強面営業マンに恋してます。

yu-kie

文字の大きさ
上 下
7 / 96
〔1章〕好きの始まり。

過去の人と、苦いチョコ。

しおりを挟む
坂津深雪、現在26歳。私は2年前まで誰とも付き合ったことがない。
まあ、見ため男の子みたいだったからなぁ~。

高校を卒業し就職した工場で人間関係がうまくいかずに辞めて、ここの契約社員の募集に飛び付いて今に至る。

24歳になる少し前、私の職場に以前いた知人の紹介で知り合った人。

運送屋に勤めていて、何となく彼のさりげないボディータッチで打ち解けた。はずだった。

まさか女の扱いになれてて意図的なタッチだったとその時は知らずに…

付き合い始めて…

互いの予定が合わずにメールや通話のやり取りをして、ようやく会えたのは、仕事あとの夜だった。

彼が車で迎えに来て夜のドライブにくりだした。

あの頃バレンタインの話が出て釘を刺された。

「俺チョコ嫌いだからよこさないで。」

バレンタインデーには会えなくて次の日。

仕事あとに夜のドライブ。

レストランで食事して店を出て車に戻る。

彼がスマホの着信に出ると、先に車に乗るよう促された。

車を閉めたふりして少しだけ開けて耳を澄ませば…女の人の甘い声。

「ああ、昨日はありがとう。チョコ?食べたよ旨かった。ああ、また連れてってやるよ。今度の日曜、俺の為に予定空けとけよ。」

『愛・し・て・る。』

女の微かに聞こえた甘い囁きに私は血の気が引く思いをした。

案の定その日私が休みだと教えていたのに、親と約束があるとか忙しそうにして断られた。

そのあとも女の影が見え隠れ。

最終的に捨てられた。

私は重たいのだそうだよ。

いや、体重ではなくの方だ。

心がドップリ彼への想いに浸かっていたから…その日から食欲も気力もなくなり…ため息の日々。

そんなこともあり私はチョコをあげるとか考えないようになったのだ。

 *

そして今、その記憶を振りはらい、私は戸山さんに連絡を取ろうと、帰宅後の夜、自分の部屋でスマホと格闘していた。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

縦ロールをやめたら愛されました。

えんどう
恋愛
 縦ロールは令嬢の命!!と頑なにその髪型を守ってきた公爵令嬢のシャルロット。 「お前を愛することはない。これは政略結婚だ、余計なものを求めてくれるな」 ──そう言っていた婚約者が結婚して縦ロールをやめた途端に急に甘ったるい視線を向けて愛を囁くようになったのは何故? これは私の友人がゴスロリやめて清楚系に走った途端にモテ始めた話に基づくような基づかないような。 追記:3.21 忙しさに落ち着きが見えそうなのでゆっくり更新再開します。需要があるかわかりませんが1人でも続きを待ってくれる人がいらっしゃるかもしれないので…。

条件付きチート『吸収』でのんびり冒険者ライフ!

ヒビキ タクト
ファンタジー
旧題:異世界転生 ~条件付きスキル・スキル吸収を駆使し、冒険者から成り上がれ~ 平凡な人生にガンと宣告された男が異世界に転生する。異世界神により特典(条件付きスキルと便利なスキル)をもらい異世界アダムスに転生し、子爵家の三男が冒険者となり成り上がるお話。   スキルや魔法を駆使し、奴隷や従魔と一緒に楽しく過ごしていく。そこには困難も…。   従魔ハクのモフモフは見所。週に4~5話は更新していきたいと思いますので、是非楽しく読んでいただければ幸いです♪   異世界小説を沢山読んできた中で自分だったらこうしたいと言う作品にしております。

入れ替え令嬢は社畜になりたい!

あかね
恋愛
元の体がミスで死んじゃったから入れ替えねと魂を入れ替えられて異世界の社畜の藍里になった私。記憶喪失ということで、無事に退職ではなく、お仕事楽しいと望んで社畜に。転生先の天使様に呆れられながらも日々楽しい私の話。え。元カレとよりを戻す? ありえません。

優秀な姉の添え物でしかない私を必要としてくれたのは、優しい勇者様でした ~病弱だった少女は異世界で恩返しの旅に出る~

日之影ソラ
ファンタジー
前世では病弱で、生涯のほとんどを病室で過ごした少女がいた。彼女は死を迎える直前、神様に願った。 もしも来世があるのなら、今度は私が誰かを支えられるような人間になりたい。見知らぬ誰かの優しさが、病に苦しむ自分を支えてくれたように。 そして彼女は貴族の令嬢ミモザとして生まれ変わった。非凡な姉と比べられ、常に見下されながらも、自分にやれることを精一杯取り組み、他人を支えることに人生をかけた。 誰かのために生きたい。その想いに嘘はない。けれど……本当にこれでいいのか? そんな疑問に答えをくれたのは、平和な時代に生まれた勇者様だった。

完璧な彼女――彼女は彼の調整を行う前に、優しく抱きそっとキスをする。

うちはとはつん
恋愛
彼女は完璧であれと願われ、この世に生まれたガイノイド。 これは主を失った彼女が、主の死後もその愛を受け止めようとする物語。 創造主である彼に先立たれて、一人取り残された彼女は、創造主そっくりのアンドロイドと生活する事になる。 しかし彼は徐々に狂っていき――

今日で都合の良い嫁は辞めます!後は家族で仲良くしてください!

ユウ
恋愛
三年前、夫の願いにより義両親との同居を求められた私はは悩みながらも同意した。 苦労すると周りから止められながらも受け入れたけれど、待っていたのは我慢を強いられる日々だった。 それでもなんとななれ始めたのだが、 目下の悩みは子供がなかなか授からない事だった。 そんなある日、義姉が里帰りをするようになり、生活は一変した。 義姉は子供を私に預け、育児を丸投げをするようになった。 仕事と家事と育児すべてをこなすのが困難になった夫に助けを求めるも。 「子供一人ぐらい楽勝だろ」 夫はリサに残酷な事を言葉を投げ。 「家族なんだから助けてあげないと」 「家族なんだから助けあうべきだ」 夫のみならず、義両親までもリサの味方をすることなく行動はエスカレートする。 「仕事を少し休んでくれる?娘が旅行にいきたいそうだから」 「あの子は大変なんだ」 「母親ならできて当然よ」 シンパシー家は私が黙っていることをいいことに育児をすべて丸投げさせ、義姉を大事にするあまり家族の団欒から外され、我慢できなくなり夫と口論となる。 その末に。 「母性がなさすぎるよ!家族なんだから協力すべきだろ」 この言葉でもう無理だと思った私は決断をした。

【完結】maybe 恋の予感~イジワル上司の甘いご褒美~

蓮美ちま
恋愛
会社のなんでも屋さん。それが私の仕事。 なのに突然、企画部エースの補佐につくことになって……?! アイドル顔負けのルックス 庶務課 蜂谷あすか(24) × 社内人気NO.1のイケメンエリート 企画部エース 天野翔(31) 「会社のなんでも屋さんから、天野さん専属のなんでも屋さんってこと…?」 女子社員から妬まれるのは面倒。 イケメンには関わりたくないのに。 「お前は俺専属のなんでも屋だろ?」 イジワルで横柄な天野さんだけど、仕事は抜群に出来て人望もあって 人を思いやれる優しい人。 そんな彼に認められたいと思う反面、なかなか素直になれなくて…。 「私、…役に立ちました?」 それなら…もっと……。 「褒めて下さい」 もっともっと、彼に認められたい。 「もっと、褒めて下さ…っん!」 首の後ろを掬いあげられるように掴まれて 重ねた唇は煙草の匂いがした。 「なぁ。褒めて欲しい?」 それは甘いキスの誘惑…。

外れギフト魔石抜き取りの奇跡!〜スライムからの黄金ルート!婚約破棄されましたのでもうお貴族様は嫌です〜

KeyBow
ファンタジー
 この世界では、数千年前に突如現れた魔物が人々の生活に脅威をもたらしている。中世を舞台にした典型的なファンタジー世界で、冒険者たちは剣と魔法を駆使してこれらの魔物と戦い、生計を立てている。  人々は15歳の誕生日に神々から加護を授かり、特別なギフトを受け取る。しかし、主人公ロイは【魔石操作】という、死んだ魔物から魔石を抜き取るという外れギフトを授かる。このギフトのために、彼は婚約者に見放され、父親に家を追放される。  運命に翻弄されながらも、ロイは冒険者ギルドの解体所部門で働き始める。そこで彼は、生きている魔物から魔石を抜き取る能力を発見し、これまでの外れギフトが実は隠された力を秘めていたことを知る。  ロイはこの新たな力を使い、自分の運命を切り開くことができるのか?外れギフトを当りギフトに変え、チートスキルを手に入れた彼の物語が始まる。

処理中です...