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Chapter12(邂逅編)
Chapter12-②【プールの青は嘘の青】
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カネチカとは売り専で知り合った。
どうしてもプレーをしたい時は売り専ボーイが打って付けだ。
素性を言わなかとも、変態的なプレーを興じられた。
後腐れなく、身バレの心配もない
。
ホテルのロビーで待っていると、カネチカが現れた。
ショートパンツとタンクトップ姿は今にも筋トレを始めそうだ。
「大手なんだね。」
初見の男が開口一番そう言った。
視線はジャケットの社章に向いている。
性欲が高まり過ぎていて、外すのを忘れていた。
「部屋は取ってあるの?」
もう性欲は失せている。
「いや、セックスは無用だ。
相手に不自由してない。
今日はトレーニングのサポートを頼みたい。
出来るか?」
嘘が口をついて出た。
「えっ、トレーニング?
サポート?
べっ、別に構わないけど。
但し、一切ディスカウントしないよ。」
見開いた瞳に引き攣った笑みを浮かべる男が映る。
それ以来、カネチカから連絡があった。
財布代わりに丁度いいと、判断したのだろう。
素で生活出来る奴が羨ましい。
会社や家族に偽り続ける。
四六時中、武装しなければならない。
他人の目を気にし、後ろ指を指されない様に注意を払う。
休まる日はない。
そんな窮屈な生活の中、SNSのクローズされた世界は唯一開放的だった。
全頭マスクを被れば、そこは自由だ。
好きなウエアを着て、淫らなポーズで挑発する。
咎められる所か、賞賛してくれた。
ウエアの生地を小さくし、淫乱さを増せば、いいねが増える。
うだつが上がらない生活から抜け出し、承認される数少ない場所となった。
裏アカの存在は誰にも教えていない。
SNSをログオフすると、実生活に戻った。
今日も生活が充実し、全てに満たされた男を演じるだけだ。
前方からマッチョが歩いてきた。
大きなヘッドフォンをし、腰を振っている。
ラテン系の外人で、小さなビキニから一物が溢れそうだ。
キャップを被り直し、隣にそっと目を向ける。
カネチカの瞳は憚る事なく、ロックオンしていた。
外人もその視線に気付いた様だ。
隣のデッキチェアにスマホを置いた。
カネチカは素早く股間にミネラルウォーターを溢す。
水分を吸った競パンの透過性が増す。
何も履いていない状態と同じだ。
外人の視線も競パンに釘付けとなった。
ビキニから飛び出した亀頭の大きさに息を飲む。
アナルがひくつく。
極上の食事を目の前にし、涎を垂らしている。
だがその食事は自分に出されたものではない。
カネチカが立ち上がり、外人のデッキチェアに腰を掛ける。
外人の手が競パンの中へ滑り込んだ。
勃起している事が悟られない様にプールへ向かう。
背後から聞こえてくる笑い声を抹殺したい。
プールへ飛び込み、息が続く限り水中に留まった。
「彼、ルーカス。
部屋でゆっくり話したいって言うから、行ってくる。
また連絡するね。」
デッキチェアに戻ると、カネチカが手を振った。
「ああ、またな。」
バスタオルで頭を覆う。
今、笑顔を作る演技力は持ち合わせていない。
タオルの隙間から二人の後ろ姿を見送る。
ルーカスがカネチカの尻を撫でていた。
身体が熱い。
煮えたぎる思いは沸点に達していた。
プールの温い水では体温を下げる事は出来ない。
(つづく)
どうしてもプレーをしたい時は売り専ボーイが打って付けだ。
素性を言わなかとも、変態的なプレーを興じられた。
後腐れなく、身バレの心配もない
。
ホテルのロビーで待っていると、カネチカが現れた。
ショートパンツとタンクトップ姿は今にも筋トレを始めそうだ。
「大手なんだね。」
初見の男が開口一番そう言った。
視線はジャケットの社章に向いている。
性欲が高まり過ぎていて、外すのを忘れていた。
「部屋は取ってあるの?」
もう性欲は失せている。
「いや、セックスは無用だ。
相手に不自由してない。
今日はトレーニングのサポートを頼みたい。
出来るか?」
嘘が口をついて出た。
「えっ、トレーニング?
サポート?
べっ、別に構わないけど。
但し、一切ディスカウントしないよ。」
見開いた瞳に引き攣った笑みを浮かべる男が映る。
それ以来、カネチカから連絡があった。
財布代わりに丁度いいと、判断したのだろう。
素で生活出来る奴が羨ましい。
会社や家族に偽り続ける。
四六時中、武装しなければならない。
他人の目を気にし、後ろ指を指されない様に注意を払う。
休まる日はない。
そんな窮屈な生活の中、SNSのクローズされた世界は唯一開放的だった。
全頭マスクを被れば、そこは自由だ。
好きなウエアを着て、淫らなポーズで挑発する。
咎められる所か、賞賛してくれた。
ウエアの生地を小さくし、淫乱さを増せば、いいねが増える。
うだつが上がらない生活から抜け出し、承認される数少ない場所となった。
裏アカの存在は誰にも教えていない。
SNSをログオフすると、実生活に戻った。
今日も生活が充実し、全てに満たされた男を演じるだけだ。
前方からマッチョが歩いてきた。
大きなヘッドフォンをし、腰を振っている。
ラテン系の外人で、小さなビキニから一物が溢れそうだ。
キャップを被り直し、隣にそっと目を向ける。
カネチカの瞳は憚る事なく、ロックオンしていた。
外人もその視線に気付いた様だ。
隣のデッキチェアにスマホを置いた。
カネチカは素早く股間にミネラルウォーターを溢す。
水分を吸った競パンの透過性が増す。
何も履いていない状態と同じだ。
外人の視線も競パンに釘付けとなった。
ビキニから飛び出した亀頭の大きさに息を飲む。
アナルがひくつく。
極上の食事を目の前にし、涎を垂らしている。
だがその食事は自分に出されたものではない。
カネチカが立ち上がり、外人のデッキチェアに腰を掛ける。
外人の手が競パンの中へ滑り込んだ。
勃起している事が悟られない様にプールへ向かう。
背後から聞こえてくる笑い声を抹殺したい。
プールへ飛び込み、息が続く限り水中に留まった。
「彼、ルーカス。
部屋でゆっくり話したいって言うから、行ってくる。
また連絡するね。」
デッキチェアに戻ると、カネチカが手を振った。
「ああ、またな。」
バスタオルで頭を覆う。
今、笑顔を作る演技力は持ち合わせていない。
タオルの隙間から二人の後ろ姿を見送る。
ルーカスがカネチカの尻を撫でていた。
身体が熱い。
煮えたぎる思いは沸点に達していた。
プールの温い水では体温を下げる事は出来ない。
(つづく)
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