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「えー、そうなの?私ずっと待ってたのに」
なっちゃんがふてくされた感じで言うので、私は慌てて言い訳した。
「昨日は予定があるから先帰っててって言ったじゃない」
「それは学校での話でしょ?私、うみちゃんが学校から帰って来るのを待って一緒に書道教室に行こうと思ったのに」
「一緒に行く約束、してなかったでしょ?」
「それはそうだけど」
なっちゃんが歯切れの悪い返事をすると、予鈴が鳴った。
それから言葉を交わすことなく私は自分の席に戻る。
なっちゃんとの雰囲気が悪くなってしまった。
でもあんなことを言われても、一緒に行く約束をしていたわけじゃないし、いつも一緒に行っているわけではない。
時間が合えば時々一緒に行くくらいだった。
一緒に行く時は約束をすることが多かったし。
昨日は帰りが何時になるかわからなかったから、約束はしていなかった。
待っていてくれたのは申し訳ないけど、頼んでいたわけじゃないから一方的に責められるのはおかしい。
言葉に出してくれなきゃ伝わらないんだから。
私はもやもやした気持ちのまま授業の準備を始めた。
なっちゃんがふてくされた感じで言うので、私は慌てて言い訳した。
「昨日は予定があるから先帰っててって言ったじゃない」
「それは学校での話でしょ?私、うみちゃんが学校から帰って来るのを待って一緒に書道教室に行こうと思ったのに」
「一緒に行く約束、してなかったでしょ?」
「それはそうだけど」
なっちゃんが歯切れの悪い返事をすると、予鈴が鳴った。
それから言葉を交わすことなく私は自分の席に戻る。
なっちゃんとの雰囲気が悪くなってしまった。
でもあんなことを言われても、一緒に行く約束をしていたわけじゃないし、いつも一緒に行っているわけではない。
時間が合えば時々一緒に行くくらいだった。
一緒に行く時は約束をすることが多かったし。
昨日は帰りが何時になるかわからなかったから、約束はしていなかった。
待っていてくれたのは申し訳ないけど、頼んでいたわけじゃないから一方的に責められるのはおかしい。
言葉に出してくれなきゃ伝わらないんだから。
私はもやもやした気持ちのまま授業の準備を始めた。
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