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第一章

第四十八部分

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鳴志司は自分の話を続けた。
「美南生徒会長が紫水晶学園に来たのは、廃校、つまり吸収統合するプロセスをスムーズに行うための視察なんだよ。」
「ゴクリ。つかさたちは喉ごしよく、唾を飲み込むしかなかった。」
「まさかとは思いますが、お兄様は、生徒会長の座を降りるとでも?いや、今日は視察に来てもらっただけ。」
「そう、うりはお兄ちゃんに挨拶しに来ただけなのだ。」
そんなハズはないとみんなが思った。
楼里は、一通り学校の案内をされて、生徒会室に戻ってきた。
「設備は老朽化してるし、物事に対する考え方も古いのだ。特に、あの部分については。」
このセリフを置き土産にして、楼里はMFS高校に帰っていった。

それから1週間経過した日に、紫水晶学園生徒会室に、またも異変が生じた。
生徒会長机の隣に、その2倍はあるあらたな席が設置されていた。ずっと前からそこに座っていたかのように、楼里が存在感を示していた。制服は、紫色の紫水晶学園のセーラー服を着用している。
「お兄ちゃん!うりはお兄ちゃんとまくわいするために、やってきたのだ~ハッグッ!」
『サッ!』
楼里はいきなりつかさに抱きつこうとしたが、つかさはその動きを読んでいたかのように、軽々と身を翻した。
「お兄ちゃんはやっぱり、・・・。」
楼里はそれ以上は言わず、ゆめ、緋景を睨み付けた。
「今日から、紫水晶学園吸収統合準備委員として転入してきたのだ。生徒を、いや男女カップルを分断するためにやってきたのだ。そこで校則に以下を追加することにしたのだ。」
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