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#001. 苦しみの23時
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◾️
小さな蝶が、教室に入った時だった。
五月蝿い男が私を殴って、
「いい加減にしろ!」
と私の腹を殴って、
「二度とあんな事すんな!」
罵声を浴びせて、とっとと教室を出て行った。
私は男を恨んだ。
必ず復讐する…と。
◾️
魔法少女の心臓 海月医森
──私は流山利香、中二の十四だ。
中肉中背で、胸が少し膨らんでいる。特に特徴を挙げるのが難しいが、私は生まれ付き眼の色が青と云う、変な特徴がある。
私の住んでいる街は色々と変で、工場地帯と住宅街、都心部と、三つの地域に分けられているが、分けられている場所が全て大きな川なのだ。 まぁ、よくあるか…。
私は一度、学校の先生に対して、キレた事がある。有りもしない罪を被せられたからだ。
「お前だろう!花瓶を割ったのは?!」
「私じゃないって、何回云ってると思うのよ!」
私からしたら、良い迷惑だ。
◾️
その日から、私の身体に異変が起き始めた。腹が痛くなった。そして、日に日に痛みの強さが増していった。
病院に行って、検査してもらった。
「君は、癌だね」
「え?」
医師から告げられた。
中学生でも癌ってなるんだ…。
私は直ぐ様入院。
検査の結果、膵臓癌だった。
「私って、死ぬのかな?」
「……」
母は黙って、そしてボロボロ泣き出した。
◾️
四日目の夜。日に日に辛くなっていった。寝れず私は、外を眺めていた。
『利香へ
あなたは、もう短い。ごめんね利香、私がちゃんとしていればこんな事には…
清子より』
私は泣いた。その時、
「ねぇ」
少女かな?そんな声がした。すると、椅子に座って私を見つめる少女が居た。
「誰?」
「…あなたは、生きたい?」
私は戸惑って、
「う、うん」
と答えた。
「治してあげる」
少女はそう云った。私は、
「待って、私膵臓癌なのよ?治るの?」
「治るから云ってんじゃん」
少女は私に近付いて、
「でも、治す代わりに、条件がある」
「何?」
「私と同じ、魔法少女になって」
「何云ってんの?馬鹿?」
すると少女はニコッと笑って、
「殺すよ?」
「やめて」
「で、どうするの?」
私は素直に、
「なるわ」
「じゃあ、始めるわね」
◾️
──私の眼の前に、誰か居た。その人は大人で、綺麗で、高身長だった。
「…誰?」
呟くと、
「私ね…」
その人は云った。そして、風が吹いて、
「愚かな私…」
「えっ?」
そして、眼の前が白く光って、何かがフラッシュバックした。
『何か分からない生物。高身長の私。見た事のない子供。そして、ステッキ…』
◾️
──目覚めた。私は、寝ていたのだ。ベッドから起きて、自分の引き出しを開けた。其処にはスマホと、手紙、そしてハンマー型のステッキがあった。
『あなたの能力は、「人を殺す為のハンマーを扱う能力」だよ。重いから、持てるかな?』
私はステッキを持って、
「…仕方ないかー」
すると、ファンと云う音が鳴った。周囲を確認したが、何も起きてなかった。
「何?」
私は洗面台に向かった。鏡に私の姿が映った。其処には、見た事のない服を着た、私が居た。
小さな蝶が、教室に入った時だった。
五月蝿い男が私を殴って、
「いい加減にしろ!」
と私の腹を殴って、
「二度とあんな事すんな!」
罵声を浴びせて、とっとと教室を出て行った。
私は男を恨んだ。
必ず復讐する…と。
◾️
魔法少女の心臓 海月医森
──私は流山利香、中二の十四だ。
中肉中背で、胸が少し膨らんでいる。特に特徴を挙げるのが難しいが、私は生まれ付き眼の色が青と云う、変な特徴がある。
私の住んでいる街は色々と変で、工場地帯と住宅街、都心部と、三つの地域に分けられているが、分けられている場所が全て大きな川なのだ。 まぁ、よくあるか…。
私は一度、学校の先生に対して、キレた事がある。有りもしない罪を被せられたからだ。
「お前だろう!花瓶を割ったのは?!」
「私じゃないって、何回云ってると思うのよ!」
私からしたら、良い迷惑だ。
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その日から、私の身体に異変が起き始めた。腹が痛くなった。そして、日に日に痛みの強さが増していった。
病院に行って、検査してもらった。
「君は、癌だね」
「え?」
医師から告げられた。
中学生でも癌ってなるんだ…。
私は直ぐ様入院。
検査の結果、膵臓癌だった。
「私って、死ぬのかな?」
「……」
母は黙って、そしてボロボロ泣き出した。
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四日目の夜。日に日に辛くなっていった。寝れず私は、外を眺めていた。
『利香へ
あなたは、もう短い。ごめんね利香、私がちゃんとしていればこんな事には…
清子より』
私は泣いた。その時、
「ねぇ」
少女かな?そんな声がした。すると、椅子に座って私を見つめる少女が居た。
「誰?」
「…あなたは、生きたい?」
私は戸惑って、
「う、うん」
と答えた。
「治してあげる」
少女はそう云った。私は、
「待って、私膵臓癌なのよ?治るの?」
「治るから云ってんじゃん」
少女は私に近付いて、
「でも、治す代わりに、条件がある」
「何?」
「私と同じ、魔法少女になって」
「何云ってんの?馬鹿?」
すると少女はニコッと笑って、
「殺すよ?」
「やめて」
「で、どうするの?」
私は素直に、
「なるわ」
「じゃあ、始めるわね」
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──私の眼の前に、誰か居た。その人は大人で、綺麗で、高身長だった。
「…誰?」
呟くと、
「私ね…」
その人は云った。そして、風が吹いて、
「愚かな私…」
「えっ?」
そして、眼の前が白く光って、何かがフラッシュバックした。
『何か分からない生物。高身長の私。見た事のない子供。そして、ステッキ…』
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──目覚めた。私は、寝ていたのだ。ベッドから起きて、自分の引き出しを開けた。其処にはスマホと、手紙、そしてハンマー型のステッキがあった。
『あなたの能力は、「人を殺す為のハンマーを扱う能力」だよ。重いから、持てるかな?』
私はステッキを持って、
「…仕方ないかー」
すると、ファンと云う音が鳴った。周囲を確認したが、何も起きてなかった。
「何?」
私は洗面台に向かった。鏡に私の姿が映った。其処には、見た事のない服を着た、私が居た。
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