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【2日目】ホテル *
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◾️
「おい、嘘だろ?」
俺は目の前の光景に、嘔吐。目の前には父親、であろう物が──。
其れは、死んでいた。
◾️
夜。幸也の誕生日会。まさかのデカいパーティ会場で開くとは。
「お誕生日おめでとう幸也」
「ありがとう!」
幸也は興奮し、まず寿司から手を付けていった。
「好きなだけ食べるんだぞ?」
父親が云い、立ち上がって、
「私は部屋に戻る。子供達は任せた」
「えぇ、わかったわ」
父親は母親に伝えて、会場を出て行った。
「兄さん」
「どーした?」
俺の前に、正隆が立った。
「携帯弄りすぎ。少しは食べなよ?」
「いいんだ」
「あ、そう」
正隆は立ち去り、俺は携帯に目をやる。すると、メッセージが来た。
『兄、修也へ。話がある、厨房で待ってる。来い。沙耶より』
俺は携帯をポケットにしまい、厨房へ向かった。
厨房の硬い扉を開けると、中で沙耶がフライパンをキッチンに置いて、温めていた。
「なんで呼んだんだ?仕事中だろ?」
「仕方ないの」
「で?なんだ?」
「これ見て」
すると沙耶は、胸ポケットから何かを取り出した。其れは、ナイフだった。
「なんだよ?」
「このナイフ、密室の客室から見つけたの」
「はぁ?」
俺はナイフを受け取り、観察した。
「これが客室からか?」
沙耶は頷き、俺は沙耶にナイフを返した。
「──ちょっと父親の所に行ってくる」
俺はそう言った厨房を後にし、父親が居る部屋に向かった。
部屋は開いていて、入れる様になっていた。扉を開けると其処には、
「オヤジ!」
鉈で割られた親父の死体。
──俺はその場で跪き、嘔吐してしまった。
「死んでますね…」
支配人の荷山が云った。
「見ればわかる事をなんで云うのよ!」
母親は泣き弱って、床に崩れ落ちた。
「お兄ちゃん、お父さん死んじゃったの?なんか云ってよ」
瀬里奈が俺に訊いた。俺は頭を抱えて、
「うん」
「そんな…」
俺は頭を掻き毟って、
「何なんだよ」
それから死体を見て、
「クソ!」
【3日目】
母親が起きてこない。何かあったのかと思い、部屋へ向かう。
「荷山さん、開かないのか?」
「えぇ、鍵が掛かっているようです」
「母さん、起きろ!」
俺は扉をガンガン叩いた。だが、返事はない。
「まさかね、、、」
俺は脳裏に嫌な物が浮かび上がり、焦った。
「荷山さん!コレ!」
奥からホテルマンの1人、傘街が、もう一つ部屋の鍵を荷山に渡した。
「辱いな」
荷山は鍵穴に鍵を差込み、扉を開けた。
其処には、四肢のない母親の死体。
既に母親は死んでいた。
「おい、嘘だろ?」
俺は目の前の光景に、嘔吐。目の前には父親、であろう物が──。
其れは、死んでいた。
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夜。幸也の誕生日会。まさかのデカいパーティ会場で開くとは。
「お誕生日おめでとう幸也」
「ありがとう!」
幸也は興奮し、まず寿司から手を付けていった。
「好きなだけ食べるんだぞ?」
父親が云い、立ち上がって、
「私は部屋に戻る。子供達は任せた」
「えぇ、わかったわ」
父親は母親に伝えて、会場を出て行った。
「兄さん」
「どーした?」
俺の前に、正隆が立った。
「携帯弄りすぎ。少しは食べなよ?」
「いいんだ」
「あ、そう」
正隆は立ち去り、俺は携帯に目をやる。すると、メッセージが来た。
『兄、修也へ。話がある、厨房で待ってる。来い。沙耶より』
俺は携帯をポケットにしまい、厨房へ向かった。
厨房の硬い扉を開けると、中で沙耶がフライパンをキッチンに置いて、温めていた。
「なんで呼んだんだ?仕事中だろ?」
「仕方ないの」
「で?なんだ?」
「これ見て」
すると沙耶は、胸ポケットから何かを取り出した。其れは、ナイフだった。
「なんだよ?」
「このナイフ、密室の客室から見つけたの」
「はぁ?」
俺はナイフを受け取り、観察した。
「これが客室からか?」
沙耶は頷き、俺は沙耶にナイフを返した。
「──ちょっと父親の所に行ってくる」
俺はそう言った厨房を後にし、父親が居る部屋に向かった。
部屋は開いていて、入れる様になっていた。扉を開けると其処には、
「オヤジ!」
鉈で割られた親父の死体。
──俺はその場で跪き、嘔吐してしまった。
「死んでますね…」
支配人の荷山が云った。
「見ればわかる事をなんで云うのよ!」
母親は泣き弱って、床に崩れ落ちた。
「お兄ちゃん、お父さん死んじゃったの?なんか云ってよ」
瀬里奈が俺に訊いた。俺は頭を抱えて、
「うん」
「そんな…」
俺は頭を掻き毟って、
「何なんだよ」
それから死体を見て、
「クソ!」
【3日目】
母親が起きてこない。何かあったのかと思い、部屋へ向かう。
「荷山さん、開かないのか?」
「えぇ、鍵が掛かっているようです」
「母さん、起きろ!」
俺は扉をガンガン叩いた。だが、返事はない。
「まさかね、、、」
俺は脳裏に嫌な物が浮かび上がり、焦った。
「荷山さん!コレ!」
奥からホテルマンの1人、傘街が、もう一つ部屋の鍵を荷山に渡した。
「辱いな」
荷山は鍵穴に鍵を差込み、扉を開けた。
其処には、四肢のない母親の死体。
既に母親は死んでいた。
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