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任務・隣国
シャロの任務・隣国 6
しおりを挟む︵北の宮殿の獣舎 2︶
さて治療の前に、邪魔な呪いを解かなくては。
卵の表面にぐるぐるに巻かれたような鎖の模様、魔女の何回目かの試験で対戦した魔族のものと一緒だから…世界樹の雫が必要ね。
〈シャロは目が隠れるほどに伸ばした前髪を書き上げると、手に出現したヘアピンで止め、額と両目がさらされ、シャロは手を合わせ何かを呼んだ。〉
「白き友よ…我が声にこたえて。」
〈額の星の模様は白く光り、淡いピンク色の頭には小さな王冠を乗せた真ん丸小鳥が現れた。〉
「ピー。」
ピーちゃん。久々の再会だけど変わらず可愛いね。
〈小鳥は少し威張るように胸を張りシャロの伸ばした指に留まっていた。〉
「ふふふ。白の王様、お力貸していただけますか?」
「ピッ!」
〈小鳥は指から離れ羽ばたくと、卵のてっぺんに着地し翼を広げ囀れば小鳥の王冠は白く輝き光のシャワーが放出され、それは卵を覆い、黒い鎖の模様は剥がれて消え、卵は本来の綺麗な白色へと戻っていった。〉
「白の王様ありがとう。お礼にこれを…。」
〈シャロの広げた手のひらには金色の木ノ実が2つ。小鳥は手のひらに乗ると木ノ実をつついて砕き体に似合わずあっと言う間に殻も中身も食べ尽くし、シャロの額の星の模様の中へと吸い込まれるように消えていった。〉
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