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第2章・贄の花嫁【中】
配属?
しおりを挟む数日後、花嫁ライカは、贄になった時に誓った通り兵力として…マナの部隊に配属されることになり、マナと共に城の広間に呼ばれ任命を受けたライカはそこで出会った獣人たちに『断ったり、裏切れば、故郷リュクスは再び攻めいられると、次は王族の命はないだろう。』と忠告され、任命あとに集まった獣人たちに投げ掛けられる言葉の数々に、ライカは首をかしげた。
「贄として来た日から裏切るなんて考えていません。皆さんより小さいですから、足を引っ張らないように頑張ります。ご忠告、ありがとうございます。」
ライカは満面の笑みでライカを囲む毛むくじゃらで大きな獣人に頭を下げているところに…その輪を掻き分け白熊の獣人マナが不機嫌そうに現れた。
「ライカ、隊の部屋に行くぞ!皆さん…お話中すみませんが、これで失礼いたします。」
周りの獣人たちよりも存在感のある白熊獣人のマナは見下ろすように小さく頭を下げ、ライカを抱えてその場をさった。周りにいた獣人たちからは威圧的な目で睨まれていると感じブルブルと身震いをしマナが去るのを無言で見送ったのだった。
マナがライカを抱えて部隊の部屋に来れば、皆ライカを見て身構えた。以前彼女に飛びかかり、皆ダメージを受けた経験があるため怯えていた。
「今日からこの隊の一員だ。あと…ライカは魔力をフルで使うと、急激に体力を消耗し眠ってしまう。しばらくはその体質改善に取り組みながら隊に加わることになる。よろしく頼む。」
「よろしくお願いいたします。」
ようやくライカを抱えていた腕は緩んでマナから開放され地面に無事着地するとペコリとお辞儀をした。
「ライカ様、我々の制服です。着替えをお願いします。」
ライカは獣人の一人から騎士の服を受け取り、新しく作られた女性用更衣室に入って行き、着替えを済ませたライカが登場すると…与えられた制服は体より大きく袖は手がすっぽり隠れ裾も地面を引きずる程の長さだったため、腕と足元は手足が見えるように捲っていた。
まるで子供が一人加わったかのようで…隊員たちは苦笑いしていた。
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