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第6巻
#23 ピエロ
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林・事務所
酷いニュースが飛び込んで来た。
『地元女子中学生殺人事件に遭い、死亡。遺体の身元判明、被害者は虹間妙子(十三)』
俺はこのニュースを奥田に見せた。
「あー、あああ!クソ!」
「オマケに此処には書いてないが、遺体は焼かれてたらしい」
「……」
奥田は黙って自分の席に座った。
虹間妙子の母親・蕨市公園
私の娘は、焼かれて、無惨な姿で発見された。私は、公園のベンチに座っていた。全て、ピエロ男のせいだ。その時、私の目の前に、娘を虐めていた子達の親共が立ち、「バーベキューの焼き具合はどうだったの?」
私は親共を睨んだ。
「…」
私は立ち上がり、家へ向かった。
親ニ、「どうしたの?」
親一、「……イヤ…なんでもない」
親一、あの表情、私達が燃やしたの、気付いてる?でも、死体を燃やしただけ……
林・京浜東北線車内
「……」
奥田は黙ったまま、座る。
「不謹慎だな、このニュース」
「……そうだな」
奥田はようやく口を開けた。
「虐めから解放されたんだろうな。楽になって、良かったな、虹間さん…」
親一の娘(瑠璃)
「彼奴、死んだらしいね?」
友人の由里香は、私に言った。
「そうね……いい気味だわ。清々した」
「だね」
私は教室の窓から外を見た。すると、道路で手を振るピエロが立っていた。
「何、あれ?」
「ん?」
由里香はピエロを見て、「わかんない」
下校、私は帰路を辿っていた。夕暮れ時、由里香から電話。私は電話に出た。
「瑠璃!」
「な、何よ?」
「助けて!早く!」
「えっ?何処に居んの?!」
由里香は、はぁはぁ言いながら「は、早く!うわぁぁ!」
「由里香!」
グチャッ
電話から聞こえた。
「あぁ!だずげでぇ!」
ゴリッ
ゴキッ
ゴクン
痛苦しい声の後、凄い音が鳴り、電話から、「ヒェヒェヒェ」
「え?」
男の声。
「子供は美味いなぁ。さて、次はオメーかもなぁ、首謀者」
其処で電話は切れた。
あの、男の声が頭の中を回る。
「次はオメーかもなぁ、首謀者」
林・蕨市公園前の道
人が居ない道路。人が居ない代わりに、死体が置いてある。
「うぐっ」
奥田は口を両手で押さえて、公園内の草むらで吐いた。
「おぇぇぇぇ……」
「し、死体…警察とかに、連絡しろ…」
「あ、あぁ。わかった」
酷いニュースが飛び込んで来た。
『地元女子中学生殺人事件に遭い、死亡。遺体の身元判明、被害者は虹間妙子(十三)』
俺はこのニュースを奥田に見せた。
「あー、あああ!クソ!」
「オマケに此処には書いてないが、遺体は焼かれてたらしい」
「……」
奥田は黙って自分の席に座った。
虹間妙子の母親・蕨市公園
私の娘は、焼かれて、無惨な姿で発見された。私は、公園のベンチに座っていた。全て、ピエロ男のせいだ。その時、私の目の前に、娘を虐めていた子達の親共が立ち、「バーベキューの焼き具合はどうだったの?」
私は親共を睨んだ。
「…」
私は立ち上がり、家へ向かった。
親ニ、「どうしたの?」
親一、「……イヤ…なんでもない」
親一、あの表情、私達が燃やしたの、気付いてる?でも、死体を燃やしただけ……
林・京浜東北線車内
「……」
奥田は黙ったまま、座る。
「不謹慎だな、このニュース」
「……そうだな」
奥田はようやく口を開けた。
「虐めから解放されたんだろうな。楽になって、良かったな、虹間さん…」
親一の娘(瑠璃)
「彼奴、死んだらしいね?」
友人の由里香は、私に言った。
「そうね……いい気味だわ。清々した」
「だね」
私は教室の窓から外を見た。すると、道路で手を振るピエロが立っていた。
「何、あれ?」
「ん?」
由里香はピエロを見て、「わかんない」
下校、私は帰路を辿っていた。夕暮れ時、由里香から電話。私は電話に出た。
「瑠璃!」
「な、何よ?」
「助けて!早く!」
「えっ?何処に居んの?!」
由里香は、はぁはぁ言いながら「は、早く!うわぁぁ!」
「由里香!」
グチャッ
電話から聞こえた。
「あぁ!だずげでぇ!」
ゴリッ
ゴキッ
ゴクン
痛苦しい声の後、凄い音が鳴り、電話から、「ヒェヒェヒェ」
「え?」
男の声。
「子供は美味いなぁ。さて、次はオメーかもなぁ、首謀者」
其処で電話は切れた。
あの、男の声が頭の中を回る。
「次はオメーかもなぁ、首謀者」
林・蕨市公園前の道
人が居ない道路。人が居ない代わりに、死体が置いてある。
「うぐっ」
奥田は口を両手で押さえて、公園内の草むらで吐いた。
「おぇぇぇぇ……」
「し、死体…警察とかに、連絡しろ…」
「あ、あぁ。わかった」
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