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★54-5 一緒に溺れろよ

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 弛緩した身体は涼弥のペニスに完全無防備で。ダイレクトに突かれる前立腺から、強烈な刺激が脳ミソまできた。

「ひあッ! ア、アッ! やッ……う、あ……ッ!」

 待て……って。
 言わない理性はまだある。

 続けていいって、言ったのは俺だし。
 涼弥が快感を追うのを、我慢させるつもりはないし。
 俺も今夜は我慢しない。



『メチャクチャにされたくないの?』



 玲史に言われて、ないって答えたけど。
 ひどく扱われたいとは全然思わないけど。



  メチャクチャ感じて溺れたい……!



「は……お前ん中、すげーいい……イッてとろとろだ」

 耳に響く涼弥の声。
 ゴリゴリといいとこを攻められて、引く間もなく次の快感の波が押し寄せる。

「んッ、はぁ……はぁっ、あッおれ、も……いいッ……あ、ん……」

 顔を上げたらキスされて、口内も犯される。

 涼弥の舌を必死に吸って、上顎を舐られて。絡める舌が気持ちいい。
 キスの快感もプラスされた俺のペニスは、出したばっかの精液にまみれたまま勃って揺れて。腹にぶつかってさらに硬くなる。

「ッあ、りょう、や……も、くるッイキそ……あ……んッ!」

「好きなだけ、イッていい……いくらでも、つき合ってやる」

 ガッシリ掴んだ俺の腰に、ガンガンペニスを打ちつける涼弥は……まだまだ余裕そうだ。
 熱くて硬い肉が、俺を攻める。快感がペニスの根元で渦巻いてる。

 もう……無理……。

「んッ……あッくッ、いいッイクッ……ッあ、あッあああッッ……!」



 気持ち……い……ぺにす……はれつしそ……。



「はぁッ……はッ……は……っは……ッ……ッ!」

「中、すごいな。吸いついてくるみたいだ」

 涼弥が抜き挿しを再開する。
 まだビクビク脈打ってる直腸の壁を無遠慮に擦り上げ。

「ちょっと深くするぞ」

 俺を支える力を弱めたらしく。

「ツ……ッ……!」

 今までの倍くらいペニス入って……息、詰まって……。

「う、あ……や……ッ」

 コワイ……!
 奥、おく……涼弥のが……!

 少しでもペニスの入りを浅くしたくても。2回イッて、すでに腰が立たってない。脚もガクガク。
 涼弥の支えだけで深々と座り込まずに済んでるっぽく……なすすべナシ。

「大丈夫だ。前はもっと奥まで挿れただろ? 痛いか?」

 俺の腰をゆっくり揺すりながら、涼弥がやさしく聞いてくれる。

 やさしい声。
 やさしげな笑み。
 やさしくなく、ズクズクと内臓を突くペニス。



 前、こんなだったか?
 はじめての時は、いろいろいっぱいいっぱいで……でも、奥が気持ちよかったのは覚えてる。
 先週のも、気持ちよかった。前立腺も奥も。アナルの中で快感を得ることに、早くも慣れて……ドライでもイカされた。

 でも。



 こんなにゾクゾクぞわぞわ、なんなかった……!



 怖いのは、身体が傷つきそうとかじゃなく。
 とけそうで。
 俺と涼弥がまざりそうで。
 繋がってるとこから一体化しちゃいそうで。

 そう怖くなるくらい、涼弥を感じてるからで……。



「い、たくない……んッ、りょう、や……好き……だ」

 言葉じゃ足りない。
 身体じゃ足りない。

 だけどさ。
 だからさ。



 惜しみなくあげなきゃな。



「好き……お前、もっとッ……感じたい、から……来いよ……」

 若干焦点のブレる目で、涼弥を見つめる。

「セーブ、しなくて……いい」

 見つめ返す涼弥の瞳にある欲情と愛情。全部、俺のだ。

將悟そうご……好きだ」

 うん。
 
「しっかり掴まれ」

「え、なに……」

「あっち、マットに行く。立つぞ」

 それを聞いて、涼弥の首にしがみつく。

「う、あッくッ……!」

 思ったより、衝撃がきた。

 俺に突っ込んだまま立ち上がった涼弥が、尻を掴んで抱っこしてくれてるけども。
 支えられて腿に座ってる体勢よりずっと、体重がアナルにかかって……刺さった感。ペニスが。内臓に。

 腕に全力を込めて、身体を持ち上げて。
 強い圧迫感が少し楽になる。



 浴槽を出て。涼弥がシャワーでマットを流し、俺をそこに下ろした。
 表面が塩ビっぽいマットは、そこそこの厚みがあって硬くない。

「んッ……ふ……はぁ……」

 やっと、力抜いて息をつく。

「大丈夫か?」

 見下ろす涼弥に、微笑んで見せる。

「ん、平気……」

 繋がったままだから。横になって体勢が整ったら、中が即座に疼き出す。
 それは涼弥も同じなわけで。

「動いていいか?」

「うん……早く……」

 笑みを浮かべた涼弥が、俺の頭を撫でて軽くキスを落とし。

「もう、止まんねぇぞ」

「ん、いいよ……く……あッ」

 硬い肉を打ち込み始める。

 ズルリとアナルの口まで引き抜いたペニスを、ズブリと深く埋め直す。腸壁を擦り、前立腺をカリで掻きながら。
 繰り返す。
 グチュリグチュッ、ンチュグリ、ンチュッ……粘ついた水音を響かせながら。

「っあ、んッ……あッ……りょう、や、うッ……ん……あッ……!」

「気持ち、よくなれ……」

「なっ、てるッ……あ……き、もち……いいっ、もっ……とッ……」

 ようやくビクビクが収まった肉が、次の快楽をほしがってる。



 快感が奔って溜まる。どんどん。どんどん。
 下半身に。
 腰に。
 アナルに。
 ペニスに。
 
 俺に。



「ッ……あッ、んッ、く、るッ……もう、イクッ……も……ッ」

 2回目イッて3回目も、時間かかんないでくる……!

「いいな。その調子だ」

 ニヤリとした涼弥の顔が霞む。

「あ、あああッ! んッ……あ、あ……ッ……!」

 胸にビシャって精液がかかる。
 さすがに薄くて水っぽい。

「はぁ……はぁっ……はぁ、涼弥……」

 そろそろ……お前もイケよ……俺、もたなくなる……から。

 瞳でそう言った。

「もっとか?」

 伝わらず。

 涼弥が震える俺の腰をシッカリと掴み直す。

「奥、突くぞ」

「え……おく……」

 じゃなかったのか? 奥だったよ!?

 イッた直後の痙攣の中を、ペニスが抉る。
 容赦なく。
 さらに奥へ。

「ツ、あ、ひッ! ああッ……! ん……ッ!」

 くるし……!

「お前のここ、喜んでるみたいに……くッ……きゅうきゅうしてるぞ」

「ひあッ……りょ、うやッ……!」

 気持ちよくて、俺のそこも喜んでるよ。けど……。

「もっすこし……ゆッくッり、あッんッあ……やッ……そこッ……」

 奥、ヤバ……い……理性……削られる……!

「いいん、だろ、とけた顔に、なってきた……」

 涼弥が律動のスピードを上げた。

「かわいい、な」

 息は荒いけど、全然まだ続けられそうな……続ける気満々な涼弥に。
 意識飛ばない限り応えたい。
 満足させたい。
 けど。



 これ……続いたらおかしくなる……!



 イッたばっかなのに。
 3回も出したのに。
 まだ腰ガクガクなのに。



 奥突かれると、苦しいのの向こうにある快感がほしくなって。
 ガンガンされるごとに、ガンガン崩れてく。
 恥ずかしいとか。
 みっともないとか。
 淫乱じゃないはずとか。
 そういうのが……。



 どうでもよくなる……!



 だって。
 気持ちいい。
 頭しびれる。

 もう、イキたくなってる。
 もっとガツガツ来いよ……って。
 もっと俺を楽しめよ……って。
 お前も余裕なくせよ……って。
 お前も、おんなじくらいほしがれよ……って。

 一緒に溺れろよ……って。



 触れてるとこから、ちゃんと伝わってるか……?



「りょう、やッあ、おれッ……おかしく、なるッ……」

 擦られ続ける前立腺がビリビリする。
 突かれ続ける奥のすぼまりが、快感の渦をうねらせる。

「なっていい、なれ、將悟……俺を、ほしがれッ」

「うッ……! くッ……あ、りょうや……おまえ……ほし、い……ッ!」

 強いひと突きを打ち込んで。涼弥が俺を抱きしめた。



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