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020 何、を……する気だ……!?:S

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「れい……じ……」

 何、を……する気だ……!?

「ね? 今はきみを抱けないけど、頭の中で犯すだけで興奮する……目の前にいるからよけいに」

 目を剥く俺に微笑みながら、玲史が……ゆっくり手を動かす。

「オナっていい? きみに挿れる想像しながら」

「な……ちょ……」

 ちょっと待てってセリフが喉で止まる。言葉だけじゃない、息がつかえる……脈拍が上がる。

「これが今見せられる、僕の本気……んっ……」

 自分のちんぽを扱く玲史の姿に。



 身体中の血が逸る。
 その熱が集まるのは、もちろん股間で……一気に勃った。



「はぁ……相手が、理性なくすまで攻めるのに……射精のコントロールは得意だから。セックスの時は長持ちさせるけど……今はすぐ、イクね」

 欲情した瞳を俺から逸らさず。オナる手を休めず、玲史が言う。

「見てよ。僕のここで、きみの中……グチャグチャに、ん……掻き回したい……」

 言われるままに見る。玲史の指が亀頭を擦り、尿道口をグリグリするのを。

 人の勃ったモノがグロ生物に見えるのは知ってるが、玲史のは……かわいらしい顔にそぐわず猛々しいな。太さはそこそこ、けど……長い……って。



 何マジマジ見てんだ俺は!

 ヤバい……!
 触ってもねぇのに、フル勃起しそうだ……。
 玲史がいじってるの、俺のちんぽだって錯覚……いや、アレ突っ込まれる想像……しちまう……!



紫道しのみち……さっきの、風紀の……」

 カウパーでクチュクチュ……音立てながらも、玲史が話し続ける。

「約束、してくれる……?」

 熱い息づかいで。

「んっ……僕とつき合って……」

「ああ、わかった……」

 つーしかねぇ、だろ……。

「紫道……」

 視線を上げると、俺を射抜く玲史の瞳。

「あ、出る……ッ」

 玲史がイッた。



 俺の前で。
 俺を見て。
 頭の中で俺を犯して……。

 マジでイキそうだ!



「ふぅ……スッキリした」

 恥ずかしげも何もなく、満足そうにニコッとする玲史。

「ティッシュある?」

「あ……待ってろ」

 幸運にも、それはベッドの上にあり。立ち上がらなくても手が届いた。

「ありがと」

 手のひらに出した精液を無造作に拭い取った玲史が、丸めたティッシュをもう2、3枚で覆い。デスク脇のゴミ箱に投げ入れる。

 まだ目が離せず、ズボンを上げる玲史を見つめる俺に。

「きみも抜く? 見ててあげるよ」

 かなり衝撃なひと言。

「バカ、言え……出来るか、んなこと……」

「えー僕はしたのに。それに……」

 玲史の瞳が、オナってた時より妖しさを帯びる。

「出さなきゃつらいでしょ?」

「あ……」



 バレバレか……!?

 男のオナニー見てギンギンとか……いや、ゲイならおかしくないだろ。
 今、問題なのは。

 いい加減もう、限界近い。
 このままだと……出ちまう!
 リアルな脳内妄想のおかげで、気緩むとイキそうだ。気づかれなきゃ、かまやしないか?
 匂いは玲史のがあるからセーフだ。
 無表情でイケれば……無理だな。

 とにかく。
 玲史の前で抜けるわけないが、収まる気がしない……てよりも。

 期待込めた瞳で見つめられてちゃ、熱も冷めようがねぇ!

 マズい……どうする!?



「やっぱりかわいいね、きみ」

 フルスピードで解決法を考えてた俺に顔を寄せ、玲史が耳元で囁いた。
 ゾクゾクする自分をどうしようもない。

「玲史……俺、は……」

 言葉は見つからず。
 助けを求めて玲史を見つめる。

「早いけど帰るよ。あさってまた学校で」

 いきなりの帰る宣言にとまどったが、引き留める余裕はゼロだ。
 
「ああ……」

 立ち上がった玲史が俺の顎をひと撫でし、唇の端を上げる。

「ちゃんと僕のこと考えてオナニーしてね。本番のためにイメトレ」

「あ……うん」

 つい。
 頷いたのに気づいて、取り消そうとしたが……。

「バイバイ」

 手を振ってさっさと部屋から出てく玲史を、追えなかった。



 長い溜息をつく。

 あらためて思い返すと、いろいろ……叫びたい気分だ。
 いや、叫ぶよりもまず……こっちだ。
 乱暴に掴みだしたガッチガチのちんぽはすでにカウパーでびっしょりで、握って最初から激しく扱いて秒でイク。
 休憩ナシで2回……3回。


 言われなくても。妄想の相手は玲史しか思い浮かばなかった。



 もう、認めるしかない。
 覚悟……決めちまった。

 風紀委員になれたら、玲史とつき合う。

 賭けのカタチで約束したのは、あいつなりの優しさか。
 俺の身体だけに興味があるわけじゃない。そう思うのは、楽観的か。
 情けないが、俺も……玲史で抜く意味、約束をオーケーした理由が恋愛感情だって自信はない。

 賭けの結果が出るのは学祭頃。いや、もっと早いか? 時間の猶予は2週間あるかないか。
 それまでに、自分の心くらい見極めておかなけりゃ。

 セックスしたら身体は落ちる……だろうからな。



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