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Chapter11(The Wind Rises編)
Chapter11-⑥【目撃者】
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『僕たちは目撃者、決して目を逸らしはしない♪』
突然、スマホが鳴った。
ブラックが目覚ましに使っていた曲だ。
暗幕カーテンの掛かった暗い部屋で閃く。
「あっ、卒業生!
仮2は卒業生では?」
そう考えれば、全てが繋がる。
「ふーん、充分有り得るな。
その場にたまたま居合わせたのが元風紀マン。
タカユキのピンチを見かねて不本意ながら風紀マンに戻る訳か。」
ナツキが推理を組み立てていく。
「という事は、風紀マンはタカユキさんの味方?」
填まったと思ったパーツがぴったり合わない。
「嫌、違う。」
ナツキは言い切る。
「あんな昼行灯な男を一々監視はしないだろう。
タカユキという獲物を横取りされたくねぇだけだ。」
ナツキが立ち上がる。
「謎なぞが解けたな。
なら、二回戦に突入するか?」
妖しい笑みを浮かべたナツキが近寄ってきた。
疼くアナルと格闘していた。
シャワールームにはまだ野郎臭が漂っている。
ブラックはあの強烈なケツワレの臭いを欲していた。
堕ちていく感覚が崩壊の美学を伴ったのだ。
「奴等はいつ仕掛けてくるかな?」
ブラックの唾液でべとついたケツワレに事もなく、脚を通すナツキに声を掛ける。
帰り支度をする後ろ姿を眺めながら、寂しさを覚えた。
「正規の風紀マンが誕生したんだ。
そうのんびりはしないだろう。」
ブーツに紐を通しながら、ナツキが答える。
「次のナイトはいつだ?」
ナツキが振り返った。
「12月の最終土曜の筈だが…。たぶん…。」
ブラックは気持ちを見透かされた様で動揺する。
「そこが怪しいな。
人の集まるイベントが奴等の発表会だ。
きっとド派手なサプライズを用意してるぞ。」
ナツキは右手を上げると、ドアに手を掛けた。
「俺の臭いが欲しくなったら店に来い。じゃあな。」
風が開きっ放しのドアからナツキの声を運んできた。
ドアは開いたままだ。
ブラックはその向こうに見える青空を眺める。
自分は生粋のタチだと、今日まで思っていた。
「こんなガチンコのチンポはブラックだけだよん。
この固さ、最高!」
掘られながら、ピンクはいつも褒め称えてくれた。
自分でも鋼鉄並みの固さと自負している。
だがナツキに駅弁され時の勃起は過去に経験のない物だった。
全身の血液がマラに集中し、新たな能力を得た気さえしたのだ。
「掘っている時より固かった…。
この俺がウケか…。」
暗い部屋で独りごちた。
三銃士の事を思うと不謹慎だが、ナツキに押し潰されそうだ。
勢いよく立ち上がると、椅子がばたんと倒れた。
ブラックは目的もなく表に出る。
愛車に跨がれば、全てが忘れられる気がした。
だか気が晴れる事はない。
反って振動がアナルを刺激した。
行く宛はない。
発展場か、プールか、思い悩む。
兎に角、タチとして振る舞いたい。
それが本来のブラックに戻る術だ。
ナツキの店に行きたいのは山々だが、それは最後のプライドが固辞した。
ふと伊豆が脳裏に浮かんだ。
昨日の淫らなタカユキの姿を思い返す。
バイクの上での責めは至極刺激的だった。
『あの責めが本来のスタイルだ。』
自身にそう暗示を掛ける。
ポケツトの中でスマホが震えた。
『作戦会議だ。店に来い。』
ナツキからのLINEだ。
店に行く正当な理由が出来て、ニンマリ微笑む。
アクセルを回し、バイクを加速させる。
後方でサイレンが鳴った。
浮き立つ気持ちが更にスピードを出させる。
膝が路面に接地する位車体を傾け、路地に突進した。
あっという間にパトカーを巻き、爽快感に股間が膨らんだ。
店には『CLOSED』の札が下がっていた。
ブラックは裏口に回る。
店内は非常灯だけで薄暗い。
ナツキは天気が良いと店を閉めて、屋上で日焼けしていた事を思い出す。
階段を上り、重い扉を押した。
突き刺さる陽射しに目を細める。
人の姿は見当たらない。
だが男の籠った声が微かに聞こえてきた。
上の給水タンクからだ。
ブラックは鉄骨の階段を上り、顔を半分出す。
マスクを被った男二人がウナギで連結していた。
そのウナギのデカさが目を奪う。
巨大なウナギをU字に湾曲させ、互いの乳首を責め合っている。
明るい陽光の下、極限まで広がる二つのアナルが幻に思えた。
白いビキニ姿で優勢に責めているのがナツキだろう。
ラバーパンツを穿いて、身体を仰け反らしているビルダーに見覚えはない。
ビルダーもナツキの乳首を掴んでいるが、その手は覚束ない。
「ぐおぉぉう!」
マスクに塞がれた口から呻き声が漏れる。
二人の隙間からナツキの巨根が垣間見えた。
パンパンに膨らみ切った亀頭が先走りでキラキラ光っている。
ブラックは己のアナルに指を這わす。
求めていた物が直ぐそこにあった。
ナツキがビルダーの大殿筋を抱える。
ナツキは大腿を真っ赤に染めると、徐々に膝を伸ばし、立ち上がった。
幾重にも血管が浮かぶ。
ウナギが生き物の様に伸縮する。
「ぐぅ、ぐおぉぉ!」
抱えられたビルダーがのたうち回る度に汗が飛び散った。
だが強靭な足腰はびくともしない。
ブラックはビルダーに自分を重ねる。
滑稽にしがみ付く姿は今朝の自分と同じだ。
目撃者はマラとアナルから雄汁を垂れ流す事しか出来なかった。
(つづく)
突然、スマホが鳴った。
ブラックが目覚ましに使っていた曲だ。
暗幕カーテンの掛かった暗い部屋で閃く。
「あっ、卒業生!
仮2は卒業生では?」
そう考えれば、全てが繋がる。
「ふーん、充分有り得るな。
その場にたまたま居合わせたのが元風紀マン。
タカユキのピンチを見かねて不本意ながら風紀マンに戻る訳か。」
ナツキが推理を組み立てていく。
「という事は、風紀マンはタカユキさんの味方?」
填まったと思ったパーツがぴったり合わない。
「嫌、違う。」
ナツキは言い切る。
「あんな昼行灯な男を一々監視はしないだろう。
タカユキという獲物を横取りされたくねぇだけだ。」
ナツキが立ち上がる。
「謎なぞが解けたな。
なら、二回戦に突入するか?」
妖しい笑みを浮かべたナツキが近寄ってきた。
疼くアナルと格闘していた。
シャワールームにはまだ野郎臭が漂っている。
ブラックはあの強烈なケツワレの臭いを欲していた。
堕ちていく感覚が崩壊の美学を伴ったのだ。
「奴等はいつ仕掛けてくるかな?」
ブラックの唾液でべとついたケツワレに事もなく、脚を通すナツキに声を掛ける。
帰り支度をする後ろ姿を眺めながら、寂しさを覚えた。
「正規の風紀マンが誕生したんだ。
そうのんびりはしないだろう。」
ブーツに紐を通しながら、ナツキが答える。
「次のナイトはいつだ?」
ナツキが振り返った。
「12月の最終土曜の筈だが…。たぶん…。」
ブラックは気持ちを見透かされた様で動揺する。
「そこが怪しいな。
人の集まるイベントが奴等の発表会だ。
きっとド派手なサプライズを用意してるぞ。」
ナツキは右手を上げると、ドアに手を掛けた。
「俺の臭いが欲しくなったら店に来い。じゃあな。」
風が開きっ放しのドアからナツキの声を運んできた。
ドアは開いたままだ。
ブラックはその向こうに見える青空を眺める。
自分は生粋のタチだと、今日まで思っていた。
「こんなガチンコのチンポはブラックだけだよん。
この固さ、最高!」
掘られながら、ピンクはいつも褒め称えてくれた。
自分でも鋼鉄並みの固さと自負している。
だがナツキに駅弁され時の勃起は過去に経験のない物だった。
全身の血液がマラに集中し、新たな能力を得た気さえしたのだ。
「掘っている時より固かった…。
この俺がウケか…。」
暗い部屋で独りごちた。
三銃士の事を思うと不謹慎だが、ナツキに押し潰されそうだ。
勢いよく立ち上がると、椅子がばたんと倒れた。
ブラックは目的もなく表に出る。
愛車に跨がれば、全てが忘れられる気がした。
だか気が晴れる事はない。
反って振動がアナルを刺激した。
行く宛はない。
発展場か、プールか、思い悩む。
兎に角、タチとして振る舞いたい。
それが本来のブラックに戻る術だ。
ナツキの店に行きたいのは山々だが、それは最後のプライドが固辞した。
ふと伊豆が脳裏に浮かんだ。
昨日の淫らなタカユキの姿を思い返す。
バイクの上での責めは至極刺激的だった。
『あの責めが本来のスタイルだ。』
自身にそう暗示を掛ける。
ポケツトの中でスマホが震えた。
『作戦会議だ。店に来い。』
ナツキからのLINEだ。
店に行く正当な理由が出来て、ニンマリ微笑む。
アクセルを回し、バイクを加速させる。
後方でサイレンが鳴った。
浮き立つ気持ちが更にスピードを出させる。
膝が路面に接地する位車体を傾け、路地に突進した。
あっという間にパトカーを巻き、爽快感に股間が膨らんだ。
店には『CLOSED』の札が下がっていた。
ブラックは裏口に回る。
店内は非常灯だけで薄暗い。
ナツキは天気が良いと店を閉めて、屋上で日焼けしていた事を思い出す。
階段を上り、重い扉を押した。
突き刺さる陽射しに目を細める。
人の姿は見当たらない。
だが男の籠った声が微かに聞こえてきた。
上の給水タンクからだ。
ブラックは鉄骨の階段を上り、顔を半分出す。
マスクを被った男二人がウナギで連結していた。
そのウナギのデカさが目を奪う。
巨大なウナギをU字に湾曲させ、互いの乳首を責め合っている。
明るい陽光の下、極限まで広がる二つのアナルが幻に思えた。
白いビキニ姿で優勢に責めているのがナツキだろう。
ラバーパンツを穿いて、身体を仰け反らしているビルダーに見覚えはない。
ビルダーもナツキの乳首を掴んでいるが、その手は覚束ない。
「ぐおぉぉう!」
マスクに塞がれた口から呻き声が漏れる。
二人の隙間からナツキの巨根が垣間見えた。
パンパンに膨らみ切った亀頭が先走りでキラキラ光っている。
ブラックは己のアナルに指を這わす。
求めていた物が直ぐそこにあった。
ナツキがビルダーの大殿筋を抱える。
ナツキは大腿を真っ赤に染めると、徐々に膝を伸ばし、立ち上がった。
幾重にも血管が浮かぶ。
ウナギが生き物の様に伸縮する。
「ぐぅ、ぐおぉぉ!」
抱えられたビルダーがのたうち回る度に汗が飛び散った。
だが強靭な足腰はびくともしない。
ブラックはビルダーに自分を重ねる。
滑稽にしがみ付く姿は今朝の自分と同じだ。
目撃者はマラとアナルから雄汁を垂れ流す事しか出来なかった。
(つづく)
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