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夏休み前日、最後の登校日。
みんなをプールに誘った川口がホームルームで待ち合わせ場所等を念入りに説明した。
「明日は市民プールの入口で10時に待ち合わせな!遅れんなよ」
入口に10時だな。
普段メモを取らないオレがメモを取ったのはこの時が初めてだった。
今思えばメモを取るほどでもなかったな。
ま、何というか、それほど楽しみにしていたイベントだ。
前日興奮してなかなか眠れなかったくらいだ。
遠足の前日のように。
ただ中学生という幼さが残っていて、真夜中頃になると興奮は冷めきって眠りについてしまっていた。
オレは寝坊という最悪の状態を回避する為、目覚まし時計を3つセットして寝た。
そのおかげで翌日は寝坊する事なくすんなり起きられた。
というより、目覚まし時計が鳴る前にオレは異変を感じて起き上がったのだ。
異変というのは天気だ。
雨が窓ガラスに向かって強く打ち付けている音に気づいて起きたのだ。
居間では既に起きている母がテレビを見ていて、オレもそれを覗き込んで愕然とした。
テレビの上側に大雨洪水警報という文字が表示されている。
改めて外を見ると、道路がかなり水浸しになっている。
オレは一瞬わけがわからなくなった。
夢を見ているのかと思った。
これはまだ夢で、オレは悪夢を見ているのだと。
しかしこの後、3つの目覚まし時計が同時に鳴り出し、けたたましい音でこれは現実だと認めざるを得なくなった。
みんなをプールに誘った川口がホームルームで待ち合わせ場所等を念入りに説明した。
「明日は市民プールの入口で10時に待ち合わせな!遅れんなよ」
入口に10時だな。
普段メモを取らないオレがメモを取ったのはこの時が初めてだった。
今思えばメモを取るほどでもなかったな。
ま、何というか、それほど楽しみにしていたイベントだ。
前日興奮してなかなか眠れなかったくらいだ。
遠足の前日のように。
ただ中学生という幼さが残っていて、真夜中頃になると興奮は冷めきって眠りについてしまっていた。
オレは寝坊という最悪の状態を回避する為、目覚まし時計を3つセットして寝た。
そのおかげで翌日は寝坊する事なくすんなり起きられた。
というより、目覚まし時計が鳴る前にオレは異変を感じて起き上がったのだ。
異変というのは天気だ。
雨が窓ガラスに向かって強く打ち付けている音に気づいて起きたのだ。
居間では既に起きている母がテレビを見ていて、オレもそれを覗き込んで愕然とした。
テレビの上側に大雨洪水警報という文字が表示されている。
改めて外を見ると、道路がかなり水浸しになっている。
オレは一瞬わけがわからなくなった。
夢を見ているのかと思った。
これはまだ夢で、オレは悪夢を見ているのだと。
しかしこの後、3つの目覚まし時計が同時に鳴り出し、けたたましい音でこれは現実だと認めざるを得なくなった。
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