豁ｻ逕ｺ縲(死町)season3・4・5

大厄し編(金沢編)

第4-1(1)話 Calamity Fortune

大厄し編　　表現R18



誰にも名前は付いている。



「君はなんて名前？」



「あたしは、、、ない、、、」



「えっ？」



少女は、ある写真を見ながら言った。川の原風景の。



京子は少女を保護した。
「お帰りなさい、京子様」
「たっだいまー！ほら、入って」
少女は家に入った。
「君って名前ないの？」
「はい」
少女は言った。
「じゃあ、こんな名前はどう？」
「？」
「了子りょうこは？」
「、、、ありがとう、それでいい」
少女は言った。
「了子はどこから来たの？」
京子は聞く。
「傘外町からです」
「えっ？10年前のアレ？！」
「はい」


了子は全てを説明した。


傘外町。石川県金沢市の山奥にその町があった。
2065年2月15日午前2時20分、傘外町の人々は全員、変死体で発見された。全員、四肢を切断された死体で発見された。酷い場合は、腹を引き裂かれ、内臓が飛び出ていたり、頭だけ無かったり、サイコロステーキ状態になっていたりと、とにかく惨かったのだ。1人、生存者がいた。それが了子だったのだ。彼女の人生は不幸だった。