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★31-2 アイス

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 俺の頭の中の不埒な思考を知る由もなく。
 アイスを舐めながら、涼弥が口を開く。

將梧そうごは今日、何か予定あるのか?」

「特にないよ。のんびりする」

「前にも言ったが、お前も来ていいんだぞ。揉めゴトがない時はダラダラしてるだけだからな」

「うん。そのうち行く。でも、俺……ケンカとかあったら邪魔になる。つーか……」

 水本との一件から考えても。
 いざこざ起こって、万が一俺が質に取られたら……涼弥に被害が及ぶ。

「お前、ムチャするか戦闘放棄するだろ。俺がマヌケにやられたり捕まったりしたらさ」

 涼弥が眉を寄せた。

「だから、ほんとにたまーに。顔出しに行くつもりではいるけど。俺のことは気にしないで、街では普段通りやれよ」

「何があってもお前は俺が守る」

「俺も。そのために、行かないって選択肢もあるって言ってんの」

 理解はしても納得してない視線を受け、自分のチョコアイスをすくって涼弥に近づける。

「甘いの食べて、リラックスな」

 微妙な顔してパクッとスプーンを口に入れる涼弥に、ニコッとした。スプーンを刺したカップをテーブルに置き、唇を重ねる。
 涼弥の唇の内側も舌もぬるくて、アイスの味。溶けて唾液と混じったそれを味わうように舌を絡める。

「んっ……あったかいチョコ味だ。バニラのも食いたい」

 涼弥の瞳に熱が入る。

「食わしてやる」

 自分のアイスをでっかくすくって、口に入れて。涼弥がすぐに俺の口を塞ぐ。
 トロトロトロリ……。
 甘くて冷たくてぬるい液体が、口の中に流れ込んでくる。一緒に入ってきた意思を持った舌に、歯茎を舐られる。

 口内の熱で溶けたアイスをすすり、ゴクッと飲み下してから唇を開く。

「っはぁ……ん、うまいな……ほしい、もっと」

「待ってろ」

 涼弥がアイスを食べる。それを、俺に食わせる。甘ったるいキスが、脳ミソをとろけさせていく。

「ふ……んっ……涼弥……っあ……ん……」

 バニラの味がなくなるまで、涼弥の口内を味わいつくした。

「俺にもくれ」

 頷いて、アイスを含んで涼弥にキスする。
 俺が少しずつ注ぎ込むシェイク状の液体を、涼弥が飲み込むたびに……ペニスに届く快感が増す。

 口移しも。数日前に教わったばかりだ。
 飲み物じゃなく、アイスでやりたくなるとか。涼弥も抵抗なく応えてくれるとか。これ、ハマりそうだなって思ってるとか。



 涼弥となら何でもしたいし、してほしい……まだ、セックスしてないのに……こんなエロさアップして……って。3週間、待てるのか……!?



 アイスのカップが2つとも空になるまで。
 俺たちは互いの舌を、唾液を、快感を貪り合った。

 唇からこぼれる甘い液体は、服につく前に舐め取ってたけど、俺も涼弥も首がベトベトだ。

「まだ時間、大丈夫だろ。シャワー浴びるか?」

 首についた唾液と甘味を洗い流すのは口実。涼弥もそれはわかってるはず。欲を含んだ瞳してるから。

「ああ。さっと……浴びよう」

 バスタオルを準備して服を脱ぎ、急いで風呂場に移動した。



「將梧……待てねぇ」

「ん。すぐ出してやる」

 涼弥の足元に跪いて。ギンギンに勃ったペニスを掴もうとして、逆に肩を掴まれる。

「昨日みたいに、一緒にイキたい」

 あーでも……。

「あれじゃ、骨に響く。フェラでいいだろ? 昨日より強くするから……」

「なら、上に乗れ」

 涼弥が風呂イスに腰掛けた。

「俺跨いで、ちんぽ重ねろ」

「え……」

 それって。



 疑似……対面座位で、俺が腰振るの……!?



 ちんぽって……涼弥が言うの初めて聞いたな。まぁ、こういう場面で口にするなら、ペニスはちんことかちんぽのほうが親しみやすい感じだよね……って。

 呼び方はどうでもいい。落ち着け俺。

「うまく出来ないかも……」

「いい。お前の気持ちいい顔見てりゃイケる。動けないなら扱いてやる」

 やる気満々の涼弥にNOと言えるはずもなく。俺のペニスも余裕ゼロだしな。

「わかった」

 座った涼弥に、腿に乗るように跨る。イスが低いおかげで、足はしっかり床についてる。

「うあッんっ……!」

 腰を掴まれ引き寄せられ、涼弥のペニスにビタッと俺のがぶつかった。
 2本のペニスの先端から溢れるカウパーを延ばすように、涼弥の手のひらが上下する。

「うっ……く」

 声を漏らす涼弥の表情が、俺の劣情を刺激する。

「気持ちよく、なって……んっあッ……やッ……!」

 涼弥が俺の乳首をチロッと舐めた。口をつけるのに、ちょうどいい高さになってるのは……ヤバい。

「動いていいぞ。俺の後ろに手つけ」

 あ。ニヤリとした。涼弥のこの顔……楽しんでるな。
 でも、身体支えなきゃ腰振りにくいし。涼弥に掴まったら負担かけるし。

 涼弥の腕のすぐ後ろにある浴槽の縁に手をついて、ぎこちなく腰を動かしてみる。涼弥の腿に座ってペニスが垂直近く上向きだから、腰は前後ってよりも上下に振る感じか?

「あ……ふ……んッ……」

 ペニスを緩く握る涼弥の手は固定され。俺が動く分だけ、その手のひらとペニス同士がズリズリと擦れ合う。
 要領はつかめた。突っ込むのとあんまり変わらない動きでいい。
 俺の少ないその行為の経験と違うのは……。

「っつッ……それっ……やっ、ああッ……!」

 涼弥が乳首を攻めるのをやめてくれない……!
 左右交互に。
 片方は熱い舌でネロネロと転がしたり、吸いついたり。もう一方はつまんだ指で捻って潰して、コリコリと捏ねる。



 すぐイケる自信ある……焦らされなければ……だ!



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