46 / 234
魔法学校入学試験
45 別の何か
しおりを挟む
永華視点
時間は遡ってワイバーンの襲撃を受けた時。
ドゴォン!!!!___
永華は走り出そうとしたところでワイバーンの攻撃の余波で吹き飛ばされ、地面を転がっていた。
幸いにも火を被ることはなかったが背中と後頭部を強かに打ち付け、視界が揺れた。
「うぐっ…………は?」
一番最初の脱落者は私だ。そう思って身を固め、目を閉じていたのにワイバーンの追撃はいつまでたってもやってこなかった。
「いったい、何で……」
空を見上げると、どうにか箒で飛んでい^逃げた五人と、その後ろをついていくワイバーンがいた。
ああ、運良く目に入らなかったから生きてるのか。
逃げている五人を横目に、使えもしない箒を背負ったまま何か使えるものはないかと探す。
見つけたのは古びた自転車だった。幸いにもチェーンなどはかかっていなかったので、急いで股がって海を目指す。
私の見間違いでなければ、ワイバーンであるはずのあの生物がブレスを、火を吹いていた。
吐くブレスは属性に応じて異なるものの通常のドラゴンがブレスを吐くならば何らおかしくはない。
だか、この試験の鬼役である生物は模造品とは言えワイバーン。体の作りの問題でブレスは吐けやしない、体の頑丈さや生命力の強さで冒険者達を苦しませる存在。
細工がされているかと問われれば、永華はそれを否定するだろう。
なにせ試験管が“強さを調節している”と、“倒すのは無理難題”ではないと言っていたからだ。
受験者のほとんどは素人で戦闘経験がほとんどない一般人。一般人が体の頑丈さや生命力の強さで冒険者を苦労させる、しかもブレスを吐けるようなワイバーンを倒せるだろうか?
答えは否、瞬殺がされるのが落ちである。一般人が。
あと試験管が嘘をついているのではないかと言う話しも否定する。
わざわざ嘘を着くメリットはない。卒業試験などの高難易度であるべきものならまだしも、入学者を決める大事な試験で、こんな不意打ちじみた真似をするだろうか?
答えはこちらも否である。悪評がたちかねないのもそうだが、これでは実力者集団でもなければ正確な実力が図れない。
何らかの理由でトラブルで調節が失敗したワイバーンの模倣品が試験に使われている。
……私の見間違いでなければ。
これこれが故意でも事故でも、異常事態なのは明白。試験管が気がついて介入してくれると良いんだけど……。
「おーい!!!おーい!!!おーい!!!くっそ!流石に聞こえないか」
五人にワイバーンが火を吹く事実を伝えなければならないのだが、遥か遠くにいるせいで私の声が聞こえていない。
私は飛べない。だから近づくにも向こうが低空飛行になったときしか近づけない。
「近づけないんなら、近くでなくても出きることをすれば良いよ、ねっ!」
立ちこぎの姿勢にかえて、こぐ速度を上げる。坂なのも相まって相当速度が出ているが、そんなのお構いなしだ。
火を吹くのなら水をぶっかけて鎮火してやる。火の属性もちならどうせ水に弱いでしょ。
自己魔法を使って魔方陣を作れば後方支援は出きるだろう。
「水……魔法でぶつける?水だって速度で刃物になるんだしいけるかな」
町が開けて海に浮かぶ船と水平線が視界に入った。
……いや、わざわざ魔法で水を生成しなくても目の前に大きな水源があるじゃん。
その方が速度操作や他のことに割ける要領が増える。
一生懸命、自転車をこいでいるとら空が暗くなり、雷が落ちた。
「ひっ!な、何で雷!?」
雷は苦手なんだけどなぁ!!!
後ろからワイバーンのものであろう悲鳴と大きなものが落ちたような音がした。
巨体が落ちた影響で起こった揺れに自転車ごと転けそうになる。一瞬ヒヤッとしてがうまいことバランスを取って走り続ける。
だがすぐに羽ばたくような音が聞こえたところを見るに、あまりダメージにはならなかったようだ。
必死でこいでいると時計塔が目にはいる。右回りに進むはずの時計の針は反対方向の左回りに進んでいた。
「え……?って、そんなこと気にしてる場合じゃない!」
波止場が近づいてきたのに気がついて慌ててブレーキをかける。
止まったところで自転車を乗り捨てて波止場の桟橋へと走る。
「魔方陣、必死に覚えてよかった」
腰に吊るしているポーチから一番頑丈な糸を取り出し、糸の端をつかんで本体を海に放り込んだ。
作業している場所は桟橋の下だから見えなくて、少しやりにくいが桟橋の柱を利用して糸を引っ掻けていく。
「早く、ミスしないように……」
糸に糸をかけて魔方陣の形になるように編む。
転送魔方陣を土台として速度操作、威力上昇など、その他の魔方陣を盛り込んでいく。
「……これでできてるはず!」
私の自己魔法で魔方陣を編むことで詠唱を省略するという方法を考え付いたのは、私が自己魔法でドイリーを編み上げたときだった。
じいさんのもと複数の魔方陣を覚え、練習を重ねてもたつくことなく素早く編み上げられるようになった。
糸に魔力を流して魔方陣がほどけて崩れないように結んでから、その場を離れようとした。
桟橋から離れようとしたとき、太陽とは真反対の位置、ワイバーンと五人がいる方向から強い光が発された。
慌てて振り向くと火のブレスを吹くワイバーンと、それをギリギリで避ける五人がいた。
「やばい!やばい!やばい!」
乗り捨てた自転車を起こして急いで一番近くにいるベイノットの元までこいでいく。
「おーい!ベイノット!ベイノット!!!」
二、三度、名前を呼ぶと気がついたようでワイバーンを気にしつつ、こちらによって来てくれた。
「どうした!」
「私乗っけて鬼の方いってくれない?」
「はぁ!?なに言ってんだ!」
「それか指定した場所までおびき寄せてくれても良いんだけど……」
「どっちも無理だ!」
「無理じゃな__あぁあ!!!」
「うお!?」
「篠野部の箒燃えてる!!!」
ブレスの火が燃え移ったのだろう。箒の穂先が燃え飛行が安定せず、フラフラとしている。それと、だんだんと高度が下がっているようにも見えた。
「あのままじゃ落っこちちまう!」
危なっかしい飛行にヒヤヒヤしているとカルタの後ろにワイバーンがいた。
「篠野部!!!」
あと少しで食べられる。そう思ったとき、不安定だった飛行が功を奏したらしくワイバーンに補職される事態は回避できた。
「ベイノット!!連れてって!!篠野部がヤバい!」
いくら試験とは言え人が死にかけている。しかもこの世界で一番、付き合いが長い篠野部カルタがだ。
ワイバーンも怖い。だが篠野部が死ぬかもしれない状態におかれることの方が怖かった。
「……あぁ、もう!怪我したって知らねえからなあ!」
「うん!」
自転車を放り投げてベイノットの箒の後ろに飛び乗り、急いでワイバーンのいる方向へと向かっていく。
箒で空を飛ぶのは飛行魔法をどうにか習得できないか試行錯誤していた半年まえぶりだ。
風ではためくスカートが邪魔だ。バサバサと揺れて風に引っ張られ、箒にもベイノットにもベシベシとあたる。
「チッ」
ポーチからしつけ糸を取り出して適当にスカートの裾上げをする。足首までの長さから膝丈にまで裾を上げた。
あと少し、あと少しと言うところで篠野部が乗っていた箒が折れた。
「……え?」
「なっ!」
自分まで空中に放り出されたような気分になる。
だが視界のはしに全速力でカルタに向かっていくミューが入ったことで持ち直した。
あの速度ならば、間に合う。んらば、私のするべきことは一つ。ミューがカルタを回収したあと、ワイバーンによる妨害を阻止すること。
「……終わった」
「勝手に終わってンじゃねえぞ!」
ベイノットは身を乗り出した永華を慌ててかかえて落ちないようにする。逆さに落ちていくカルタと永華の目が合う。すぐにミューが落ちていくカルタをさらっていった。
すぐに桟橋の下に仕込んだ魔方陣と同じものを速攻で編んでワイバーンの前に展開する。
「ぶっ飛べ!」
私の目の前で篠野部を食おうとしたこと、後悔しろ。
糸に魔力を注ぎ、魔方陣を発動させる。魔方陣は永華の魔力の影響か、淡く赤色に輝く。
魔方陣は海から海水を引っ張り、すさまじい勢いで海水を噴射した。
「流石に初手で水圧カッター並みの威力はでないか……」
ワイバーンは水圧で押されていき、カルタ達を追うことはできなかった。押され、体制を崩したワイバーンに追撃をかけるように角度と位置をかえて地面に叩きつける。
一度、水の供給を切り、水圧カッターにも見劣りしない威力にするため水圧を上げる魔法と威力上昇の魔法を増やし魔方陣を書き換える。
水の刃で固い鱗に破ろうとしたとき、雷撃がワイバーンを直撃した。
「……さっきから何?この雷」
「ローレスの雷魔法だな」
雷に苦しむワイバーンに、メイメアからの追撃が入った。
耐久力の限界が来たのか、鱗が割れ骨の折れる音が聞こえる。四肢を暴れさせ、人と変わらない赤い血を吐いて動かなくなった。
それと同時にワイバーンに貼り付けられた紙がビリッと破れた。
「……もう、大丈夫かな?」
「だな。ありゃ内蔵ぐちゃぐちゃだろ」
「……うぅ、気持ち悪くなるようなこと言わないで」
「あ?さっきまでの威勢はどうしたんだよ?」
「グロいの嫌いなの!はやく篠野部のところ行くよ」
「あぁ、はいはい」
この後は知っての通り、カルタ達と合流して永華がカルタに怒って、巨大な魔方陣について説明することになった。
時間は遡ってワイバーンの襲撃を受けた時。
ドゴォン!!!!___
永華は走り出そうとしたところでワイバーンの攻撃の余波で吹き飛ばされ、地面を転がっていた。
幸いにも火を被ることはなかったが背中と後頭部を強かに打ち付け、視界が揺れた。
「うぐっ…………は?」
一番最初の脱落者は私だ。そう思って身を固め、目を閉じていたのにワイバーンの追撃はいつまでたってもやってこなかった。
「いったい、何で……」
空を見上げると、どうにか箒で飛んでい^逃げた五人と、その後ろをついていくワイバーンがいた。
ああ、運良く目に入らなかったから生きてるのか。
逃げている五人を横目に、使えもしない箒を背負ったまま何か使えるものはないかと探す。
見つけたのは古びた自転車だった。幸いにもチェーンなどはかかっていなかったので、急いで股がって海を目指す。
私の見間違いでなければ、ワイバーンであるはずのあの生物がブレスを、火を吹いていた。
吐くブレスは属性に応じて異なるものの通常のドラゴンがブレスを吐くならば何らおかしくはない。
だか、この試験の鬼役である生物は模造品とは言えワイバーン。体の作りの問題でブレスは吐けやしない、体の頑丈さや生命力の強さで冒険者達を苦しませる存在。
細工がされているかと問われれば、永華はそれを否定するだろう。
なにせ試験管が“強さを調節している”と、“倒すのは無理難題”ではないと言っていたからだ。
受験者のほとんどは素人で戦闘経験がほとんどない一般人。一般人が体の頑丈さや生命力の強さで冒険者を苦労させる、しかもブレスを吐けるようなワイバーンを倒せるだろうか?
答えは否、瞬殺がされるのが落ちである。一般人が。
あと試験管が嘘をついているのではないかと言う話しも否定する。
わざわざ嘘を着くメリットはない。卒業試験などの高難易度であるべきものならまだしも、入学者を決める大事な試験で、こんな不意打ちじみた真似をするだろうか?
答えはこちらも否である。悪評がたちかねないのもそうだが、これでは実力者集団でもなければ正確な実力が図れない。
何らかの理由でトラブルで調節が失敗したワイバーンの模倣品が試験に使われている。
……私の見間違いでなければ。
これこれが故意でも事故でも、異常事態なのは明白。試験管が気がついて介入してくれると良いんだけど……。
「おーい!!!おーい!!!おーい!!!くっそ!流石に聞こえないか」
五人にワイバーンが火を吹く事実を伝えなければならないのだが、遥か遠くにいるせいで私の声が聞こえていない。
私は飛べない。だから近づくにも向こうが低空飛行になったときしか近づけない。
「近づけないんなら、近くでなくても出きることをすれば良いよ、ねっ!」
立ちこぎの姿勢にかえて、こぐ速度を上げる。坂なのも相まって相当速度が出ているが、そんなのお構いなしだ。
火を吹くのなら水をぶっかけて鎮火してやる。火の属性もちならどうせ水に弱いでしょ。
自己魔法を使って魔方陣を作れば後方支援は出きるだろう。
「水……魔法でぶつける?水だって速度で刃物になるんだしいけるかな」
町が開けて海に浮かぶ船と水平線が視界に入った。
……いや、わざわざ魔法で水を生成しなくても目の前に大きな水源があるじゃん。
その方が速度操作や他のことに割ける要領が増える。
一生懸命、自転車をこいでいるとら空が暗くなり、雷が落ちた。
「ひっ!な、何で雷!?」
雷は苦手なんだけどなぁ!!!
後ろからワイバーンのものであろう悲鳴と大きなものが落ちたような音がした。
巨体が落ちた影響で起こった揺れに自転車ごと転けそうになる。一瞬ヒヤッとしてがうまいことバランスを取って走り続ける。
だがすぐに羽ばたくような音が聞こえたところを見るに、あまりダメージにはならなかったようだ。
必死でこいでいると時計塔が目にはいる。右回りに進むはずの時計の針は反対方向の左回りに進んでいた。
「え……?って、そんなこと気にしてる場合じゃない!」
波止場が近づいてきたのに気がついて慌ててブレーキをかける。
止まったところで自転車を乗り捨てて波止場の桟橋へと走る。
「魔方陣、必死に覚えてよかった」
腰に吊るしているポーチから一番頑丈な糸を取り出し、糸の端をつかんで本体を海に放り込んだ。
作業している場所は桟橋の下だから見えなくて、少しやりにくいが桟橋の柱を利用して糸を引っ掻けていく。
「早く、ミスしないように……」
糸に糸をかけて魔方陣の形になるように編む。
転送魔方陣を土台として速度操作、威力上昇など、その他の魔方陣を盛り込んでいく。
「……これでできてるはず!」
私の自己魔法で魔方陣を編むことで詠唱を省略するという方法を考え付いたのは、私が自己魔法でドイリーを編み上げたときだった。
じいさんのもと複数の魔方陣を覚え、練習を重ねてもたつくことなく素早く編み上げられるようになった。
糸に魔力を流して魔方陣がほどけて崩れないように結んでから、その場を離れようとした。
桟橋から離れようとしたとき、太陽とは真反対の位置、ワイバーンと五人がいる方向から強い光が発された。
慌てて振り向くと火のブレスを吹くワイバーンと、それをギリギリで避ける五人がいた。
「やばい!やばい!やばい!」
乗り捨てた自転車を起こして急いで一番近くにいるベイノットの元までこいでいく。
「おーい!ベイノット!ベイノット!!!」
二、三度、名前を呼ぶと気がついたようでワイバーンを気にしつつ、こちらによって来てくれた。
「どうした!」
「私乗っけて鬼の方いってくれない?」
「はぁ!?なに言ってんだ!」
「それか指定した場所までおびき寄せてくれても良いんだけど……」
「どっちも無理だ!」
「無理じゃな__あぁあ!!!」
「うお!?」
「篠野部の箒燃えてる!!!」
ブレスの火が燃え移ったのだろう。箒の穂先が燃え飛行が安定せず、フラフラとしている。それと、だんだんと高度が下がっているようにも見えた。
「あのままじゃ落っこちちまう!」
危なっかしい飛行にヒヤヒヤしているとカルタの後ろにワイバーンがいた。
「篠野部!!!」
あと少しで食べられる。そう思ったとき、不安定だった飛行が功を奏したらしくワイバーンに補職される事態は回避できた。
「ベイノット!!連れてって!!篠野部がヤバい!」
いくら試験とは言え人が死にかけている。しかもこの世界で一番、付き合いが長い篠野部カルタがだ。
ワイバーンも怖い。だが篠野部が死ぬかもしれない状態におかれることの方が怖かった。
「……あぁ、もう!怪我したって知らねえからなあ!」
「うん!」
自転車を放り投げてベイノットの箒の後ろに飛び乗り、急いでワイバーンのいる方向へと向かっていく。
箒で空を飛ぶのは飛行魔法をどうにか習得できないか試行錯誤していた半年まえぶりだ。
風ではためくスカートが邪魔だ。バサバサと揺れて風に引っ張られ、箒にもベイノットにもベシベシとあたる。
「チッ」
ポーチからしつけ糸を取り出して適当にスカートの裾上げをする。足首までの長さから膝丈にまで裾を上げた。
あと少し、あと少しと言うところで篠野部が乗っていた箒が折れた。
「……え?」
「なっ!」
自分まで空中に放り出されたような気分になる。
だが視界のはしに全速力でカルタに向かっていくミューが入ったことで持ち直した。
あの速度ならば、間に合う。んらば、私のするべきことは一つ。ミューがカルタを回収したあと、ワイバーンによる妨害を阻止すること。
「……終わった」
「勝手に終わってンじゃねえぞ!」
ベイノットは身を乗り出した永華を慌ててかかえて落ちないようにする。逆さに落ちていくカルタと永華の目が合う。すぐにミューが落ちていくカルタをさらっていった。
すぐに桟橋の下に仕込んだ魔方陣と同じものを速攻で編んでワイバーンの前に展開する。
「ぶっ飛べ!」
私の目の前で篠野部を食おうとしたこと、後悔しろ。
糸に魔力を注ぎ、魔方陣を発動させる。魔方陣は永華の魔力の影響か、淡く赤色に輝く。
魔方陣は海から海水を引っ張り、すさまじい勢いで海水を噴射した。
「流石に初手で水圧カッター並みの威力はでないか……」
ワイバーンは水圧で押されていき、カルタ達を追うことはできなかった。押され、体制を崩したワイバーンに追撃をかけるように角度と位置をかえて地面に叩きつける。
一度、水の供給を切り、水圧カッターにも見劣りしない威力にするため水圧を上げる魔法と威力上昇の魔法を増やし魔方陣を書き換える。
水の刃で固い鱗に破ろうとしたとき、雷撃がワイバーンを直撃した。
「……さっきから何?この雷」
「ローレスの雷魔法だな」
雷に苦しむワイバーンに、メイメアからの追撃が入った。
耐久力の限界が来たのか、鱗が割れ骨の折れる音が聞こえる。四肢を暴れさせ、人と変わらない赤い血を吐いて動かなくなった。
それと同時にワイバーンに貼り付けられた紙がビリッと破れた。
「……もう、大丈夫かな?」
「だな。ありゃ内蔵ぐちゃぐちゃだろ」
「……うぅ、気持ち悪くなるようなこと言わないで」
「あ?さっきまでの威勢はどうしたんだよ?」
「グロいの嫌いなの!はやく篠野部のところ行くよ」
「あぁ、はいはい」
この後は知っての通り、カルタ達と合流して永華がカルタに怒って、巨大な魔方陣について説明することになった。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
私のスローライフはどこに消えた?? 神様に異世界に勝手に連れて来られてたけど途中攫われてからがめんどくさっ!
魔悠璃
ファンタジー
タイトル変更しました。
なんか旅のお供が増え・・・。
一人でゆっくりと若返った身体で楽しく暮らそうとしていたのに・・・。
どんどん違う方向へ行っている主人公ユキヤ。
R県R市のR大学病院の個室
ベットの年配の女性はたくさんの管に繋がれて酸素吸入もされている。
ピッピッとなるのは機械音とすすり泣く声
私:[苦しい・・・息が出来ない・・・]
息子A「おふくろ頑張れ・・・」
息子B「おばあちゃん・・・」
息子B嫁「おばあちゃん・・お義母さんっ・・・」
孫3人「いやだぁ~」「おばぁ☆☆☆彡っぐ・・・」「おばあちゃ~ん泣」
ピーーーーー
医師「午後14時23分ご臨終です。」
私:[これでやっと楽になれる・・・。]
私:桐原悠稀椰64歳の生涯が終わってゆっくりと永遠の眠りにつけるはず?だったのに・・・!!
なぜか異世界の女神様に召喚されたのに、
なぜか攫われて・・・
色々な面倒に巻き込まれたり、巻き込んだり
事の発端は・・・お前だ!駄女神めぇ~!!!!
R15は保険です。
悪役令嬢の騎士
コムラサキ
ファンタジー
帝都の貧しい家庭に育った少年は、ある日を境に前世の記憶を取り戻す。
異世界に転生したが、戦争に巻き込まれて悲惨な最期を迎えてしまうようだ。
少年は前世の知識と、あたえられた特殊能力を使って生き延びようとする。
そのためには、まず〈悪役令嬢〉を救う必要がある。
少年は彼女の騎士になるため、この世界で生きていくことを決意する。
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
騎士団長のお抱え薬師
衣更月
ファンタジー
辺境の町ハノンで暮らすイヴは、四大元素の火、風、水、土の属性から弾かれたハズレ属性、聖属性持ちだ。
聖属性持ちは意外と多く、ハズレ属性と言われるだけあって飽和状態。聖属性持ちの女性は結婚に逃げがちだが、イヴの年齢では結婚はできない。家業があれば良かったのだが、平民で天涯孤独となった身の上である。
後ろ盾は一切なく、自分の身は自分で守らなければならない。
なのに、求人依頼に聖属性は殆ど出ない。
そんな折、獣人の国が聖属性を募集していると話を聞き、出国を決意する。
場所は隣国。
しかもハノンの隣。
迎えに来たのは見上げるほど背の高い美丈夫で、なぜかイヴに威圧的な騎士団長だった。
大きな事件は起きないし、意外と獣人は優しい。なのに、団長だけは怖い。
イヴの団長克服の日々が始まる―ー―。
捨てられたお姫様
みるみる
ファンタジー
ナステカ王国に双子のお姫様が産まれたました。
ところが、悪い魔女が双子のお姫様のうちの一人に、「死ぬまで自分やまわりの人が不幸になる‥」という呪いをかけてしまったのです。
呪いのせいか、国に次々と災いが降りかかり、とうとう王妃様まで病に伏してしまいました。
王様と国の重鎮達は、呪われたお姫様を殺そうとしますが‥‥‥。
自分が実はお姫様なのだという事や、悪い魔女の呪いを受けている事を知らない、捨て子のリナと、
不器用で落ちこぼれながらも、正義感が強い魔法使いの男が、共に試練を乗り越えて成長していくお話です。
幼い公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
朱色の谷
ファンタジー
公爵家の末娘として生まれた6歳のティアナ
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。愛されたいと願い、愛想よく振る舞っていたが一向に興味を示してくれない…
そんな中、夢の中の本を読むと、、、
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
どーも、反逆のオッサンです
わか
ファンタジー
簡単なあらすじ オッサン異世界転移する。 少し詳しいあらすじ 異世界転移したオッサン...能力はスマホ。森の中に転移したオッサンがスマホを駆使して普通の生活に向けひたむきに行動するお話。 この小説は、小説家になろう様、カクヨム様にて同時投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる