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第3章 タツシの夏休み

10,実際

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「え!?!?」

「あ、いや、そんな、無理にというわけでもないし、君が嫌ならそれはそれで全然かまわないが!!」

(やだっ私ったら、そのこと全く考えていなかった! そうだ! もう一人でしなくてもいいんじゃないの!)

「いやっその……う、嬉しいです! 誘ってもらえて!」

「そ、そうか……よかった……」

 自分の予想は外れていなかったと安心する彼。

 しかし、当初アメリアは全くそんなことを考えていなかったとは思っていない。

「ちょうどお互い風呂に入ってきたところだし……じゃあ……」

「ええ。」

 アメリアはすたすたとベッドに向かう。

(ん? なんかアメリア、ひょっとして慣れてる? もしかして初めてじゃないのか……?)

 新たな違和感を覚える彼。

「ああ!!」

「どうしたんだい、アメリア??」

「あ、あの、すみません、ちょっとだけ待っていてください。すぐ戻ります……」

 そういってアメリアはルーム内のトイレに入った。

「ねえ、お願い! スライムさん! 今夜だけ出てくれない?? お願い! 本当にお願いだから!!」

 小声で、けれども強く懇願するようにアメリアはスライムにお願いした。

 にゅるり。

 あっさりスライムはアメリアの膣内から這い出て、アメリアのワンピース型のネグリジェについている小さなポケットの中に入り縮こまった。

「ありがとう! スライムさん優しい! 大好き!」


 こうして準備が整ったアメリア。アメリアにとっては挿入されるのは初でもなんでもない。むしろ慣れきったものだ。

 しかし本人にとってはあれはあくまでマッサージも意味合いが強く、愛などがあるわけでは決してない。したがって好きな人と肌を重ね合わせるという体験は今夜が初、そう言った心持ちだ。

 だからアメリアも少しだけ緊張している。

 部屋の電気を消し、お互いが一糸まとわぬ姿になり、ベッドの中に入る。

 長い夜が始まった。



 貴族の教育として知識を植えられて、多少のことは知っているジートは、アメリアの乳首を愛撫していく。

「どう? 気持ちいい?」

「うーん、少し気持ちいいような……」

 正直アメリアにとってはよくわからない。いつもスライム・リフレでされているときは確かな快感が広がっているのだが、いまはなんともくすぐったいような、少しだけ気持ちいいような……。

 数分間経つと、彼は徐々に腰やお腹を触り始め、そしてトップシークレットな場所に手が届く。

「あぅ……」

「ふふ、アメリア、もう濡れちゃっているんだね……」

 実は濡れているのはもうだいぶ前からなのだが、濡れているのは自分のおかげだと思ってうれしくなるジート。

 アメリアは早く挿れて欲しいと期待していた。

 だが、アメリアはマッサージを受けるの際にはかなり重要なウェイトを占めるアレはいつもしていないのだ。

 ジートはそれを実行しようとする。

 彼はアメリアの柔らかいその唇に自身の唇を合わせる。

「ん♡……」

 少し舌を入れる程度の、まだ慣れ切っていないキス。

 だがアメリアを陥落させるには十分だったようだ。

「かわいいよ、アメリア。」

「あ、ああ、先輩、もう一回…」

「ふふ、いいぞ。なんどでもしてやるよ」

 二人は再び熱い口づけを交わす。

「んっ……ん♡……」

 普通初めてする女子がこんなに声を出すことなどないのだが、ジークは童貞だからそんなこと知らない。


 いくらかの時が経った後、ついにその時は訪れる――

「挿れていいかい?」

「あっ……お願いします……」

「ふふ、アメリアのココ、すごい蜜が溢れてきているよ。」

 クチュリ。

「あ?? あっ……んっ」

 一瞬戸惑ったアメリア。てっきりジートの肉棒が入ると思っていたが、その前に入ったのは指だった。順序から考えれば同然だがアメリアの考えが先走ってしまっていた。

(ううぅ……早く淹れて欲しいのに……でもそんなこと迫ったらおかしいよね……)

 アメリアは仕方なく指からくる僅かな刺激に体をゆだねる。

 いつもタツシやスライムにされているときよりははるかに優しい愛撫。

 だがいましてくれているのは大好きな先輩なのだ。そう思えばいつもと同じくらい幸せだった。

「んっ……♡ んん♡ あんっ」

「すごいよ、アメリア! どんどんお汁が溢れてきて……。あれ、この突起ってもしかして……」

 この年代の女子にしてはかなり大きい盛り上がりを、ジートは優しく触る。

「ああっ!! あん! 」

「ここ、いいんだね。もっとしてあげるよ」

 徐々に責めが強くなっっていくジート。

 その後も乳首やクリトリス、割れ目を小一時間弄り続けた。



 そしてようやく――
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