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★40-4 お前を抱いた……夢じゃねぇ

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「ああ、今やるぞ」

 涼弥の声に続いて、ほしい刺激が痺れた下半身を打つ。

「ひッ! アッい……いッもッ……とっ……ッアア……ッ!」

 前立腺をゴリッと擦られて、奥をガンガン突かれる……繰り返し。 

「んッアアッ……! あ……クルッ……んッアッ……」

 いい……おかしくなる……もう、おかしい俺……あったかい精液が腹にかかってるのに……ほしい……!

 中を抉るペニスに、快楽に身を委ねるのは……それをくれるのが、涼弥だからだ。

「りょ……うやッ……アッりょうッやッ……アアッ……!」



 イッてるのかイッてないのか、イキたくてつらいのかイッて気持ちいいのか……もう……わからない……!



 感覚がフワフワな脚で、涼弥の腰に取りすがる。

「つッ……將梧……もう、限界だ……」

「ッん……りょう、や……きもちいッアッ……」

「最後、もう一回イケ……」

「ッひあッ! アアアッ……ッ!」

 ペニスをぎゅうっと掴まれて扱かれる。

「やあッアアッンッアアッ……ッ……!!!」

 声が切れる。
 身体がガクガクする。
 頭がヂカヂカ……。

「くッあッイクッ……あああッ……!」

 涼弥の声……。
 中が熱い……。

 涼弥の胸……。
 抱きしめられる……。
 開いた唇を舐められる……。

 荒い息づかい。
 熱い身体。

 イッた……。
 気持ちいい……。
 まだ、気持ちいい……。

 ビクビク……。
 ジンジン……。

 まだ……涼弥が中に……いる。
 外にも……いる。

 涼弥……。

「はぁっ……將梧そうご……大丈夫か……?」

 大丈夫に決まってる……だろ。心配そうな顔、するな……。
 暗い……部屋が……いつからこんな、暗いんだ……?

「今、抜く」

 あっ待て……もう少しいろよ……うッ……あぁ……。



 胸と腹を拭かれる。

「將梧……」

 頭を撫でられる。
 唇に涼弥の唇が触れる。

 目が合う。
 あれ……? いつの間にか明るい……いつ電気ついたんだ……?

「ごめん……大丈夫か……?」

 何でごめん……!?

 くれただろ? ほしいだけ……くれたじゃん……。
 お前、は……?

「りょう、や……」

 声がかすれる。

「將梧……大丈夫か? お前、放心してたろ」

「うん……大丈夫。ちゃんと、イケたか……?」

「イッたぞ。お前ん中で、めちゃくちゃ気持ちよかった」

「ん……よかった。俺も……」

 笑うと、涼弥がやっと安心した顔をした。

「どっかつらくねぇか?」

「腰……重い」

 感覚がまだ変な感じだ。

「脚が……閉じれない」

 固まってるっぽくて。

「動かしてやる」

 あ……。

「涼弥。アナル……は、閉じれてる?」

 自分でわからない。痛くないから裂けてないはずだけど……あんなのずっと挿れてて……開きっぱになってそう。

「そんなに、開いてないぞ」

 開いてんだ……やっぱ。

「ちょっとだけだ。脚、閉じれば……」

 涼弥が、俺の開いて立てた膝を軽く戻してゆっくり伸ばす。

「いっつッ……!」

 強張った筋肉か筋かなんかが、ビキッとなった。

「平気……」

 急いで言って、手を上げて。

「起こして」

「もう少し休め。まだ時間あるだろ」

「何時?」

「6時半になるところだ」

 涼弥が俺の手を掴んで下ろし。隣で肘を立てて、横向きに寝そべった。

「お前を抱いた……夢じゃねぇ」

「ん。リアルだ」

 顔を横に向けてから。そろそろと身体を横にしようとして……。

「腰が痛い。腿の内側の、上……つけ根も」

「ごめんな……お前が気持ちよがんの、嬉しくて……」

「謝るな。ほしがったのは俺もだろ」

「すごくかわいかったぞ。ねだるお前……何度でもイカせたくなる」



 ちょっと……恥ずかしいんだけども!

 快楽に溺れてたか? ちょこっとは……でも。
 溺れるって……いいな。
 ほかは何もなくて、人格も裸で……涼弥がほしかった。



「あれ以上やったら、意識ない。きっと」

「ほしいだけやるが、俺も気をつけてやる。抱き潰さないようにな」

「いい。お前も溺れて。言ったろ……どうなっても、お前は俺が傷つくことしないって」

 やさしげなのに扇情的な瞳で、涼弥が俺を見つめる。

「これからも。安心して抱けよ」

「將梧……たまんねぇな」

 起き上がり、ペットボトルの水をガブ飲みする涼弥に。

「俺にも飲ませて」

 頼むと、当然のように飲ませてくれた。
 もちろん、口移しで。



 舌は絡めても、十分満たされた心と身体はエロを求めることなく。
 まぁ、涼弥はまだ足りてないかもで、ちょっと勃ってたけど。俺が目にするときはいつも、しょぼーんってしてないけどさ。

 水飲んで、あとはシャワー……拭いてもらっただけじゃ、ダメだろ。ローションと精液で、いろんなとこベトベトかカピカピだ。

「立てるか?」

「たぶん……」

 上体を起こし。ベッドの縁に座った体勢から、ゆっくりと腰を上げる。

「あ……っつッ!」

 いッて……! 痛い……ヤバい。

「無理するな。抱えてってやる」

 なんとか立ち上がった俺を支え、涼弥がオファー。

「いや……歩く。抱っこするにはデカいし、お前の胸に響くだろ」

「平気だ」

「ダメだ。それに、自分で歩けなきゃ俺……トイレも行けないじゃん」

 涼弥の肩を借りて、一歩進む。



 う……あ……腰痛いって……ほんと痛いのね。どこがってピンポイントでわからないの、全体って感じ。
 股っつーか、脚のつけ根も痛い。



「シャワーだけは、早くしないと。沙羅が帰ってくる」

「親父さんたちは?」

「普通に……9時か10時頃」

 考えるふうに眉間に皺を寄せる涼弥。

「やったのバレてもかまわない。つき合ってるんだからさ」

「いや。俺も残ってキッチリ説明したほうが……」

「いい。しなくて。明日も学校だし、今日は帰れ。帰ってちゃんと休めよ。お前だって疲れてるだろ」

 まだ何か言いたげな涼弥に、笑みを向ける。

「ひとりで眠れるよな? 俺は大丈夫だ」

「お前の……」

「腰痛いのは抜かして」

「そうだな。一緒に寝たら、また抱きたくなっちまう」

「……さすがに今日はもう無理。また今度……」

「今度はもっと、いろいろしてやる」

 いろいろ……!? 何の種類……? 体位か? プレイ?

「嫌だ。普通に、お前なだけで満足だから」

「お前に、どうしてもしてやりたいことがある」

 見つめる俺に。
 切なげに瞳を揺らしてから、涼弥がニヤリと笑う。

「俺がやりたいことは、いっぱいあるが……お前にしてほしいこともあるぞ」

「じゃあ、いっこずつリクエストして。お前の妄想、出来る限りつき合うよ」

「楽しみだな」



 嬉しそうな涼弥の笑顔に、何でもしてやりたくなる。てか、するよね俺。

 ムチとか出てこなけりゃいい……な。



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