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恋愛編(序)

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「恭平!ねぇ!恭平!」
圭子の後ろに、ハンドガンを構えた遥が立った。
「あっ、こんな事していいと思ってるの!?」
「、、、いいからやってるんでしょ?」
遥は言い、圭子を撃った。
「鉄次、いいんだな?これで」
楽徒は鉄次に聞いた。鉄次は頷いた。
「クソゲーは始まったばかりだよ」
鉄次は楽徒に言い、遥に抱きついた。
「ごめん、、、」
「良いのよ、鉄次」
遥は鉄次にキスした。


楽徒の家・楽徒

楽徒は家に帰り、ひたすら考えた。あのクソゲームの運営が誰なのか。
「、、、」
その時、楽徒の両親が部屋に入って来た。
「コラ!楽徒お前、帰りが遅いぞ!」
父は楽徒を叩いた。
「父さん!やめろよ!痛いんだよ!」
「知るか!」
父に続き、母も叩いた。
「アンタはねぇ、完璧にならなきゃいけないのよ!」
「俺の勝手だろ!全てが完璧って訳じゃねぇんだよ!」
楽徒は台所へ逃げた。
「楽徒!逃げるな!」
両親が追って来た。
「さぁ、来なさい!」
「うるせぇ!」
楽徒は包丁を手に取り、母を刺した。

ドスッ

「ぎぎぎ、あ、あ、ゴフッ」
母は死んだ。
「ら、楽徒?何してるんだ?」
楽徒は包丁を抜き、父に向けた。
「、、、父さん、」
「なんだ、、、」
「死んで」
楽徒は包丁を父に刺した。父は倒れるが、まだ生きている。楽徒はもう一本の包丁を持ち、父の胸に刺した。
「、、、清々したわ、クソ両親」
楽徒は家を出て行った。玄関に男が居た。男は携帯と棒を楽徒に渡した。
「え?何?」
男は何も言わずに去って行った。
「、、、何か言えよ」


9月8日・学校・楽徒

「鉄次、なぁコレって」
楽徒は昨日、男から貰った棒と携帯を鉄次に見せた。
「、、、参加者か?お前?」
「違うよ。昨日、変な男が渡してきたんだ」
「変だな、相方は?」
「わからない」
鉄次は楽徒の携帯を見た。その時、クラスの藤代麗子ふじしろれいこが鉄次に携帯と棒を見せつけた。
「鉄次さん、これ、、、」
「ん?、、、参加者?」
「違うわよ!」
「、、、ていう事は」
鉄次は楽徒、麗子を見た。
「2人は参加者、つまりカップルだよ」
「嫌よ!死にたくないよ!」
麗子は叫んだ。
「無理だよ、もう。あなた達を守る事は出来るよ」
遥は麗子に言った。
「ホント?」
「私があなた達に、いつ嘘をついた?」
「、、、信じるよ」
遥は麗子を抱きしめた。
「だってさ」
「、、、、、うん」
鉄次は楽徒の携帯を見た。何も書かれていなかった。

ガラガラ

先生が入って来た。
「おはよう、朝の会するぞ。楽徒、昨日何してた?」
先生は楽徒に聞いた。
「えっ、何でそんな事聞くんですか」
「、、、、、持ってるのか?」
「、、、えっ」
先生は麗子を見た。
「じゃあ麗子、持ってるか?」
「、、、何をですか?」
その時、遥がハンドガンを構え、先生に向け、鉄次は立ち上がり、先生に聞いた。

「逆に聞きます、先生。昨日何してましたか?左ポケットに何を隠してるんですか?」
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