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28-2 逆レイプ魔?
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襲い受けも。
恋人同士ならいいけど。
せめて、つき合ってなくても合意を得られてればいいけど。
そうじゃなければレイプ……だよね?
江藤がネコで襲い受けレイプするなら、レイプ魔ってのは正しい。
一般的にレイプ魔っていうと突っ込むほうだけど、男女のにも逆レイプってあるしな。
「お前にその気がないなら、レイプだろそれ」
「まーね。そしたら、助けに来て」
のん気に言う凱の瞳を見つめる。
「鳴ったらな」
「外すかもって思ってんの?」
「理由によっては」
江藤に頼まれたら。
偽の噂流す理由を聞いて、納得するものだったら。
凱はあの男を抱けるはず。
それはもう、レイプじゃない。
「でも、今日は……」
「大丈夫。やんねぇよ。動画撮られて脅されんのは嫌」
「ん。助けに行くから」
俺から逸らされない凱の瞳に安心した。
「江藤さんがネコなら。襲われた人みんな、最初は逆レイプでも……欲望に負けたんだね、きっと。結局、やらされてる感ゼロで。人に見られたくない動画なんじゃないかな」
鈴屋が、凱の見立てと噂から仮定する。
「だから、脅されて言う通りの噂流したのかも」
「形としては成り立つけど。江藤に何の得があるのか、やっぱりわからない」
御坂が凱を見る。
「その気にさせられて、自分からやるヤツはいいよ。でも、嫌なのにやらされたら、理由が何でも。逆でも、レイプはレイプだろ」
「んじゃ、やめさせねぇとな。とりあえず、話聞いてくるから」
「素直に話すと思うか?」
「さーねー。行ってみて出方決める。誘った理由がレイプなら容赦しねぇよ。全部吐かせるぜ」
ニヤリと口元だけで笑い、凱が視線を俺に向ける。
「あ。將梧。上沢だっけ? あの男にも話聞いて。何か知ってそー」
「うん。あー俺、あいつと一緒にいるのか……」
仲良しとは言えないヤツと……どこで待機するんだろ。ちょっと憂鬱。
「御坂も一緒じゃダメかな?」
「將梧だけのほうがいい。俺は川北とCルームにいるよ」
「紫道と? いつの間に……」
「昨日言ってただろ? 川北が寮住まいだから協力してもらうって。お前たち帰ったあと、今日のこと高畑にも話したんだ。で、川北に頼んでくれた」
「玲史も来るのか?」
いたら心強い。とはいえ、今日はケンカする展開はないはず……だけども。
「いや。今日は用事あるって。高畑も、江藤の噂は信じてなかった。凱がヤツの部屋行っても警戒する必要ないってさ」
「玲史と凱が見てそうなら、大丈夫かな。正直、俺にはわからないから」
「俺も。ゲイのタチネコも、ノンケの俺には読めない。噂聞いて、江藤はタチだって疑わなかったし」
「俺も同じ。ネコだって聞けばそれも納得」
実際、江藤がネコだとしても、意外さは感じない。
「仮定通り逆レイプだとすると、江藤はタチを選んでるのか?」
「前に言った後輩はタチだよ。噂流した人たちは、自分じゃなく知り合いがやられたとかにしてるだろうから特定出来ないけど……そうかもね。僕は、江藤さんはどっちもアリだと思ってた」
俺たちを見回して、鈴屋が続ける。
「意外な人はいても、けっこう見た目っていうかイメージ通りじゃない? もし僕がタチだったら驚くでしょ?」
「タチなの……!?」
わざとじゃなく。つい驚いた。
だって意外だ。玲史の次に……本当ならな。
凱が笑う。
「斉木がネコだったら、あん時止めねぇで見てれば楽しめたねー」
「凱。やめて」
笑みを漏らしながら言った鈴屋が、凱の向こうを見る。
「委員長。杉原は見た目もイメージもタチだけど、僕と同じネコだったりする?」
「しない。見たまんまだな」
俺も笑って、開いた教室のドアに目を向ける。
「將梧! 杉原が用あるってよ!」
佐野が呼んだ。傍に涼弥が立ってる。
「行ってくるわ。昼にまた」
声をかけてドアへ……涼弥のところへ。
すでに始業10分前。
数分でも、顔見て話せるのは嬉しいけど……ちょっぴり照れくさい。
学校だからか。
昨日のこと思い出したからか。
ほんのりドキドキして鼓動が逸るからか。
「おはよう。今来たのか?」
「いや。もっと前に来てる」
「身体は? 夜、つらくなかったか?」
「大丈夫だ」
つらいけど大丈夫……の、大丈夫なんだろうな。
顔の痣が濃くなって、見た目はさらに痛々しいし。髪アップにしてるから、耳のケガも丸見えだし。
「痛むだろ。あと1日か2日すれば少しは楽になるから、無理するなよ」
「將梧……」
あれ……なんか様子が……もっとこう、好き同士のまろい雰囲気とかないの?
顔が険しいのは痛いせいじゃない……のか?
「今日、凱が江藤のとこ行くのに、お前も寮に? しかも、上沢と!?」
え……何? 苛立ってる?
「あーうん。一緒に見張れって……」
「何であいつと一緒にいることになってんだ?」
「昨日ちょっとあってさ。俺は凱を心配してだけど、上沢は江藤が心配なんだよ」
涼弥の。目つきも厳しい。
俺、何もしてないよね?
一体原因は何……?
「お前何で朝からそんな不機嫌で……どうした?」
「俺は、お前が心配だ」
恋人同士ならいいけど。
せめて、つき合ってなくても合意を得られてればいいけど。
そうじゃなければレイプ……だよね?
江藤がネコで襲い受けレイプするなら、レイプ魔ってのは正しい。
一般的にレイプ魔っていうと突っ込むほうだけど、男女のにも逆レイプってあるしな。
「お前にその気がないなら、レイプだろそれ」
「まーね。そしたら、助けに来て」
のん気に言う凱の瞳を見つめる。
「鳴ったらな」
「外すかもって思ってんの?」
「理由によっては」
江藤に頼まれたら。
偽の噂流す理由を聞いて、納得するものだったら。
凱はあの男を抱けるはず。
それはもう、レイプじゃない。
「でも、今日は……」
「大丈夫。やんねぇよ。動画撮られて脅されんのは嫌」
「ん。助けに行くから」
俺から逸らされない凱の瞳に安心した。
「江藤さんがネコなら。襲われた人みんな、最初は逆レイプでも……欲望に負けたんだね、きっと。結局、やらされてる感ゼロで。人に見られたくない動画なんじゃないかな」
鈴屋が、凱の見立てと噂から仮定する。
「だから、脅されて言う通りの噂流したのかも」
「形としては成り立つけど。江藤に何の得があるのか、やっぱりわからない」
御坂が凱を見る。
「その気にさせられて、自分からやるヤツはいいよ。でも、嫌なのにやらされたら、理由が何でも。逆でも、レイプはレイプだろ」
「んじゃ、やめさせねぇとな。とりあえず、話聞いてくるから」
「素直に話すと思うか?」
「さーねー。行ってみて出方決める。誘った理由がレイプなら容赦しねぇよ。全部吐かせるぜ」
ニヤリと口元だけで笑い、凱が視線を俺に向ける。
「あ。將梧。上沢だっけ? あの男にも話聞いて。何か知ってそー」
「うん。あー俺、あいつと一緒にいるのか……」
仲良しとは言えないヤツと……どこで待機するんだろ。ちょっと憂鬱。
「御坂も一緒じゃダメかな?」
「將梧だけのほうがいい。俺は川北とCルームにいるよ」
「紫道と? いつの間に……」
「昨日言ってただろ? 川北が寮住まいだから協力してもらうって。お前たち帰ったあと、今日のこと高畑にも話したんだ。で、川北に頼んでくれた」
「玲史も来るのか?」
いたら心強い。とはいえ、今日はケンカする展開はないはず……だけども。
「いや。今日は用事あるって。高畑も、江藤の噂は信じてなかった。凱がヤツの部屋行っても警戒する必要ないってさ」
「玲史と凱が見てそうなら、大丈夫かな。正直、俺にはわからないから」
「俺も。ゲイのタチネコも、ノンケの俺には読めない。噂聞いて、江藤はタチだって疑わなかったし」
「俺も同じ。ネコだって聞けばそれも納得」
実際、江藤がネコだとしても、意外さは感じない。
「仮定通り逆レイプだとすると、江藤はタチを選んでるのか?」
「前に言った後輩はタチだよ。噂流した人たちは、自分じゃなく知り合いがやられたとかにしてるだろうから特定出来ないけど……そうかもね。僕は、江藤さんはどっちもアリだと思ってた」
俺たちを見回して、鈴屋が続ける。
「意外な人はいても、けっこう見た目っていうかイメージ通りじゃない? もし僕がタチだったら驚くでしょ?」
「タチなの……!?」
わざとじゃなく。つい驚いた。
だって意外だ。玲史の次に……本当ならな。
凱が笑う。
「斉木がネコだったら、あん時止めねぇで見てれば楽しめたねー」
「凱。やめて」
笑みを漏らしながら言った鈴屋が、凱の向こうを見る。
「委員長。杉原は見た目もイメージもタチだけど、僕と同じネコだったりする?」
「しない。見たまんまだな」
俺も笑って、開いた教室のドアに目を向ける。
「將梧! 杉原が用あるってよ!」
佐野が呼んだ。傍に涼弥が立ってる。
「行ってくるわ。昼にまた」
声をかけてドアへ……涼弥のところへ。
すでに始業10分前。
数分でも、顔見て話せるのは嬉しいけど……ちょっぴり照れくさい。
学校だからか。
昨日のこと思い出したからか。
ほんのりドキドキして鼓動が逸るからか。
「おはよう。今来たのか?」
「いや。もっと前に来てる」
「身体は? 夜、つらくなかったか?」
「大丈夫だ」
つらいけど大丈夫……の、大丈夫なんだろうな。
顔の痣が濃くなって、見た目はさらに痛々しいし。髪アップにしてるから、耳のケガも丸見えだし。
「痛むだろ。あと1日か2日すれば少しは楽になるから、無理するなよ」
「將梧……」
あれ……なんか様子が……もっとこう、好き同士のまろい雰囲気とかないの?
顔が険しいのは痛いせいじゃない……のか?
「今日、凱が江藤のとこ行くのに、お前も寮に? しかも、上沢と!?」
え……何? 苛立ってる?
「あーうん。一緒に見張れって……」
「何であいつと一緒にいることになってんだ?」
「昨日ちょっとあってさ。俺は凱を心配してだけど、上沢は江藤が心配なんだよ」
涼弥の。目つきも厳しい。
俺、何もしてないよね?
一体原因は何……?
「お前何で朝からそんな不機嫌で……どうした?」
「俺は、お前が心配だ」
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