中の島

霜月麗華

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第2巻

#06 最強という名の

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俺には向原聖むかいばらひじりという、旧友が居た。俺は暇な時に、聖に会いに行く。聖との出会いは中学生の頃で、聖が路地裏で不良をぶっ倒していた時に、ばったり出会した。彼女は、最強と言われてもおかしくない能力を持っていて、とても口外出来るような内容ではない能力だった。俺は彼女から能力の話を聞いて、驚愕した。
「私、この能力嫌いなのよ」
「き、嫌い?そのエグい能力が?」
「そう、嫌い。こんな人を殺める為の能力、嫌いよ!」
彼女はその能力を嫌っていた。
「いっそこんな能力、封じたいわ」
俺は聖の発言を聞いて、「能力って、他の人に受け継ぐ事できたよな?」と聞いた。
「、、、そうね、何考えてるのか、わかったわ」
「ありがたい」
俺はそう言って、聖の右手を両手で握った。
「アンタ、本当にいいの?」
俺は頷いて、彼女の能力を受け継いだ。
「凄い脱力感、、、」
「だろうな、、じゃあ」
俺は彼女の家を後にした。
俺の能力は元々、身体能力を上げる、物をどんな物でも浮かせる、という2つの能力を持っていたのだが、聖の能力を受け継いだ事で、3つの能力を持つようになってしまった。聖の能力は、本当にヤバい時だけ使う事にした。
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