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共和国編〜好きに生きる為に〜

182話

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 俺はハビス達が入って来たこともまぁ気にはなったが
 無視してを量産し続けながらセラリウムの勉強をさせているが……

「なぁ? ハビス。この子既に俺と同等か別分野では完全に上の知識持ってるんだが……」

 この子のやってるテキストを見ると学園の卒業過程分の学科が終わってる気がした。

「ほっほっほ! それはケビン様の残した手記やカイン様宛の領主育成用のケビン様スペシャルを教えこみましたらぐんぐん吸収してしまったのですぞ!」

「俺の手記の内容盗んだのやっぱお前かっ!!」

「お兄ちゃん? さっき浄化槽という物を作ってるって聞いた。あれ何?」

 おい……これ教えて良い知識か? 俺はタビをチラリと見ると頷くので首を傾げてみる。

「はぁ。わかりました。ケビン様。既に段層式浄化槽の知識は保証契約の書類が通ってますので大丈夫です」

「最近はバンバン契約してるから最早どれが秘匿知識か分からないから助かるよ。
 闘技場のアレは確か秘匿知識だったよな?」

 街の住人の意識を2分にしたにした今回の神罰で俺達は新しい街に1つのメインの観光名所を作ることにした。
 俺が魔法陣を作れる様になったことで昔から作りたかった物を作れる様になったのだ。

「はい。そちらは完全に秘匿してこの街に知識者や学に自信のある者を集めようというコンセプトです」

「お兄ちゃん!!それは?」

 俺はマジックボックスからチェス盤を出す。

「この遊戯の巨大版を闘技場に作るんだ。
 手元の操作盤を動かすと闘技場の駒も動く物を作ったんだ。

 この街は知識の街にするつもりなんだよ。その知識には全ての知識だ。
 魔法も戦術も鍛冶師の技術でも1つの知識だ。

 だから今は俺の資産を使ったり資源を売っぱらって本を集めまくってるんだ」

「ちょっと行ってくる!!」

 キラキラした目をこちらに向けると突然転移した。

 すぐにドタドタと足音が聞こえてきて扉が開く。
 俺はついついマジックボックスから適当な物を取り出し扉を開けた人物にぶん投げた。

「貴族なら少しは貴族らしくしろっ!!」

「ぶふぉっ!? ダメだぞぉぉ絶対にセラはやらん!」

 訳の分からん親父の言葉に俺はポカンとする。

「何を言ってるんだ親父……しかも兄妹でそんな訳無いだろ? それとそんなことを言ってると嫌われるぞ? 」

「グフッ……むっ、ハビス。髭に何か付いてるぞ?」

 バツが悪かったのだろうたまたま目に入ったハビスに対して指摘するも

「ご当主様……私も流石に長距離の転移は出来ませぬぞ」

 凄いぞ! この鉄人執事は……カレーが付いてることを頑なに認めずそのまま押し切るつもりらしい。

「まぁまぁ、クロス伯爵様? セラリウムと話し合ってくれ。
 このテキスト解けたなら説得に加担しても良いぞ?

 因みにセラリウムはこれをスラスラ解くぞ? 頑張れパパさんよ!」

 俺がテキストの紙を渡すとピキーンと固まった。
 学園卒業していれば解ける問題になってるハズ……

 武術の実技だけで卒業していたら分からんけどな。
 それなら最早領主として不適切になってしまうからこれはどちらにしても傑作になりそうだ。

 俺がニヤニヤしてると思いっきり睨まれたが追い出した。

「なぁハビス……留学って形にすりゃ丸く収まるのにな? 
 それより娘できてから少し変わったか?」

「そうですな。ケビン様とカイン様の時は嫡男決めのピリつきがございましたが
 今は婚約のお話が出ない限りはピリつくことはございませんな!」

 俺は少し考える……そういえば前に家系図を見た時に思ったがクロス伯爵家は武門家で女があまり生まれない。

「そういやさ……皇室から婚約話来るんじゃね? 
 今までは男ばっかりだから入れられなかったけど今なら関係ないだろ?

 それにノース辺境伯家とも俺のせいで近しいだろ? そちらからも話が上がると思うんだが……?」

 ハビスはニコニコと笑い何も言わなかった。

「もう、止めてんのね……2人も居たらどちらかは行かないとダメだろ?」

 ハビスの目の光が消えた気がする。

「お転婆娘と不思議系少女……どちらを送ればよろしいのか……」

「どっちも爆弾だなぁ……古風な家じゃセラなんていい所全部潰されるしな。能力的に好き勝手生きさせた方がメリットがあるもんな」

「前例を作ってしまわれたので大変なんですぞ? セラ様にはキャロ様に絶対にバラさないように口止めをせねば!!」

 むっ!? それは不味いな……俺が原因で記憶が戻ったら目も当てられない。

「ハビス! 俺が魔法の言葉を授けよう。『俺のことやここをバラしたらもうここには来れない』と言えば従うだろうなぁ」

「それですぞぉぉぉ!!セラ様ぁぁぁ!!」

 ハビスが走って出て行ってしまった。

「なんか……俺達が居た頃より騒がしくなってないか? 
 クロス家、俺は2度と戻りたくないなぁ。まだ母上にもちゃんと話してないし怒られるんだろうなぁ」

 そう、数年ぶりに親からの説教など避けたいが甘んじて受け入れるべきだろうな。

 セラが戻ってきた時点でタビに任せて俺は庭で孤児院の子供達とお茶会している義母上と母上の元に向かうのであった。
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