ある時計台の運命

丑三とき

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幕開けのツリーハウス

ガーとケソ茸のスープ

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スープを僕の口に運びながら「ジルと呼んでくれ」と言われた。「いや、呼んでくれというのはその、例えば心の中や、いずれ声が出た暁には」と、あたふたしているようなしていないような、口にしたことを後悔しているようなしていないような目の前の顔を凝視し、この人の感情が読み取れるようになること、と、この世界での小さな目標をひとつ作ってみた。

ともかく、早口言葉みたいな名前は心の中であっても噛まずに呼べる自信がなかったので、ありがたくジルさんと呼ぶことにする。

ジルさんは湯気の立つ温かいスープを差し出してくれたので、水同様、口を開けて待つ。

ジルさんがいくら良い人そうだからといって、ここはこれまでとは明らかに異なる常識が根付いた異なる世界だ。良い悪いの基準や物事の価値観に、元の世界とのギャップが無いとは限らない。その懸念が拭えない限りは、自分から歩いたり食べたりぜずに様子を見よう。なんせ、優しい人が怒った時が一番怖いのだ。

おそらくガーとケソ茸のうまみが滲み出ているスープは、穏やかに体に染み入る。

温かい物を胃に入れるのはいつぶりだろう。今はこの与えられる安らぎだけをただ噛み締めたいのに、首を絞められ、足蹴にされ、水をかけられた記憶が流れ込んで邪魔をする。特に水をかけられるのは嫌いだ。身は震え拒否反応を起こすのに頭は冷静になるので、変に思考が冴え、解釈不能の現状がより鮮明に見えてしまうのだ。

もし粗暴な振る舞いがこの世界のスタンダードだとしても、せめて殴る蹴るなどの『普通な暴力』希望。

死にたいモードから覚めて一転、真逆の安らぎを与えられると、痛いのとか辛いのとか苦しい未来がこんなにも怪物めいて視えるんだな。恐怖に身を置いている時の方が「これ以上畏怖することは起こらない」という事実が分かるだけ幾らかマシだ。
これから恐怖に陥るかもしれないという感覚は、真っ暗なトンネルに佇んでいるみたいですごく嫌だ。

しかも、ヒゲ男の短剣を抜いた時にマラソンのゴールみたいな光、つまり死が見えてしまった僕にとって、再びゴールの見えないマラソンのスタート地点に放り込まれた感じがして、やっぱり生きるってどの世界でも基本難儀だな、とこうなってしまうのは仕方のないことだ。持久走苦手だから。

先ほどジルさんに感謝を伝えたばかりなのに。気を抜けば、保身に全力を注いでしまうエゴ丸出しの本来の僕が顔を覗かせる。
仕方がないでしょう、これが自分なのだから。
純粋な真心を惜しみなく向けてくれるジルさんの近くにこんな僕がいるなんて大変に忍びない。

どうしようもないことに思考を巡らせているうち、力んだ肩が少しずつ上がっていたようで、ジルさんが落ち着かせるようにポンと撫でてきた。

無意識にビクッと反応してしまった。

ああこれ、メガネ男にもやってしまったことあるんだよな。
僕のかすかな、しかし確かな拒否反応にメガネ男は憤慨し、笑顔で顔を踏みつけてきたり、水が飽きたと言って熱湯をかけてきたりしたことが何度かあったっけ。

やばいやばい。早速やってしまった。これはやばい。

次なる衝撃を待ち受けていると、予想に反して、ジルさんは熱いやかんに触れた手を反射的に引くようにしてその手を引っ込めた。
果然ポーカーフェイスなので、自信はないが、おそらく先ほどより曇っている。と思う。少し、ほんのわずか、気のせいではあるかもしれないが傷つけてしまった。ような気がする。

怯えたと思われたかも。
実際怯えたんだけども、そうじゃなくって。つい、無意識で、不覚にも体が動いてしまっただけ。

頭の中で言い訳を並べながら次に来るであろう衝撃に身構えた。
が、いつまで経っても折檻が降りかかって来ないことを考えると、やっぱりジルさんは優しい人であることにまず間違いない。

こんなに優しい人を傷つけてしまったという罪悪感だけが頭を占めて、弁明の言葉も浮かばなくなってしまった。

残念なおつむの僕は、ロボットのように口を開けてスープの続きを促す。
先ほどよりも慎重に、心なしか僕に触れないようにスプーンを運んでくれるジルさん。
ああ、気を使わせている。


空気を読むのも上手なジルさんは、話題を変えよう、と、重たい空気を解くようにこと経緯いきさつを話してくれた。

ジルさんは、奴隷市や、市に卸すための人間を集める『人攫い』の動向を探る為にわざと拉致されていたという。つまりあの場合、メガネ男が人攫いで、たまに訪れるヒゲ男が奴隷市の主人、というところだろうか。

それにしても心の中でとはいえ、人の名前を呼ぶのは何というか、人間らしい行為だなあ。

「奴隷市をはじめとする闇取引などは、主に地中で開かれている」

へえー、地中で、ね。

「地上と違い土地も広大で、市へ繋がる入り口もわかりづらい。先に人攫いの拠点の目星がついたんでな。そこから市までの足をたどるべく、路上生活者らしい身なりで倒れ込んでいたら計算通り拉致潜入に成功したというわけだ」

なんて無茶な。拉致潜入なんて言葉無いぞ。「私のように武骨の者を果たして攫ってくれるのかという懸念は有ったが、路上生活者の保護が進んだことで奴等にとっての食いぶちが減少しているのだろう。自分より無力そうな者は手当たり次第攫っているという印象を受けた」と、仏頂面に反比例してよく喋る口で何か言っている。

「安心してくれ。君を虐げた人攫いも、あの場に買い付けに来ていた者どもも全て捕縛した。近いうち王都で裁きが下されるだろう。私と一緒に捕らえられていた人や買われて行った人も保護した。
しかし市で既に購入されてしまった人については行方が掴めない人も多い。現在我が軍が総力をあげて調査中だ」

責任感が強いんだろうな。ジルさんは自分の安全を犠牲にしてまで人を助けた。それだけで充分英雄なのに、助けられなかった人のことを考えて胸を痛めている。のだろう多分。

所属しているという偵察部隊でも、きっと優秀な人材だ。そんな人が僕一人なんかに付きっきりでいいのだろうか。僕みたいな人間がこの人の近くに居てはいけない気がする。

さらに居た堪れなくなって、少しだけ増えたモヤモヤを逃すために紙に2つ目の『ありがとうございます』を書いた。

「もし何か気にしているのであれば、その必要はない。私も、拉致されるために自ら作った傷や潜入先での負傷を癒やすため、王から休息の令が出ている。お互いゆっくりと静養しよう」

どこまでも優しいジルさんの眉の筋肉が和らいだ。よかった。

傷だらけだったのはそういうことか。余程の覚悟や強い精神力が無ければできることじゃない。
それにしても王様直々じきじきに休息の命令とは。もしかして王様も無駄に責任感が強かったり、石頭だったり、業務過多になっていたりする気苦労王様なのかな。
今は治安が悪いけど、優しい密偵が居たり、国民に温かい王様が居たり、国を良くしようとしている人が他にもたくさんいるんだろう。この国は優しい人が多いのかな。

「君も、私の情報が正しければ約2ヶ月の間あの場に居たことになる。さぞ辛く耐え難かっただろう。よく生きていてくれた」

2ヶ月か、長いな。
いつからか時間を感じる脳もストップしていたため、どのくらいの期間あそこで過ごしたかなんて考えてなかった。

ジルさんの「よく生きていてくれた」という言葉をどう受け止めていいかわからず困惑してしまうけれど、感謝の気持ちは素直に持つことができた。
僕は3つ目の『ありがとうございます』を書いた。
今度は満足に頷いてくれた。

「それよりアキオ、君は先ほどから顔も歪めずこれを飲んでくれているが、無理をしていないか?いや、飲ませておいて言うことではないが、自分で味見してもあまり美味しいとは言えなかった。待っていろ。奴隷市の撤去と処理が落ち着き次第、隊員たちが食料を調達して届けてくれる予定だ」

確かにスープの味は薄めだが『素材本来の味』といった感じで、何よりあの地下室で与えられていた固いパンや固い肉、変な苦い葉っぱのサラダとかと比べたら400倍は美味しい。するする入ってくる。いいですよ、いい感じの味ですよ、という意味をこめて4つ目の『ありがとうございます』を書く。

同じ言葉ばかり並ぶ紙から、自分の口(?)下手加減が滲み出ていて呆れる。
が、人の領域に踏み込んで半ば無理矢理引っぱり出した言葉を上上面うわつらに打ちまくった頃の理知的な文章に比べたら、この一つ覚えみたいに並ぶ『ありがとう』はずいぶん推敲した自覚がある。

考えてくれてありがとう、貴重な食糧を与えてくれてありがとう、色々なありがとうを込めて、スプーンの手を再開するジルさんの顔を、啜りながら見つめた。伝われ、伝われ、と。

そういえば、地下室で気を失う前に見たジルさんの傷は、わりと新しいように見えた。血も流れていた。現在、見える範囲の怪我は塞がって、なんならほぼ治りかけている。どうしてだろう。考えたくはないが「アキオが1ヶ月眠っていた間に治ったよ」とか言われたらどうしよう。

さっきも2ヶ月とか言っていたけど、そもそもこの世界の時間軸って元の世界で刻んでいたものと同じなんだろうか。違うとしたらどのくらいの相違があるのだろうか。


ありがとう以外の語彙がないと思われてもアレだし、どの難易度までの言葉がこの世界で通じか試したかったので『傷、大丈夫ですか』と、挨拶よりちょっとレベル高めの2語文を書いた。

ジルさんは僕の懸念もろもろを「私の種族は治癒が早い」の一言で片付けた。

あーはいはい、種族ね。


自室で眠り落ちて以降の自身に降りかかった現象については、色々意味不明なことが多い、というか意味不明なことばかりだ。
あの地下室で目が覚めて以降の世界は明らかに元の世界と別物。自分の常識と大きく逸脱したことがまかり通っている世界に、そんなはず無いという戸惑いで直視を避けていたが、とりあえずこの人に見放されるまでは、全てを受け入れて恩に報いたい。

入った郷には従う。元の世界に対する未練みたいな感情は特に生まれていないし、再び死のチャンスが来るまで流れに身を任せるのも良いかもしれない。
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