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★30-4 これ肉……!

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 触れた瞬間。薄い布の中で、涼弥のペニスがビクッと震えた。

「ほんとに、俺の……しゃぶんのか?」

「うん」

「嫌じゃないのか?」

「俺がしたい」

「妄想じゃねぇのか……將梧そうごが……」

「俺にしゃぶらせてたのか。お前の頭ん中で」

 バツの悪そうな涼弥と目を合わせて笑い、手元に視線を向ける。

 え……と。これ、上から出していいんだよね?
 結局、かいとの時フェラしなかったから、するのは初めてで……ちょっと緊張する。

「現実には、うまく出来る自信ないけどな」

 思い切ってボクサーをめくると、押さえを失くしたペニスが飛び出してきた。



 これ……何? 俺のと機能、同じモノ……!?



 太くて長くて熱い……怖いくらいに。口……入るかな?
 しかも、カウパーで濡れてつるっとした亀頭とカリ部分と、筋の浮きまくったシャフト部分との差がグロい。

「涼弥……デカいよ」

「限界まで勃ってるからな。お前に触られるだけでイキそうだ……」

 いやいや! いくら完勃ちしてるっつってもさ、普通は平常時の3倍程度くらいまでだよね? もとの大きさがないとこんなにならないはず!

「少しだけ我慢しろ。舐めさせて」
   
 攻撃的にそそり立つ涼弥のペニスの根元のほうを握って、そっとこっちに向ける。

 おもむろに。
 カウパーを舐め取るように、涼弥のペニスの先端に舌を這わせた。

 しょっぱい……塩味だ。マズくはない。

 ペロペロと。とりあえず、味がしなくなるまで舐めようと思ったのに。あとからどんどんカウパーが出てくる……から、諦める。

「くッ……マジでもたねぇぞ」

 食いしばった歯の間から出すみたいな涼弥の声。

「出来るだけがんばれ」

 励まして。大口を開けて、亀頭部分を口に含んだ。



 これ肉……! あっつい肉だ。生きてる肉。噛んじゃいけない肉……!



 あんまりない隙間で舌を動かして、涼弥のペニスを舌でつつきながらジュッと吸う。
 口の中、満杯で。
 開けたまま舐めて吸ってたら、唾が飲み込めない。口から漏れた唾液がペニスを伝う。それを追って、ピチャピチャとシャフトを舌で往復する。

「あ……將梧……」

「どうしてほしいとかあるか? これ、全部は口入んないけど……」

「何……されても気持ちいい。もう……休憩しねぇとっ……」

「まだ全然してないだろ」

 根元から舐め上げてくわえ込み、唇で扱こうと上下させる。自分がフェラされて気持ちよかったのは何かって考えながら。

「うっ……あッ……」

 快楽から漏らす涼弥の声にゾクリとする。心も、身体も。

 あ。そうだ。ここ……。

 裏筋をグルリと舐めて、尿道口に舌を押しつける。小さな穴に舌を突き刺す勢いで。カウパーの塩味が、全く薄まらない。

「やめろっ……イキたくねぇ……」

 そう言われると、逆に燃えるよね。
 このあとセックスするわけじゃないから、イッても問題ないっていうか。

 突っ込むのに硬くするためのフェラじゃないもんな。

 爆発しそうなペニスをくわえたまま、それを握る手をそろりと動かすと。その腕を、強い力で涼弥が掴む。
 見上げる俺を見る瞳が、切なげに揺れる。
 見つめ合ったまま。唾液とカウパーでベチョベチョのペニスを、ジュルジュルと吸いながら舐める。

「將梧……っく……」

 止めてほしいのかもしれないけど、止めない。亀頭部分をゆっくり舐めて、尿道口をつつく。

「っあぁッ……もうッ……放せッ出るッ……!」



 放すわけないじゃん? 俺の口の中でイカせたい。



 外さない視線でそう伝える。

 もう一方の腕も涼弥に掴まれ、両腕に指が食い込んで痛い……けど。
 涼弥のペニスをぎゅっと握る。動かせるだけクチュクチュと舌で舐る。

「ぅあッ……イクッ……うッ……ッ……!」

 ペニスが震えて。ビクビク波打って……涼弥がイッた。
 ドピュッドピュッドピュッって吐き出される精液が、俺の口内の僅かな隙間を埋め尽くす。
 どろりとあったかい液体は……。



 苦い……! 苦しょっぱい!? とにかく、変な味……!



 明らかに食べる用の味はしてないソレを。
 口をすぼめてこぼさないようにして、なんとか飲み干そうとするも。デカいペニスのせいで飲み込みにくくて、ちょっとむせた。

「はぁ……將梧……大丈夫か……?」

「ん……」

「悪い。口に出して……」

 ケホッと喉を鳴らし、唇の端から垂れた精液を指で拭って舐めた。それを見て、涼弥が何とも言えない顔で眉を寄せる。

「嫌だったら放したよ」

「うまいもんじゃないだろ」

「うん。マズい。けど……」

 口角を上げた。

「お前のだから……んっ……!?」

 屈み込んだ涼弥が唇を重ねる。すぐに入ってくる舌に戸惑う。

 自分の精液の味するキス……いいのか?

 思って。俺も凱にしたのを思い出し……気にしないことにした。
 舌を絡めて、行き交う唾液をすする。苦味も塩気も甘味も。熱い舌先がくれる快感を高めるスパイスにする。

「ふ……あ……りょう、や……んんっ……」

「は……將梧……」

 俺の舌を強く吸いながら、涼弥が腰を浮かす。脇の下から俺の身体を掴んで持ち上げて、一緒に立たせて……。

「何……? え……ちょっ……!」

 涼弥に抱き上げられた。
 で、ベッドの上に寝かされて。

「待て。何する……」

「俺の番だ」

 ニヤリと笑った涼弥が、俺のベルトを外した。



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