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第一章

第三十五部分

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「あたしはこの聖なる魔法戦いには勝利したことを宣言します。ついては、生徒会室に無法に置かれたヨンリオグッズの撤去を要求します。期限は3年後です、ごきげんよう。」
「・・・。ええっ!?ヨンリオグッズを許していただけるんですの?」
「勘違いしないでよね。期限はちゃんと設定してるんだから、時期が来たら必ず撤去してよね、ごきげんよう。」
「感謝感激です。これで楽しく生徒会メイド活動が行えますわ!よよよ。」
感涙に咽ぶ緋景は空間魔法を解除した。
「ふう。なんだか、落ち着いたわね。」
その直後、ゆめは強烈な違和感を覚えた。
「あたし、何か忘れているような。」
ゆめはヨンリオウサギをまじまじと見つめた。
「ぶ、ブキミ、こわい、ヨンリオウサギこわい!」
ゆめは魔法を使っている間だけ、ヨンリオウサギの恐怖心を排除できるのである。生徒会室に入った時から、緋景に対する警戒心から自然に魔法で自分をガードしていたのである。

緋景が生徒会に入ってから数日後の放課後、緋景はモジモジしていた。場所は校門付近、モジモジ相手はつかさである。
「あのう、つかさ様。最近ワタクシとお会いできていないことをご認識されてますか?」
メイド服はすでにヨンリオキャラ仕様に作り替えられていた。和服の時と同様に、ヨンリオウサギが全面展開、大活劇となっている。
「ああ、たしかに最近会話がなくなっていたような。ちょっと寂しかったかな。」
『きゅん!』
ヨンリオウサギがときめいて鳴いた。イケメン男子の一言は実にあっさりとオトメのハートに突き刺さるものである。
「ならば、つかさ様にお願いしたい儀がござるで、ありますわ。」 
緋景は緊張のあまり、言葉使いがわずかに乱れた。
「なんだろう。やっぱり、ふたりの時間を作ろうという話かな。」
「そうですわ。でも今のワタクシは生徒会に捕らわれの身。」
「ああ、生徒会に入会したということだね。それは知ってる。」
「ナイスなリアクション、感謝しますわ。ならば単刀直入に申し上げますわ。つかさ様、一緒に生徒会に入って、乱でぶーしませんか?」
「生徒会に大乱を起こすつもりなのかな?」
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