上 下
143 / 203
3.喜多村本家に居候

143.愉しく子作りゲーム

しおりを挟む


『おい、次どうする?──』

 どうするって? お~い、ど~なってる? 終わり?

『──お待たせしました。次は、チドリ・ステージです。斎木さいき似のゾンビを倒しましょう!』
『ちょっと待って。疲れたから休ませて?』
『仕方ありませんね~──』
 ほっ、少し休めるよ。

『──お注射しますね~?』

『は? お注射……って、なに』
『ほらあの、すぐ元気になる注射です』
 は~、アレか~? 心臓に負担掛かるんだよな~、アレ。

『ちゃんと動くのが分かったんだから、もういいんじゃない?』
『たくさんステージを作ったから楽しんでくれ、って聞いてますので』
 いらないこだわり持ってるね、サキちゃん。お? お~、たかぶってきた~……。ヤってやるぜ!

『今度は、市街戦?』
『そうです。インターレースでマップが表示されているでしょう? 赤い光点がボスゾンビ・チドリです』
『そこへ向かって行けばいいのね?』
『それまでにザコゾンビが襲ってきます。お気をつけて』
『了解』
 ボクは襲いくるゾンビを倒して倒して倒しまくってボスを目指す。このステージでは、追加されたアサルトライフルでゾンビどもをぎ倒していく。

 リロード──弾丸補給しなくても次々撃っていけるので残弾を気にせずに撃ちまくれて爽快そうかい

 一応、リロード──射線を外し銃を起こすと、装弾の種類も変更できるらしい。でも、全然必要性を感じずそのまま通常弾(ホローポイント弾)で続ける。

 光点が示す建物に入り一階一階攻略していき、最上階に待つチドリゾンビと対峙たいじする。

『こいつは、逃げますから気をつけて』
『了解』

 って、行動がイヤらしい。照準すると逃げるのであまり当てられない。

 死角に回って攻撃してくる。攻撃を受けるとこちらも徐々に動きが悪くなり、ますますあたらなくなる。

 それでも……。

『これでトドメだ!──う!……あひゃあ……あ、あ……』

 何十と弾丸を撃ち込み、倒れ伏すチドリゾンビにランチャーでとどめをす。そして襲いくる快感。

『──これ、止めて、欲しい……。動けなくなる……』
『快感にまれながらも動けるようになりましょう。そうすれば男が上がります』
『別に……上がらなくていい……』
『そう言わず……。次は誰が?──』

 まだ、やるの~?

『──次は、ミドウ・ステージ。ピックアップトラックで移動中の荷台から迎撃げいげきしてください。ボスは歩鳥ほとりゾンビです』
『へいへい』

 今度は荷台に固定された機関銃で前方のゾンビをぎ払いながら延々走っていく。

 特にゾンビは倒さなくてもいいみたい。トラックがき殺している。

『ボーナスステージか?』
『まあ、そうですね~。あ、来ました。進路にふさがるトラックに乗るのがボスです』
『エイ! エイ!』

 ボスが荷台に載せたガレキやらレンガやらを投げてくる。それを避けつつ弾を食らわせる。

『食らえ!』

 弾丸を浴びせ続けてボスがうなだれたところにランチャーでとどめを刺す。

 命中すると進路をふさいでいたトラックがれ道路から外れて横転し炎上する。

『終わった~……』
『クリアです。次は──』
『もう、いい加減にしてほしい』
『──わたくしです。ささ、あとを頼む』

『引き継ぎました笹です。次はサラサ・ステージ。ボスは、気更来きさらぎゾンビです』

 次のステージは草原。腰丈の草が生い茂るフィールドで、その草に隠れて近づいてきては攻撃してくる。

 マップで位置は表示されてるけど、草の上に姿を現さないと攻撃が通らないイヤらしさ。しかもその攻撃が銃、アサルトライフルなんてズルいゾンビなんだ。

 だから右に左に回り込む光点に向きつつ、姿を現すとその攻撃を避けつつ攻撃しないといけない。

『終わった?』

 かなりの銃弾を浴びせ動きが止まった。光点を目安にそのポイントへゆっくり進む。一応、ランチャーに持ち替える。

『うわっ!』

 もう少しで姿を確認できる距離で立ち上がり突撃してくる気更来ゾンビにランチャーを発射。

 ビビって照準が甘くなりとどめにならず、まだ向かってくるボスにもう一発、発射!

『今度こそ終わった?……』

 一発目の快感のなか、照準が上手くゆかず直前で二発目をめた。

『危なかった……』

 二発の快感で立ってられずその場に倒れ伏す。身体を転ばせて仰向けで草原に横たわる。

『おめでとうございます。クリアです。今夜はこれまでといたしましょう』
『……うん。疲れた、もうだめ』

 今夜は、ってのは聞き捨てならないけど……

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

N -Revolution

フロイライン
ライト文芸
プロレスラーを目指すい桐生珀は、何度も入門試験をクリアできず、ひょんな事からニューハーフプロレスの団体への参加を持ちかけられるが…

10秒で読めるちょっと怖い話。

絢郷水沙
ホラー
 ほんのりと不条理な『ギャグ』が香るホラーテイスト・ショートショートです。意味怖的要素も含んでおりますので、意味怖好きならぜひ読んでみてください。(毎日昼頃1話更新中!)

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

兄になった姉

廣瀬純一
大衆娯楽
催眠術で自分の事を男だと思っている姉の話

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

〈社会人百合〉アキとハル

みなはらつかさ
恋愛
 女の子拾いました――。  ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?  主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。  しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……? 絵:Novel AI

入れ替われるイメクラ

廣瀬純一
SF
男女の体が入れ替わるイメクラの話

処理中です...