All is well that ends well!!

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イシイは隣のクラスにいますが、私の教室に遊びに来たことはありません。

なぜなら、そういう深い関係ではないからです。

中学時代は同じクラスになったことがありますが、今は隣のクラス同士という関係なので、教室でイシイの顔を見た途端、台所でゴキブリを見つけた時のように驚きました。

例えが悪いですが、イシイの髪色があの嫌われ物体と同じようなこげ茶色なので、そういう例えが出ても仕方ありません。

悪いのは、地毛が黒色という日本人の特性に逆らい、別色に染めているイシイです。

そんなイシイがこんな放課後に何のようなのかと尋ねる前に、イシイが持つ手提げ袋が私の目に映りました。

その手提げ袋は、私が昨日イシイにくれてやった物。

昨日はその手提げ袋の中に、18箱のチョコが入っていました。

1箱には4個のトリュフが入っていたので、正式に言うと18×4＝72個のトリュフが入っていた手提げ袋です。

手提げ袋は四方に折りたたまれていて、見た感じ、その中にはチョコ1箱すら入ってなさそうでした。

つまり単純に考えて、72個のトリュフは惜し気もなくいただき、食べられないからいらない手提げ袋は返しにきたという感じでしょうか。

昨日は手提げ袋ごとあげるの意味で渡したのに、こういうふうに持ってこられると期待はずれというか、歯がゆいというか、むずかゆい感じがします。

でもイシイにとっては、私の名前が刺繍されてある手提げ袋は必要ないもののようなので、返してもらいました。