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Chapter1(立志編)
Chapter1-①【I HAVE NEVER SEEN】前編
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「平成11年10月25日、タジマ ナツキっと。」
最後に判を押して、終わりだ。
「あー、スッキリした!」
沖縄から戻ったナツキは大学に退学届けを提出した。
柔道着を脱いだ今、スポーツ推薦で入った大学に微塵の未練もない。
大学側も有り難そうに受理してくれた。
沖縄で知った新しい世界が頭から離れない。
あのめくるめく快楽が忘れられないのだ。
どうすればまた体感出来るのか、そればかりを考えていた。
ナツキはネット検索を思い付く。
同性愛、ホモ、ゲイと、思い付くままにキーワードを入力する。
そうすると、思いの外、沢山のサイトがヒットした。
飲み屋、ショップ、発展場の広告からゲイ専用サイトまで多種多様だ。
夢中で次々に訪問して行くと、瞬く間に時間は経過した。
その中で気に入ったのが、肉体自慢の投稿サイトだ。
数ある画像の中で、特に気を引いた二枚があった。
一人はナツキと同体型のマッチョで、小さなビキニ姿だ。
もう一人のスジ筋は整った幼い顔を載せていた。
全く真逆の二人だ。
震える手で返信ボタンをクリックすると、メッセージを入力する画面が表示された。
『179-88-21。柔道やってる。
金玉はデカい方。リョーマ』
柔道部の同級生の名前を借りて、送信ボタンを押す。
メールを二通出すと、もどかしい思いで返事を待つ。
だが受信フォルダのカウントは中々増えない。
「とっとと、返事してこい!」
ナツキは覚えたての煙草に火を点けた。
一時間待ったが、返事は来ない。
ナツキは煙草を揉み消すと、出掛ける準備をする。
灰皿は吸殻の山となっていた。
電車代が勿体ないので、ランニングでジムへ向かう。
先走りで濡れたスパッツを亀頭が持ち上げる。
ネット画像を見ながら、自慰をしたばかりだ。
新たな快楽を知った身体は無尽蔵に精子を作り出す。
幾ら放出しても間に合わない。
固くなったマラが腹を打った。
柔道に打ち込んでいた時は疲労困憊で、身体は性欲より睡眠を選んだ。
練習がなくなった今、気が付くとマラを握っていた。
だがジャスティンから得た快楽からは程遠い。
『もう一度、あの快楽を味わいたい。』
連絡すれば、直ぐに返事がくると思っていた。
自分のメッセージがスルーされる等、頭の片隅にもない。
『くっそ!』
やり場のない苛立ちに、走るスピードを上げる。
疲れれば、このやるせなさは治まる気がした。
汗だくのナツキは呆然とする。
しかも性欲は高まるばかりだ。
膨らんだ睾丸と熱り立つ竿が濡れた生地に張り付いていた。
「くそっ、短パン忘れた。」
バッグをひっくり返すが、短パンが見当たらない。
いつも道着の下に穿いていたこのスパッツしかないのだ。
下着など勿体ないので、独り暮らしをしてから買った事がない。
スパッツが下着も兼ねていた。
学割がなくなり、レンタル代でも惜しい。
仕方なく濡れたスパッツ姿でロッカールームを出た。
トレーニングエリアに行く途中、エアロビクス待ちの女性達の脇を通り過ぎる。
汚物でも見る様な蔑んだ視線を向けられた。
「参ったな。」
ナツキは小走りにその場を駆け抜ける。
本当はベンチプレスをしたかったが、このスパッツでブリッジをするのは躊躇われ
た。
周囲を見回し、空いているパワーラックを陣取る。
まだスクワットの方が股間が目立たなく思えた。
(つづく)
最後に判を押して、終わりだ。
「あー、スッキリした!」
沖縄から戻ったナツキは大学に退学届けを提出した。
柔道着を脱いだ今、スポーツ推薦で入った大学に微塵の未練もない。
大学側も有り難そうに受理してくれた。
沖縄で知った新しい世界が頭から離れない。
あのめくるめく快楽が忘れられないのだ。
どうすればまた体感出来るのか、そればかりを考えていた。
ナツキはネット検索を思い付く。
同性愛、ホモ、ゲイと、思い付くままにキーワードを入力する。
そうすると、思いの外、沢山のサイトがヒットした。
飲み屋、ショップ、発展場の広告からゲイ専用サイトまで多種多様だ。
夢中で次々に訪問して行くと、瞬く間に時間は経過した。
その中で気に入ったのが、肉体自慢の投稿サイトだ。
数ある画像の中で、特に気を引いた二枚があった。
一人はナツキと同体型のマッチョで、小さなビキニ姿だ。
もう一人のスジ筋は整った幼い顔を載せていた。
全く真逆の二人だ。
震える手で返信ボタンをクリックすると、メッセージを入力する画面が表示された。
『179-88-21。柔道やってる。
金玉はデカい方。リョーマ』
柔道部の同級生の名前を借りて、送信ボタンを押す。
メールを二通出すと、もどかしい思いで返事を待つ。
だが受信フォルダのカウントは中々増えない。
「とっとと、返事してこい!」
ナツキは覚えたての煙草に火を点けた。
一時間待ったが、返事は来ない。
ナツキは煙草を揉み消すと、出掛ける準備をする。
灰皿は吸殻の山となっていた。
電車代が勿体ないので、ランニングでジムへ向かう。
先走りで濡れたスパッツを亀頭が持ち上げる。
ネット画像を見ながら、自慰をしたばかりだ。
新たな快楽を知った身体は無尽蔵に精子を作り出す。
幾ら放出しても間に合わない。
固くなったマラが腹を打った。
柔道に打ち込んでいた時は疲労困憊で、身体は性欲より睡眠を選んだ。
練習がなくなった今、気が付くとマラを握っていた。
だがジャスティンから得た快楽からは程遠い。
『もう一度、あの快楽を味わいたい。』
連絡すれば、直ぐに返事がくると思っていた。
自分のメッセージがスルーされる等、頭の片隅にもない。
『くっそ!』
やり場のない苛立ちに、走るスピードを上げる。
疲れれば、このやるせなさは治まる気がした。
汗だくのナツキは呆然とする。
しかも性欲は高まるばかりだ。
膨らんだ睾丸と熱り立つ竿が濡れた生地に張り付いていた。
「くそっ、短パン忘れた。」
バッグをひっくり返すが、短パンが見当たらない。
いつも道着の下に穿いていたこのスパッツしかないのだ。
下着など勿体ないので、独り暮らしをしてから買った事がない。
スパッツが下着も兼ねていた。
学割がなくなり、レンタル代でも惜しい。
仕方なく濡れたスパッツ姿でロッカールームを出た。
トレーニングエリアに行く途中、エアロビクス待ちの女性達の脇を通り過ぎる。
汚物でも見る様な蔑んだ視線を向けられた。
「参ったな。」
ナツキは小走りにその場を駆け抜ける。
本当はベンチプレスをしたかったが、このスパッツでブリッジをするのは躊躇われ
た。
周囲を見回し、空いているパワーラックを陣取る。
まだスクワットの方が股間が目立たなく思えた。
(つづく)
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