11 / 52
ミラクルシフォン!
しおりを挟む
はいっ!とゆーわけでね、とうとう橋本家と中村家の会食の日がきましたよー!
若干おめかしした俺達が今向かっているのは駅の近くの中華料理屋。個室もあって、今回みたいな会食にはちょうどいいって母さんが言ってた。仕事の打ち上げとかで来た事あるみたい。
「予約していた橋本です」
「いらっしゃいませ。お待ちしておりました。どうぞ、こちらになります」
案内され入ったのは赤と金で装飾された、THE中華って感じの部屋。
待ち合わせは午後7時。現在6時45分。
向こうの家族はまだ来てないみたい。
来るまで部屋を物色してたら案内役の人の声が聞こえた。どうやらきたみたいだ。
「弥生《やよい》ちゃん、待たせたね。今着いたよ」
「雪路《ゆきじ》さん♪大丈夫よ、まだ7時になってないもの」
ちなみに橋本弥生がうちの母さん。
中村雪路さんが雪花達の父さんだ。
少し遅れて姉妹が入ってきた
「初めまして、双子の姉の中村紗雪で………ん?」
「妹の雪花です」
「よっ!」
軽く手を上げる
「橋本くん!?なんで???」
「なんでって言われても、中村さんと雪花のお父さんがうちの母さんの恋人だからだよ」
「そういうことよ」
「えっ!?せっちゃんも知ってたの!?なんで教えてくれなかったのぉ~!」
「そっちの方が面白そうだったからよ」
「む~~~~っ!」
クイクイ
ん?
人見知りモード発動中の奈々に服の裾を引っ張られていた。
「ちょっとおにぃ、あの二人知り合いなの?」
「あぁ、同じクラスの子だよ」
「ふ~ん…すんごい可愛いね」
「だろ?」
ブチッ!
「痛っ!」
「フンッ」
まーた拗ねた。
負けない位に可愛いんだから拗ねなくてもいいのに。
「じゃあ揃ったところだし食事にしようか!まずは初めまして、悠聖君に奈々ちゃん。君達のお母さんとお付き合いをさせてもらってる、中村雪路です。よろしくね。で、こっちの二人が娘の紗雪と雪花。さっきの話を聞いてると、悠聖君とはクラスが同じみたいだね?」
「よろしくお願いします。二人とは仲良くさせていただいてます」
「……奈々です」
「こいつは人見知りなんで挨拶はこんなもんで勘弁してください」
奈々の頭をグリングリン撫でながら言う。
「今度はこっちね。初めまして、橋本弥生です。仕事は声優をやってて、そっちでは弥生だけを名乗っているの。二人ともよろしくね」
両家の自己紹介が終わり、2人様子を見てみると紗雪はなぜか目を見開いていた。
そして雪花は立ち上がって俺の隣にきてこう言った
「お父さん、弥生さん。申し訳ないけれど賛成できないわ。」
「……雪花、なんでだい?」
「実は私と彼は付き合っているの。結婚も考えているのに、兄妹は結婚できないのでしょう?だからよ」
………うわーまじかー。すげえドヤ顔してるけど、とっておきってこれかー。想像以上にポンコツだったーー!
「ん?それなら何も問題はないんじゃないか?義理の兄妹でも結婚できるんだぞ?」
雪路さんが若干呆れながら言う。
「えっ?」
雪花が止まる
「あらーあらあら、悠くんが言ってた彼女って雪花ちゃんだったのねー♪兄妹といっても義理なのだし、付き合うのに反対しないわよー。ただ、節度は守ってね♪」
「えっ?えっ?」
俺は雪花の肩に手を乗せて小声で告げる
「もう諦めろ。結婚出来ないのはホントに兄妹だけで義理なら出来るんだよ。しらなかったのか?おかげで両親公認カップルになっちまった。どーする?」
「……………ッ」
「ね、姉さんはっ?姉さんだって本当は……」
紗雪の方をむくと、何故か母さんを見ながらぷるぷるふるえていた。かと思えば…
「や、弥生さんって、も、もしかしてミラクルスイーツプリンセスのシフォンちゃん役やってましたか……?」
そう聞かれて母さんは微笑みながら大きく息を吸って……
「あなたの悪~い心、フワッフワッにしてあげるっ!ミラクルシフォン!ただいま参上っ!」
「キャー!本物だー!えー!シフォンちゃんがママになるとかヤバいんですけどー♪」
なんだこれ
なんだこれー!
右隣の雪花はもう目がやばい。ハイライト消えとる
左隣にいる奈々は「おにぃが結婚…おにぃが結婚…」なんかブツブツ言ってるし…
まともなの俺と雪路さんだけかよ!
若干おめかしした俺達が今向かっているのは駅の近くの中華料理屋。個室もあって、今回みたいな会食にはちょうどいいって母さんが言ってた。仕事の打ち上げとかで来た事あるみたい。
「予約していた橋本です」
「いらっしゃいませ。お待ちしておりました。どうぞ、こちらになります」
案内され入ったのは赤と金で装飾された、THE中華って感じの部屋。
待ち合わせは午後7時。現在6時45分。
向こうの家族はまだ来てないみたい。
来るまで部屋を物色してたら案内役の人の声が聞こえた。どうやらきたみたいだ。
「弥生《やよい》ちゃん、待たせたね。今着いたよ」
「雪路《ゆきじ》さん♪大丈夫よ、まだ7時になってないもの」
ちなみに橋本弥生がうちの母さん。
中村雪路さんが雪花達の父さんだ。
少し遅れて姉妹が入ってきた
「初めまして、双子の姉の中村紗雪で………ん?」
「妹の雪花です」
「よっ!」
軽く手を上げる
「橋本くん!?なんで???」
「なんでって言われても、中村さんと雪花のお父さんがうちの母さんの恋人だからだよ」
「そういうことよ」
「えっ!?せっちゃんも知ってたの!?なんで教えてくれなかったのぉ~!」
「そっちの方が面白そうだったからよ」
「む~~~~っ!」
クイクイ
ん?
人見知りモード発動中の奈々に服の裾を引っ張られていた。
「ちょっとおにぃ、あの二人知り合いなの?」
「あぁ、同じクラスの子だよ」
「ふ~ん…すんごい可愛いね」
「だろ?」
ブチッ!
「痛っ!」
「フンッ」
まーた拗ねた。
負けない位に可愛いんだから拗ねなくてもいいのに。
「じゃあ揃ったところだし食事にしようか!まずは初めまして、悠聖君に奈々ちゃん。君達のお母さんとお付き合いをさせてもらってる、中村雪路です。よろしくね。で、こっちの二人が娘の紗雪と雪花。さっきの話を聞いてると、悠聖君とはクラスが同じみたいだね?」
「よろしくお願いします。二人とは仲良くさせていただいてます」
「……奈々です」
「こいつは人見知りなんで挨拶はこんなもんで勘弁してください」
奈々の頭をグリングリン撫でながら言う。
「今度はこっちね。初めまして、橋本弥生です。仕事は声優をやってて、そっちでは弥生だけを名乗っているの。二人ともよろしくね」
両家の自己紹介が終わり、2人様子を見てみると紗雪はなぜか目を見開いていた。
そして雪花は立ち上がって俺の隣にきてこう言った
「お父さん、弥生さん。申し訳ないけれど賛成できないわ。」
「……雪花、なんでだい?」
「実は私と彼は付き合っているの。結婚も考えているのに、兄妹は結婚できないのでしょう?だからよ」
………うわーまじかー。すげえドヤ顔してるけど、とっておきってこれかー。想像以上にポンコツだったーー!
「ん?それなら何も問題はないんじゃないか?義理の兄妹でも結婚できるんだぞ?」
雪路さんが若干呆れながら言う。
「えっ?」
雪花が止まる
「あらーあらあら、悠くんが言ってた彼女って雪花ちゃんだったのねー♪兄妹といっても義理なのだし、付き合うのに反対しないわよー。ただ、節度は守ってね♪」
「えっ?えっ?」
俺は雪花の肩に手を乗せて小声で告げる
「もう諦めろ。結婚出来ないのはホントに兄妹だけで義理なら出来るんだよ。しらなかったのか?おかげで両親公認カップルになっちまった。どーする?」
「……………ッ」
「ね、姉さんはっ?姉さんだって本当は……」
紗雪の方をむくと、何故か母さんを見ながらぷるぷるふるえていた。かと思えば…
「や、弥生さんって、も、もしかしてミラクルスイーツプリンセスのシフォンちゃん役やってましたか……?」
そう聞かれて母さんは微笑みながら大きく息を吸って……
「あなたの悪~い心、フワッフワッにしてあげるっ!ミラクルシフォン!ただいま参上っ!」
「キャー!本物だー!えー!シフォンちゃんがママになるとかヤバいんですけどー♪」
なんだこれ
なんだこれー!
右隣の雪花はもう目がやばい。ハイライト消えとる
左隣にいる奈々は「おにぃが結婚…おにぃが結婚…」なんかブツブツ言ってるし…
まともなの俺と雪路さんだけかよ!
3
お気に入りに追加
49
あなたにおすすめの小説
幼馴染と話し合って恋人になってみた→夫婦になってみた
久野真一
青春
最近の俺はちょっとした悩みを抱えている。クラスメート曰く、
幼馴染である百合(ゆり)と仲が良すぎるせいで付き合ってるか気になるらしい。
堀川百合(ほりかわゆり)。美人で成績優秀、運動完璧だけど朝が弱くてゲーム好きな天才肌の女の子。
猫みたいに気まぐれだけど優しい一面もあるそんな女の子。
百合とはゲームや面白いことが好きなところが馬が合って仲の良い関係を続けている。
そんな百合は今年は隣のクラス。俺と付き合ってるのかよく勘ぐられるらしい。
男女が仲良くしてるからすぐ付き合ってるだの何だの勘ぐってくるのは困る。
とはいえ。百合は異性としても魅力的なわけで付き合ってみたいという気持ちもある。
そんなことを悩んでいたある日の下校途中。百合から
「修二は私と恋人になりたい?」
なんて聞かれた。考えた末の言葉らしい。
百合としても満更じゃないのなら恋人になるのを躊躇する理由もない。
「なれたらいいと思ってる」
少し曖昧な返事とともに恋人になった俺たち。
食べさせあいをしたり、キスやその先もしてみたり。
恋人になった後は今までよりもっと楽しい毎日。
そんな俺達は大学に入る時に籍を入れて学生夫婦としての生活も開始。
夜一緒に寝たり、一緒に大学の講義を受けたり、新婚旅行に行ったりと
新婚生活も満喫中。
これは俺と百合が恋人としてイチャイチャしたり、
新婚生活を楽しんだりする、甘くてほのぼのとする日常のお話。
百合系サキュバスにモテてしまっていると言う話
釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。
文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。
そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。
工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。
むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。
“特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。
工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。
兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。
工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。
スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。
二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。
零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。
かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。
ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。
陽キャグループを追放されたので、ひとりで気ままに大学生活を送ることにしたんだが……なぜか、ぼっちになってから毎日美女たちが話しかけてくる。
電脳ピエロ
恋愛
藤堂 薫は大学で共に行動している陽キャグループの男子2人、大熊 快児と蜂羽 強太から理不尽に追い出されてしまう。
ひとりで気ままに大学生活を送ることを決める薫だったが、薫が以前関わっていた陽キャグループの女子2人、七瀬 瑠奈と宮波 美緒は男子2人が理不尽に薫を追放した事実を知り、彼らと縁を切って薫と積極的に関わろうとしてくる。
しかも、なぜか今まで関わりのなかった同じ大学の美女たちが寄ってくるようになり……。
薫を上手く追放したはずなのにグループの女子全員から縁を切られる性格最悪な男子2人。彼らは瑠奈や美緒を呼び戻そうとするがことごとく無視され、それからも散々な目にあって行くことになる。
やがて自分たちが女子たちと関われていたのは薫のおかげだと気が付き、グループに戻ってくれと言うがもう遅い。薫は居心地のいいグループで楽しく大学生活を送っているのだから。
悩んでいる娘を励ましたら、チアリーダーたちに愛されはじめた
上谷レイジ
恋愛
「他人は他人、自分は自分」を信条として生きている清水優汰は、幼なじみに振り回される日々を過ごしていた。
そんな時、クラスメートの頼みでチアリーディング部の高橋奈津美を励ましたことがきっかけとなり、優汰の毎日は今まで縁がなかったチアリーダーたちに愛される日々へと変わっていく。
※執筆協力、独自設定考案など:九戸政景様
高橋奈津美のキャラクターデザイン原案:アカツキ様(twitterID:aktk511)
※小説家になろう、ノベルアップ+、ハーメルン、カクヨムでも公開しています。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ぼっち陰キャはモテ属性らしいぞ
みずがめ
恋愛
俺、室井和也。高校二年生。ぼっちで陰キャだけど、自由な一人暮らしで高校生活を穏やかに過ごしていた。
そんなある日、何気なく訪れた深夜のコンビニでクラスの美少女二人に目をつけられてしまう。
渡会アスカ。金髪にピアスというギャル系美少女。そして巨乳。
桐生紗良。黒髪に色白の清楚系美少女。こちらも巨乳。
俺が一人暮らしをしていると知った二人は、ちょっと甘えれば家を自由に使えるとでも考えたのだろう。過激なアプローチをしてくるが、紳士な俺は美少女の誘惑に屈しなかった。
……でも、アスカさんも紗良さんも、ただ遊び場所が欲しいだけで俺を頼ってくるわけではなかった。
これは問題を抱えた俺達三人が、互いを支えたくてしょうがなくなった関係の話。
僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた
楠富 つかさ
恋愛
ある朝、目覚めたら女の子になっていた主人公と主人公に恋をしていたが、女の子になって主人公を見て百合に目覚めたヒロインのドタバタした日常。
この作品はハーメルン様でも掲載しています。
クラスで一番人気者の女子が構ってくるのだが、そろそろ僕がコミュ障だとわかってもらいたい
みずがめ
恋愛
学生にとって、席替えはいつだって大イベントである。
それはカースト最下位のぼっちである鈴本克巳も同じことであった。せめて穏やかな学生生活をを求める克巳は陽キャグループに囲まれないようにと願っていた。
願いが届いたのか、克巳は窓際の後ろから二番目の席を獲得する。しかし喜んでいたのも束の間、彼の後ろの席にはクラスで一番の人気者の女子、篠原渚が座っていた。
スクールカーストでの格差がありすぎる二人。席が近いとはいえ、関わることはあまりないのだろうと思われていたのだが、渚の方から克巳にしょっちゅう話しかけてくるのであった。
ぼっち男子×のほほん女子のほのぼのラブコメです。
※あっきコタロウさんのフリーイラストを使用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる