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翌朝。

学校に行きたくないと思ったのは初めてだった。

なっちゃんにどう顔向けしたらいのかがわからなくて。

今日も話せないかもしれない。

これがきっかけでずっと気まずいままだったらどうしよう。

考えれば考えるほど憂鬱になっていく。

学校に近づいていくにつれて心のもやもやが溜まっていくようだった。

教室に着くと、昨日みたいになっちゃんと目が合うのが恐くてうつむきながら自分の席に着いた。

なっちゃんは教室にいるのかな?

靴箱で上靴に履き替えていることは確認済みだから、もう学校にいることは間違いないのだけど。

昨日と同じざわついた教室内で、私だけが1人ぼっちのような孤独感を抱く。

改めてこれからどうしようとうなだれていると、人の気配を感じて顔を上げた。

「あ」

私の前に立っていたのはなっちゃんで、少しふてくされた顔で私を見下ろしている。

何か嫌なことを言われるのかもしれないと身構えたけど、なっちゃんから出てきた言葉は意外なものだった。

「私もごめん」

「え?」

ごめんって。

まさか謝ってくるとは思わなかったから、驚いて言葉を失ってしまった。

「え?って何よ。ちゃんと謝ってんのにさ」

そう言ってなっちゃんは顔をほころばせた。

ああ数時間ぶりに見たなっちゃんの笑顔。

それを見て心の中にあった嫌なもやもやがすーっと消えていった。
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