妄想日記5<<DISPARITY>>

Chapter2(復讐編)

Chapter2-③【NEO UNIVERSE】前編

「後は頃合いを見計らって、宮脇に発見してもらう手筈だ。
あの姿で助けを呼ぶとは思えないからな。」
神志那が軽快にハンドルを捌く。
「でも奴は警察に届けないっすか？
顔を見られているし。」
ユズルの前では強がってみたものの、不安は払拭されない。
「これがある限り、まず届けないだろう。
大学はトラブルを一番嫌う。
だったら学生一人を退学にする筈だ。」
神志那が断言した。
「だったら俺、帰ります。
新幹線の駅まで送って貰えないっすか？
勿論、電車賃は社長の奢りで。」
長居をして、また貞操具を付けられたら堪らない。
もう寒い朝に痛みで目が覚める事がないと、本能で知る。
清々しい気分で次のシナリオを考えた。
 
『こんなド変態の俺を調教して下さい。
現役柔道部所属。
どんな調教でも歓迎です。』
ナツキは神志那から貰った画像に携帯電話番号を添えて、ゲイ向けサイトに投稿した。
ネットカフェで神志那が送ってきたDVDを見ていて、思い付いたのだ。
ユズルの醜態画像が山の様に入っている。
縛られたままアナルにディルドを入れられ、勃起している姿。
ナツキに掘られている痴態。
顔面に己のザーメンを浴び、アナルからもザーメンを垂れ流しているのは全てユズル
だ。
柔道部から抹消するには充分な成果だった。
一番痛快だったシーンを思い返す。
自然と股間に手が伸びる。
浴室に連れていき、アナルへ放尿した。
カズユキにした事を再現したのだ。
ディルドで塞ぐと、ユズルは懇願した。
便意に身体を震わせ、情けを乞う。
「俺が悪かった。
た、頼むから解いてくれ。
許してくれよ。」
だがその言葉に耳は貸さない。
「じゃあな、先輩。」
ナツキは後ろ手でドアを閉める。
「まっ、待ってくれ…。」
ドアが閉まると、ユズルの声は完全に聞こえなくなった。
「汚ねぇけど、暴発の画像も撮っておけばよかったな。」
痛快な気分で射精すると、スパッツをそのまま穿く。
ザーメン臭さは男の証と、神志那は言った。
ナツキはそれを実践する。
「やべぇ、もうこんな時間だ。」
DVDを抜き取ると、ジムへ向かった。
 
「よおっ、ナツキ君、今日も元気か？」
シンゴが声を掛けてきた。
ミサコと縒りを戻してからナツキには手を出さない。
「うっす、気分爽快っすよ。
気持ちも身体も浮かれまくりっす。」
ナツキは汚れたスパッツの上にジャージを穿く。
するとシンゴが耳打ちをしてきた。
「ユウコ女史から聞いたんだけど、お前の事を聞き回っている男がいるらしんだ。
身に覚えあるか？」
その言葉に身体が硬直する。
「俺の事を妬んでいる奴がいるのかな？
人気者は辛いっすね。」
敢えて軽口を叩く。
「だったらいいが…。
何かあったら俺に言え。
俺はお前のメンターだからな。」
納得はしていない様子だが、それ以上は踏み込んでこない。
シンゴは白い光沢のあるタイトなタイツに着替えた。
丸でバレーダンサーの様に股間が強調されていた。
 
 
(つづく)