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Chapter10(倒影編)
Chapter10-②【赤い鳥逃げた】後編
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瞬く間にサクの右尻は真っ赤に染まる。
その脇で肉襞が笑っている様に見えた。
「そろそろ良いでしょう。
次はクスコを使いなさい。」
「えっ!」
その言葉にワタルは監督を見る。
タンクトップの下から鎌首を擡げた蛇が獲物を狙っていた。
先端から毒液が滴り落ちている。
監督はワタルの視線を無視して、鎌首を撫で付けていた。
肉襞にクスコが突き刺さる。
ワタルは我が事の様に肛門を締めた。
握り締める拳から汗が滴り落ちる。
だが視線を外す事が出来ない。
以前なら目を覆いたくなるグロテスクな肉襞に憧憬の念を抱く。
取っ手が握られる事で、挿入部が開いていく。
真っ赤な腸内の映像が脳内を駆け巡る。
処理し切れない情報で脳がエラーを起こし、思考が停止した。
ずっと思い描いていた情景が目の前で展開されていく。
望んでいた映像を目の当たりにし、呆けた様に真っ赤な襞を見詰める。
丸でワタルの為のライブの様に、肉襞が挑発してきた。
「随分お気に入りの様子ですね。
マニア向けの作品なので、一般の方には刺激が強過ぎるかと思いましたが。」
毒蛇が背後から語り掛けてきた。
股間に置かれた手が弓形のぺニスに微かに触れる。
振り払いたいが、身体が言う事を聞かない。
「もっと間近で見たくないですか?」
真っ赤な舌が耳朶に伸びた。
ポケットの中で携帯が震える。
勇ましい着信音がフリーズを解く。
「すみません…。」
我に返ったワタルは慌てて、廊下へ出た。
「とっとと出ろ!
こっちは忙しんだ。」
馬鹿デカい声に携帯を耳から離す。
まだ湿った感覚が耳に残っている。
「すっ、すいません。」
勢いに負けて、遂謝ってしまう。
「で、ナツキさんの用件は?」
スタジオの磨りガラスを見ながら、小声で聞く。
「来月のバレンタインにラバー合コンをすんだ。
予定入れておけ。じゃあな。」
「えっ、用って…、それだけ?」
返事をする前に通話は切れていた。
ワタルは肩を竦めると、大きく深呼吸する。
『このまま階段を下りろ!
ナツキさんのサインを無駄にするな!』
パトランプが四方を照らす。
戻れば碌な事にならない。
それは分かっているが、赤い肉襞が手招きする。
息を吐き出すと同時に磨りガラスを押した。
「ご用はお済みですか?」
監督が聞いてきた。
「ええ。」
短く答える。
「近くで見てみませんか?」
ワタルはスタジオの中に視線を移す。
開いた状態で固定されたクスコが肉襞が閉じる事を禁じていた。
「中に入れば、当然撮影される事になりますよね?」
開き切ったアナルを見ながら聞く。
「私は本来、芸術性の高い映像を撮っています。
今日は懇意にしている知人に哀訴されて、不本意ながらカメラを回しています。」
何を言い出すかと、監督の顔を見る。
視線が合った瞬間、大胸筋を鷲掴みにされた。
「しかし引き受けた以上、手を抜く事はしません。
私のスキルを駆使して、最高の作品に仕上げます。
その為にはこの素晴らしい筋肉が必要なのです。」
掌に力が加わる。
(つづく)
その脇で肉襞が笑っている様に見えた。
「そろそろ良いでしょう。
次はクスコを使いなさい。」
「えっ!」
その言葉にワタルは監督を見る。
タンクトップの下から鎌首を擡げた蛇が獲物を狙っていた。
先端から毒液が滴り落ちている。
監督はワタルの視線を無視して、鎌首を撫で付けていた。
肉襞にクスコが突き刺さる。
ワタルは我が事の様に肛門を締めた。
握り締める拳から汗が滴り落ちる。
だが視線を外す事が出来ない。
以前なら目を覆いたくなるグロテスクな肉襞に憧憬の念を抱く。
取っ手が握られる事で、挿入部が開いていく。
真っ赤な腸内の映像が脳内を駆け巡る。
処理し切れない情報で脳がエラーを起こし、思考が停止した。
ずっと思い描いていた情景が目の前で展開されていく。
望んでいた映像を目の当たりにし、呆けた様に真っ赤な襞を見詰める。
丸でワタルの為のライブの様に、肉襞が挑発してきた。
「随分お気に入りの様子ですね。
マニア向けの作品なので、一般の方には刺激が強過ぎるかと思いましたが。」
毒蛇が背後から語り掛けてきた。
股間に置かれた手が弓形のぺニスに微かに触れる。
振り払いたいが、身体が言う事を聞かない。
「もっと間近で見たくないですか?」
真っ赤な舌が耳朶に伸びた。
ポケットの中で携帯が震える。
勇ましい着信音がフリーズを解く。
「すみません…。」
我に返ったワタルは慌てて、廊下へ出た。
「とっとと出ろ!
こっちは忙しんだ。」
馬鹿デカい声に携帯を耳から離す。
まだ湿った感覚が耳に残っている。
「すっ、すいません。」
勢いに負けて、遂謝ってしまう。
「で、ナツキさんの用件は?」
スタジオの磨りガラスを見ながら、小声で聞く。
「来月のバレンタインにラバー合コンをすんだ。
予定入れておけ。じゃあな。」
「えっ、用って…、それだけ?」
返事をする前に通話は切れていた。
ワタルは肩を竦めると、大きく深呼吸する。
『このまま階段を下りろ!
ナツキさんのサインを無駄にするな!』
パトランプが四方を照らす。
戻れば碌な事にならない。
それは分かっているが、赤い肉襞が手招きする。
息を吐き出すと同時に磨りガラスを押した。
「ご用はお済みですか?」
監督が聞いてきた。
「ええ。」
短く答える。
「近くで見てみませんか?」
ワタルはスタジオの中に視線を移す。
開いた状態で固定されたクスコが肉襞が閉じる事を禁じていた。
「中に入れば、当然撮影される事になりますよね?」
開き切ったアナルを見ながら聞く。
「私は本来、芸術性の高い映像を撮っています。
今日は懇意にしている知人に哀訴されて、不本意ながらカメラを回しています。」
何を言い出すかと、監督の顔を見る。
視線が合った瞬間、大胸筋を鷲掴みにされた。
「しかし引き受けた以上、手を抜く事はしません。
私のスキルを駆使して、最高の作品に仕上げます。
その為にはこの素晴らしい筋肉が必要なのです。」
掌に力が加わる。
(つづく)
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