシェラ公国へきた理由を聞いていた。
「あぁ、俺の出身がアルバシェラ公国でね。実家に顔を出すのさ」
「え?キノさんの実家がアルバシェラ公国に?」
「そう、俺の故郷は小野町のひとつ先にあるかな。それでカムラと結婚したって言う報告をするんだよ」
「まぁ、結婚してから大分時間がたってしまっていっるがな」
結婚相手の実家への挨拶と言うビッグイベントが身近に起こるとは思っておらず、自分のことでもないのに心臓が跳び跳ねるかと思った。
「結婚した当初はアルバシェラ公国から離れたところにいたし、例の組織の襲撃もあったから来るのが遅れてしまったんだ」
「手紙で報告事態はしたんだけどね。ちゃんと挨拶はしないとって、カムラが」
「いいだろう!?夫の家族を一目見て挨拶をしたいと思うくらいは!!いくら時間がたっていても礼儀として必要だろう!?」
半ば叫ぶような声で、顔を赤くして言うカムラさんにキノさんはにこにこと笑っている。
仲良いな、この夫婦。
そうやって話している間に町の中に入ったのだが、どうもおかしい。
人の気配がない……。
いや、あるにはあるんだけれど、人の気配があるのは全てが住宅の中だ。
いや、まあ、住宅街なのだからこんなものだろうと思っていたのだ。
バレンティノ夫婦の目的地である一つ先の町に行くにも商店街のようなと頃を通る必要があり、私が見たいと思っていたものが見れるのではないかとワクワクしていたのだが……。
「なんで、こんなに静かなんだ……?」
肝心の商店街は人っ子一人おらず、並び立っているお店は軒並み閉まっていた。
「普通に閉店しているんじゃないのか?」
カムラさんがそういうが、キノさんは首を横に降る。
「アルバシェラ公国は端の町でも武器や防具の製作が盛んに行われていて、店があるならどこでも賑わっているって、記憶しているし、年のために集めた情報でも同じように話していた冒険者はいたんだ。君たちと会う、ちょっと前にね」
私たちに会うちょっと前って、カムラさんが家出する前かな?
「ん~……。なら、たまたま全部が休業日だとか?」
「宿屋も魚屋も八百屋も肉屋も、この辺りの店全てが休んでいるのに、偶然だと思うか?」
カルタに言われて回りを見回してみると確かに周囲一体のお店が戸を閉めて、休みだと看板をたてている。
確かに、これは異常事態と言っても良いだろう。
キノさんが、この異常事態の理由を聞くために宿屋の扉を叩いてみたり、肉屋の扉を叩いてみたりするが誰一人として反応を示さない。
誰もいないと言うわけではないだろう。
それどころか、二階からこちらを見ている人影が見えて、その目には怯えの色が見えた気がした。
「なんか、怖がってるみたい」
「勘か?」
「うん。見て、何となくだけど」
「君の勘は動物並みに鋭いからな。当たっているかもしれないが、いったい何を怖がっていると言うんだ?」
その問いに誰も答えられない。
この町にいたところで買い物はおろか、情報収集もできないのだから次の町であるキノさんの故郷に行ってみようと言う話しになった。
町から町へはそれほどはなれておらず、割りとすぐにキノさんの故郷についた。
だが、アルバシェラ公国についた時間も時間だったために日が暮れだしてきている。
このままではアルバシェラ公国の中で、しかもキノさんの故郷だと言うのに野宿することになってしまうだろう。
「俺の言えば鍛冶屋をしていて自宅と作業場が繋がっているから、確実に家にいるはずなんだ」
そういって向かった先は大きな家と併設された鍛冶屋だった。
もしや、キノさんの生家の人も出てこないのではないかと考えていたとき。
キノさんが自分の名前を告げて戸を叩くと扉の向こう側から駆けるような足をとが聞こえてきた。
時間もかかることなく、扉が勢いよく開いたかと思えば出てきたのはキノさんとよく似た、恐らくは妹だろう女性だった。
「兄貴!おかえり!」
「シノ!?」
「こんなときに兄貴が帰ってきてくれてよかった!」
そういうシノさんは目に涙をためて、今にも泣き出してしまいそうだった。
「い、いったい何が起きてるんだ?」
「色々起きてるの!兄貴強いんだから、どうにかしてよ~!」
そういってシノさんはキノさん首もとを掴んで揺さぶるが、鍛えていて体感がしっかりしているキノさんにはダメージの一つもない。
「シノ、お客さんがいるのにやめなさい」
シノさんについで現れたのは頭にハチマキを巻いて、強面風の男性が出てきた。
「あ、イノ兄さん」
「おかえり、キノ。お客さんもいることだし、皆さんどうぞ上がってください」
キノさんとシノさんのお兄さんであるイノさんは、シノさんの首根っこを掴んで家の奥に入っていった。
キノさんに促され、私たちも中にはいることにした。
「妾、飛んでもないタイミングで来たのかもしれん。歓迎されるかな……」
不安な思いから縁起でもないことを言い出すカムラさんの背中をなだめるために撫でる。
キノさんの家族なんだし、今は表だって歓迎することは難しくても今アルバシェラ公国で起きている問題を解決すればお祝いでもしてくれそうだから気にすることもないと思うんだけど……。
もしかして、マリッジブルーっていうやつ?
二人のためにも、早く問題が解決すると良いんだけど……。
ダンジョンでも一件の後に一日の時間をおいて出発することになった。
唐突であるが、なんで四ヶ月のという世界を渡るには短い時間にもかかわらず複数の国を入ったことがあるのかというとだ。
カルタの操る箒に乗って山や谷や森をなるべく避けて飛んでいたからだ。
魔力の関係でずっと飛んでいられるわけでもないし、温存もしたかったから歩いてる時間の方が長かったけれども、それでも歩いているのと箒で空を飛ぶのとでは進める距離が違うのだ。
そして、現在。
キノさんはカムラさんの後ろに、私はカルタの後ろに乗って、寒さ対策のために防寒着を着込んで寒空の下を飛んでいた。
いつもよりも近い空は雲で覆われており、青空の方が見える面積が少ない。
しかも風が中々に吹くものだから、着込んでいても寒いし、露出している顔なんかは凍ってしまいそうだ。
「うへ~……。寒いよう。カルタ、テントの時の暖房の魔法使っても良い?」
「外と区切る物がないから使っても暖かい空気が流れて、魔力を垂れ流すだけで寒いままだぞ」
「う~……寒い苦手」
あの魔法はテントという仕切りがあったから、あんな風にテントの中が暖かくなって快適に過ごせたのだ。
「防衛魔法を前方にはって風避けがあるだけましだろう。多少は我慢しろ」
「まあ、まあ、確かに冬本番は過ぎたとはいえ寒いよね」
時期的に元の世界で言うところの二月くらいだから、多少は寒さが軽減されたと知れも良いというのに、未だにこれなんだから勘弁してほしい。
本格的に暖かくなり出す四月があと二ヶ月後だと言うが、この調子では二ヶ月後に暖かくなるかは微妙だ。
箒に乗ったり、魔力の関係で歩いて移動したり、野宿をしたり。
その間にカムラさんが大きな魚を一本釣りしたり、焚き火の燃料のために木の枝や枯れ葉を回収しに言ったときにブリザードベアなる氷を操る白熊に遭遇したり、色々とあったが時間は流れて。
一角鷲の国を出てから四日たった昼間、私たちは目的地であるアルバシェラ公国の端にある町に到着した。
「端っこの端っこだけどアルバシェラ公国、到着~!」
私のテンションは爆上げ、ルンルン気分で他の三人とはぐれない程度にスキップで進んでいく。
これからいったいどんなものを見つけることが出きるだろうか?
神鋼龍本人?も見たいし、その鱗も見たいし、鱗を加工して作った装備や武器も見たいし、ここで刀がてに入れられるというから、ここでこれからの旅の相棒である刀を見繕うのも良いだろう。
「そういえば、お二人がアルバシェラ公国にやってきた理由ってなんなんですか?」
私がルンルン気分の最中、カルタは前々から気になっていただろうバレンティノ夫婦がアルバシェラ公国へきた理由を聞いていた。
「あぁ、俺の出身がアルバシェラ公国でね。実家に顔を出すのさ」
「え?キノさんの実家がアルバシェラ公国に?」
「そう、俺の故郷は小野町のひとつ先にあるかな。それでカムラと結婚したって言う報告をするんだよ」
「まぁ、結婚してから大分時間がたってしまっていっるがな」
結婚相手の実家への挨拶と言うビッグイベントが身近に起こるとは思っておらず、自分のことでもないのに心臓が跳び跳ねるかと思った。
「結婚した当初はアルバシェラ公国から離れたところにいたし、例の組織の襲撃もあったから来るのが遅れてしまったんだ」
「手紙で報告事態はしたんだけどね。ちゃんと挨拶はしないとって、カムラが」
「いいだろう!?夫の家族を一目見て挨拶をしたいと思うくらいは!!いくら時間がたっていても礼儀として必要だろう!?」
半ば叫ぶような声で、顔を赤くして言うカムラさんにキノさんはにこにこと笑っている。
仲良いな、この夫婦。
そうやって話している間に町の中に入ったのだが、どうもおかしい。
人の気配がない……。
いや、あるにはあるんだけれど、人の気配があるのは全てが住宅の中だ。
いや、まあ、住宅街なのだからこんなものだろうと思っていたのだ。
バレンティノ夫婦の目的地である一つ先の町に行くにも商店街のようなと頃を通る必要があり、私が見たいと思っていたものが見れるのではないかとワクワクしていたのだが……。
「なんで、こんなに静かなんだ……?」
肝心の商店街は人っ子一人おらず、並び立っているお店は軒並み閉まっていた。
「普通に閉店しているんじゃないのか?」
カムラさんがそういうが、キノさんは首を横に降る。
「アルバシェラ公国は端の町でも武器や防具の製作が盛んに行われていて、店があるならどこでも賑わっているって、記憶しているし、年のために集めた情報でも同じように話していた冒険者はいたんだ。君たちと会う、ちょっと前にね」
私たちに会うちょっと前って、カムラさんが家出する前かな?
「ん~……。なら、たまたま全部が休業日だとか?」
「宿屋も魚屋も八百屋も肉屋も、この辺りの店全てが休んでいるのに、偶然だと思うか?」
カルタに言われて回りを見回してみると確かに周囲一体のお店が戸を閉めて、休みだと看板をたてている。
確かに、これは異常事態と言っても良いだろう。
キノさんが、この異常事態の理由を聞くために宿屋の扉を叩いてみたり、肉屋の扉を叩いてみたりするが誰一人として反応を示さない。
誰もいないと言うわけではないだろう。
それどころか、二階からこちらを見ている人影が見えて、その目には怯えの色が見えた気がした。
「なんか、怖がってるみたい」
「勘か?」
「うん。見て、何となくだけど」
「君の勘は動物並みに鋭いからな。当たっているかもしれないが、いったい何を怖がっていると言うんだ?」
その問いに誰も答えられない。
この町にいたところで買い物はおろか、情報収集もできないのだから次の町であるキノさんの故郷に行ってみようと言う話しになった。
町から町へはそれほどはなれておらず、割りとすぐにキノさんの故郷についた。
だが、アルバシェラ公国についた時間も時間だったために日が暮れだしてきている。
このままではアルバシェラ公国の中で、しかもキノさんの故郷だと言うのに野宿することになってしまうだろう。
「俺の言えば鍛冶屋をしていて自宅と作業場が繋がっているから、確実に家にいるはずなんだ」
そういって向かった先は大きな家と併設された鍛冶屋だった。
もしや、キノさんの生家の人も出てこないのではないかと考えていたとき。
キノさんが自分の名前を告げて戸を叩くと扉の向こう側から駆けるような足をとが聞こえてきた。
時間もかかることなく、扉が勢いよく開いたかと思えば出てきたのはキノさんとよく似た、恐らくは妹だろう女性だった。
「兄貴!おかえり!」
「シノ!?」
「こんなときに兄貴が帰ってきてくれてよかった!」
そういうシノさんは目に涙をためて、今にも泣き出してしまいそうだった。
「い、いったい何が起きてるんだ?」
「色々起きてるの!兄貴強いんだから、どうにかしてよ~!」
そういってシノさんはキノさん首もとを掴んで揺さぶるが、鍛えていて体感がしっかりしているキノさんにはダメージの一つもない。
「シノ、お客さんがいるのにやめなさい」
シノさんについで現れたのは頭にハチマキを巻いて、強面風の男性が出てきた。
「あ、イノ兄さん」
「おかえり、キノ。お客さんもいることだし、皆さんどうぞ上がってください」
キノさんとシノさんのお兄さんであるイノさんは、シノさんの首根っこを掴んで家の奥に入っていった。
キノさんに促され、私たちも中にはいることにした。
「妾、飛んでもないタイミングで来たのかもしれん。歓迎されるかな……」
不安な思いから縁起でもないことを言い出すカムラさんの背中をなだめるために撫でる。
キノさんの家族なんだし、今は表だって歓迎することは難しくても今アルバシェラ公国で起きている問題を解決すればお祝いでもしてくれそうだから気にすることもないと思うんだけど……。
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