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三章 争乱の魔女アルクトゥルス

魔術まとめ《五十話記念版》

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50話記念で三章50話迄に登場した魔術がまとめられています

ネタバレの宝庫ですのでいきなりここから見ると色々とネタバレになってしまうので 一旦50話まで読むことをお勧めします、三章登場の付与魔術などは三章終了後にまたまとめ直す魔術まとめに書き込む予定なのでこちらには書かれていません、また三章終了後にあげられる魔術まとめ決定版が出たらこちらは消す予定です


また、魔術の抜け等ありましたらご報告お願いします


現代魔術
今現在世界で主流として使われている魔術体系、遺跡や口伝にて伝わる古式魔術の術式の一部を切り取り書き換え作り変え生み出される魔術で、誰でも使えるようそして戦闘中でも問題なく使えるように詠唱は短め、その分威力の絶対値は低い


『ゲイルオンスロート』(使用者・レオナヒルド)
突風を巻き起こし相手を吹き飛ばす風魔術、効果範囲は広く威力も高いがその分綿密な操作は出来ない、レグルス曰く派手なだけでスマートな魔術ではないとのこと

『ブリザードセパルクロウ』(使用者・レオナヒルド)
冷気を溢れさせ対象を凍らせる氷魔術、効果範囲が広く威力も高いが例の如く綿密な操作はできない、レオナヒルドの扱う魔術の中でトップクラスの殺傷能力と扱いにくさを誇る

『グリッターエグズキューション』(使用者・レオナヒルド)
光の刃を乱舞させて敵を切り刻む光魔術、レグルス相手には全く効果がなかった魔術の一つ、効果範囲はとても広いが威力は低く 光の刃も火傷を負わせる程度の熱量しかない

『カラミティブリッツ』(使用者・レオナヒルド)
黒い魔力弾を発射する闇魔術、レオナヒルドの魔術にしては地味で効果的な物、事実出が早く咄嗟の回避によく使う、レグルス相手にもエリス相手にも効かなかったが

『ノクシャスカクタス』(使用者・レオナヒルド)
麻痺毒を持つ触手を出して相手を行動不能にする魔術、レオナヒルド自身この魔術のことが嫌いなので出来れば最後まで使いたくないと思っている、しかしいざ使ってもレグルスには効かなかった

『ヒートファランクス』(使用者・レオナヒルド)
熱の衝撃波を放ち敵を吹き飛ばしながら防御も行う攻防一体の炎魔術、レオナヒルドが炎熱系魔術を得意としていることもあり、レオナヒルド使用魔術の中ではかなりの練度を持つ

『フレイムタービュランス』(使用者・レオナヒルド)
炎の嵐を作り出し周囲を焼き尽くす炎魔術、レオナヒルドの持つ魔術の中で最も安定した威力を持ち使用者自身からの信頼度も高い必殺魔術
余談だがレオナヒルドの使う魔術は市販で教本を買えば誰でも使えるものが多く、その知名度も高い

『ハイドロスワール』(使用者・デティフローア)
水を振りまきながら進む渦巻きを虚空に作り出す魔術、攻撃力は低くどちらかというと炎に対する防御として使われることが多い

『サーマルフィールド』(使用者・デティフローア)
周辺の温度を強制的にあげる魔術、攻撃能力は低く敵の氷結魔術を防ぐのによく使われる、これ単体で使うとただ部屋がめちゃくちゃ暑くなる程度で済む

『ウインドウインパクト』(使用者・デティフローア)
風の衝撃波を放つ風魔術、突風と言えるほどの威力でこれを攻撃に用いるというよりは何かを吹き飛ばしたりすることによく使われる

『ブリザードロクセファランクス』(使用者・デティフローア)
冷気の爆発を起こして周囲を攻撃しながら防御を行う攻防一体の氷魔術、所謂ヒートファランクスの氷版、両方をぶつけると互いに互いを打ち消しあって相殺しあう

『オールスイーパー』(使用者・デティフローア)
風を使ってササっと部屋を片付ける魔術、になる予定だった大量破壊魔術、巨大な竜巻を作り暴走して危うく使用者本人も死ぬところだった為要改善のレッテルを貼られ封印された

『デリュージバースト』(使用者・フアラヴィオラ)
水を凝縮し 目の前の全てを吹き飛ばす水の大魔術、使用者の練度と魔力量がそのまま威力に直結する正直な魔術、その分ヴィオラのような実力者が使うととんでもない威力になる

『サンダースプレット』(使用者・デイビッド)
無数の雷を作り出し攻撃する雷魔術、デイビッドはこれを剣撃と共に使う為紫電のデイビッドと呼ばれるようになった、剣術と相性のいい魔術かと聞かれると微妙なところ

『リカバリーオラトリオ』(使用者・ナタリア)
傷を癒す治癒魔術、その中でも最も一般的な魔術であり これ一つ覚えているだけで大概の傷は治せる、しかし身体構造への深い理解も必要である為取得難易度は他の魔術より高い




古式魔術
はるか古より使われていた魔術本来の形、詠唱が長く取得難易度も高い オマケに使用者を選ぶ為長い歴史の中現代魔術に取って代わられた存在、今現在使えるのは魔女と魔女の弟子だけとされるのが一般的である

ただ魔力を使い現象を引き起こす現代魔術と違い、己の中に再現した異なる世界の法則を現実に反映させ いずれ世界そのものを発現させるための一環なのではないかとエリスは考察している
その真意と始祖は不明とされている

基本的に弟子が使える物は一部の例外を除いて全て師匠も使える



『颶風よ この声を聞き届け給う、その加護 纏て具足となり、大空へ羽撃く風を 力を 大翼を、そしてこの身に神速を  『旋風圏跳』』(使用者・エリス レグルス)

風を纏い空を跳ぶ高速移動魔術、使用者の練度により速度と操作性は変わっていく、エリスが今現在最も使用し得意とする魔術
風を纏わせ相手の体を投げ飛ばしたり 岩や木を砲弾代わりに使ったりと変則的なレパートリーは最も多い魔術

エリスとレグルスのスピードは全く違い、もしレグルスが全力使用したならば 世界を数周出来るほどの速度を叩き出すことができる


『狂風よ この祈りを聞き届け給う、その怒り 纏て刃となり 、我が敵を打ち払う風を力を 大嵐を、そして凡ゆる全て誅伐を 『迅風圏投』』(使用者・レグルス)

旋風圏跳の応用技、相手を風で吹き飛ばしその後地面へ叩きつける完全攻撃技、エリスの使う旋風圏跳投げよりも攻撃力が高く、敵を叩きつけた地面が砕け散るほどの威力を持つ


『焔を纏い 迸れ俊雷 、我が号に応え飛来し眼前の敵を穿て赫炎 爆ぜよ灼炎、万火八雷 神炎顕現 抜山雷鳴、その威とその意が在る儘に、全てを灰燼とし 焼け付く魔の真髄を示せ 『火雷招』』(使用者・エリス レグルス)

炎を纏った雷を放つ攻撃魔術、単純明解な高火力持つ魔術、未熟なエリスが使っても岩の壁を融解させる程の威力がある、むしろ威力が高すぎる節があり 変にボカボカ使うと逆に戦いづらいと最近エリスに思われている、それでもエリスの中では未だに『高火力=火雷招』のイメージはある

レグルスと言えばこの魔術とスピカは言うが別にこの魔術をたくさんレグルスが使っているからとかではなく 単純にスピカが初めて見たレグルスの魔術であるためこの感想を抱いているだけ


『炎を纏い 迸れ轟雷、我が令に応え燃え盛り眼前の敵を砕け蒼炎 払えよ紫電 、拳火一天 雷神降臨 殻破界征、その威とその意が在るが儘に、全てを叩き砕き 燃え盛る魂の真価を示せ『煌王火雷掌』』(使用者・エリス)

炎の雷を纏った拳を放ち、衝撃と共にそれらを炸裂させる超至近距離魔術、射程を抑えた分威力が跳ね上がっており ゼロ距離から放たれる為防御の上からでも相手を弾き飛ばす高火力を持つ


『大いなる四大の一端よ、我が手の先に風の険しさを与えよ『風刻槍』』(使用者・エリス)

風の槍を生み出し敵を貫く風の古式魔術、詠唱が短く発動も早いため、エリスも迷ったら使う場面が多い、またエリスの魔力制御にかかれば 壁のように展開したりと応用も可能でありかなり使いやすい魔術


『大いなる四大の一端よ、我が手の先に風の険しさを与えよ、荒れ狂う怒号 叫び上げる風切 、その暴威を 代弁する事を ここに誓わん『颶神風刻大槍』』(使用者・レグルス)

所謂『風刻槍』の強化版、竜巻やハリケーンを想起させるほどの風を敵めがけ放ち吹き飛ばす風の古式大魔術、レグルスが用いればこれ一つで敵軍を壊滅させるだけの威力がある

ただ強力になった分応用の難易度は上がっており、形を変えたり操作したりと言った行動は難しくなっている、出来ない事もないがこれを自由に操作できる腕前なら別の魔術使った方が早い

『振るうは神の一薙ぎ、阻む物須らく打ち倒し滅ぼし、大地にその号を轟かせん、『薙倶太刀陣風』』(使用者・エリス レグルス)

横に払うような突風を叩きつける風の古式魔術、単純な魔術ではあるが多くの形態変化を用いる事が出来る応用力の高い魔術、相手を切り裂く基本形態の扇舞と打撃力特化の払槌 切断特化の神千斬等多くの形態を持つ

『輝く穂先響く勝鬨、この一矢は今敵の喉元へ駆ける『鳴神天穿』』(使用者・エリス)

指先から一筋の雷を放ち敵を穿つ又は感電させる古式魔術、詠唱が短く出も速い小技のような魔術、ただどうにも威力が低い どちらかというと古式魔術初級編に当たる魔術


『我が吐息は凍露齎し、輝ける氷礫は命すらも凍み氷る『氷々白息』』(使用者・エリス)

吐息を吹雪に変え、相手を凍らせたり 氷の礫を放って攻撃したりする古式魔術、振り撒けば面での攻撃 一点集中の点攻撃など汎用性は高いが、吐息を吹雪に変えている為呼吸できないと使えない

『厳かな天の怒号、大地を揺るがす震霆の轟威よ 全てを打ち崩せ、降り注ぎ万界を平伏させし絶対の雷光よ、今 一時 この瞬間 我に悪敵を滅する力を授けよう『天降剛雷一閃』』(使用者・エリス)

自分の周囲を猛烈な電撃で覆う雷の古式魔術、威力が高く射程が短いという分かりやすい魔術である、指向性を持たせれば一メートルくらいは前方に飛ばせる


『火天炎空よ、燦然たるその身 永遠たるその輝きを称え言祝ぎ 撃ち起こし、眼前の障壁を打ち払い、果ての明星の如き絶光を今『天元顕赫』』(使用者・レグルス)

純粋な熱の暴威を放ち全てを蒸発させる炎熱系統の極地のような古式大魔術、物質であればどんなものでも融解させ消滅させられるが威力があまりにも高く、余波で周辺の家屋も焼き尽くしてしまう可能性があり、天高く飛ばしても直下の森を乾燥させてしまうこともある


『轟く雷 はたたく稲妻、荒れて乱れ 怒りて狂う天の叫びを代弁せしその光を以って、全てを焼き尽し 無碍光と共に寂静を齎せ 『雷霆鳴弦 方円陣』』(使用者・レグルス)

雷の鏃を四方八方へ乱射し多勢を制圧する広範囲古式大魔術、防御しても防御ごと貫き逃げても追ってくる高い制圧能力を持つ、が反面敵を識別する機能はないので迂闊な場面で使うと大変なことになる、方円陣以外にもレパートリーは存在する

余談だが鳴神天穿はこの魔術の下位互換に当たる


『此れ為るは大地の意志、峻厳なる世界を踏み固める我らが礎よ今、剛毅剛健を轟かせ屹立し眼前の全てを破砕せよ『岩界隆鳴動』』(使用者・エリス)

大地に存在する岩や石を操り敵を攻撃する岩石系古式魔術、形だけでなく操った岩の硬度も操れる為物理防御力・攻撃力に長ける、又隆起させ足場にしたり逆に足元の岩を崩すなどの応用度は高いが、操れるのは岩や石だけなので 空中や水中では使えない


『意味を持ち形を現し影を這い意義を為せ『蛇鞭戒鎖』』(使用者・レグルス)

魔力で編まれた縄を作り敵を拘束する魔術、縄は蛇のように使用者の意のままに動き 伸縮性も高く頑丈でこれで拘束されれば中々抜け出せない、発動後もしばらく縄として残り続ける


『その口に堰はなく、真実は今蛇籠を打ち崩す『白日口露』』(使用者・レグルス)

所謂自白魔術、使われた者は意思とは反対に知っていること全てを吐き出してしまう、どんなことでも吐かせられるが、対象が知らなかったり真実とは別のことを教えられていたりする場合があるので 何でもかんでも真実が知れるわけではない


『形を為さぬ虚空に形を与え 命無き力に命を与え、我が意志のまま駆ける偽りの生よ、今ここに芽生え出でよ『霊帝獣王招来』』(使用者・レグルス)

魔力で出来た獣を作り出し操る魔術、レグルスはこれを使い馬車を引いているが別に馬以外の獣も作り出せる、これを使って獣に代わりに戦わせることも出来るが そんなことするくらいなら自分が戦った方が早かったりする、正直使い勝手が悪い魔術だとレグルスは感じている


『癒せ…我が手の中の小さな楽園を 、癒せ…我が眼下の王国を、治し 結び 直し 紡ぎ 冷たき傷害を 悪しき苦しみを、全てを遠ざけ永遠の安寧を施そう『命療平癒之極光』』(使用者・スピカ)

周囲に祝福の光を飛ばし、触れた者を肉体的 精神的 魔力的に全快させる治癒の古式魔術、対象を選べない為敵さえも回復させてしまうことがある為戦闘向きではないが街中で用いれば街一つを癒し切ることが出来る


『その者に癒しを、彼らに安らぎを、我が愛する全てに穏やかななる光の加護を『遍照快癒之憐光』』(使用者・スピカ)

対象一人を治癒させる古式魔術、なのだがスピカ程の圧倒的使い手が用いれば対象の体の中でエネルギーを溢れさせ逆に殺すことも可能、治癒魔術を防ぐ術はない為 死を回避するには治癒のエネルギーを余らせないように自らを傷つけねばならない


『天は地に 闇は光に 死は生に、此れ成るは太古の傲慢なりし神の定めた愚法を塗り潰す、我ら人の嘆きの血飛沫、連綿と紡がれた悲劇に打たれる一つの終止符 天を穿つ神への嚆矢、運命を捻じ曲げ 失われた彼の者の息吹を、今一度 我が手で冥府より奪い返し、神の時代を終わらせよう…『輪廻天星反魂之冥光』』(使用者・デティフローア?)

再現は不可能とされる三大魔術のうちの一つ『完全なる死者蘇生』を行うことができる古式極大魔術、どう言う原理の魔術なのかどう言う経緯で生まれたのかどうやったら発動するのか全てが不明である、ただ一つ言えることはデティフローアがあの時使ったものは未だ不完全なものであるとのことだけ…魔術自体が不完全だったのか別の要因が不完全だったのかは それまた不明


…………………………………………………………………

オマケ

エリスの魔術火力ランキング


一位・煌王火雷掌 威力180
エリス最強の近距離魔術です、決まればほぼ一撃ですがこれを使わねば勝てない相手に当てようと思うとすごく大変です、ただそれに見合う威力はやはり魅力ですね

二位・天降 剛雷一閃 威力120
煌王火雷掌に比べればまだ射程はありますがそれでも近距離じゃないと使えないので使いづらいです、それにこれを撃てるくらい近づいてるなら煌王火雷掌使っちゃうかもしれません、それでも超強力な電流はただそれだけでも使い道がありますがね

三位・颶神風刻大槍 威力100
威力 射程 どちらを取ってもトップクラスのエリスの主戦魔術です、やや出が遅いのが問題ですがいざ使えば間違いなく戦況に影響を与えられるのが強みですね

三位・火雷招 威力100
多分エリスが持つ魔術の中で一番射程が長いです、ただその分制御するのが大変で街中じゃまず使えません、多分これは最初に習うべき魔術ではなかったんだと思います…エリスがズルしたのでなんとなく使える状況にありますが、多分極めるのは一番最後になるかもしれません

五位・薙倶太刀陣風 威力90
扇舞 払槌 神千斬など様々な形態変化が可能な魔術で多人数戦で真価を発揮します、威力も申し分ないのでとても使いやすいですね、ただ攻撃力とは別に突破力が低い為防がれるときは防がれます

六位・風刻槍 威力70
何だかんだ攻撃魔術の中では一番使ってる気がします、それだけ使いやすいです 威力も射程も発生も早いので困ったらこれを撃つようにしてます、効かないこともままありますが…

七位・氷々白息 威力50
相手を凍らせたり 凍らせた礫を放ったりと色々使えます 威力が高いかと聞かれれば少し考えちゃいますね、あと唯一エリスの使える冷気系の魔術です

八位・鳴神天穿 威力30
威力はとても低いです、でも貫通力が高く 電撃なので威力関係なく人間相手なら気絶させられる便利な魔術ですね、詠唱が短く直ぐに出るので詰まった戦況下ではとても有用ですね

番外・旋風圏跳 威力なし(叩きつけは60くらい)
間違いなくエリスが最も多用している魔術です、練度も最も高く 応用法も広くエリス的には万能の魔術だと思ってます、威力はないですがこれ抜きで戦えって言われたらエリス何にもできなくなっちゃいます

番外・岩界隆鳴動 威力なし (そのままぶつけると50くらい)
エリスはよく防御に風の壁などを用いますが、こちらは岩を操ることができるので堅牢さで言えばこちらです、ですが街中で使うと舗装された道をぶっ壊すことになるのでやっぱり街の中じゃ使えませんね、あと地面が柔らかい土とかでも使えません
使用状況が限定されるのでどうしても使いにくい印象を受けます、師匠はこの魔術をどうやって使ってるのかな


ちなみに余談なんですけど、レグルス師匠の火雷招はエリスの目測では多分 威力7500くらいあると思います、本気で撃てばもっと強いかもしれませんがね
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