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序章
逃げ込んだ先、掴む希望
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この地獄から解放される、そんな一筋の希望を打ち壊すように、閉めたシャッターを何匹ものクリーチャーが突撃する。
シャッターにはくっきりと体の跡が残っているので、三匹以上は確実にいる事が分かる。
灼は満身創痍の体へ更に負担をかけることを承知の上で、ホームセンターの奥へと駆け出した。
「何で俺がこんなことに!?」
後ろへ振り返ると、クリーチャーの猛攻を受け続けシャッターが悲鳴を上げていた。
このペースでいくともう時期、シャッターは限界を迎えて大破する筈だ。
なので灼にはそれまでに対抗策を練る必要がある。
しかし、軍の人間でもなければ特にこれといったスポーツも武術も行ってきていない一般人に、何ができるだろうか。
「なにかしらあってくれよ」
灼はホームセンターにある物で武器を製作し、自力でこの窮地を脱する手段を選んだ。
中々にぶっ飛んだ選択だが、外へ逃げてもクリーチャーの攻撃の蜂の巣になるのは容易に想像がつく。
かといって、ここでクリーチャーたちが去っていくのをただじっと隠れて待つのはリスクが高すぎる。
なら、素直に戦うしかないのだ。
「銃の類はないに等しい。なら、なにがある?部品を組み合わせて作るか?それとも打撃武器を探すか?またそれも作るか?」
銃の原理なら大体理解できているので、必要素材やパーツさえ有れば、場所も相まって制作できそうだった。
ホームセンターに逃げ込んだことは本当に幸運だったと、自分の行いには心から感謝する。
大体の部品は揃っているだろうし、あとはやれることをやるだけだ。
「うん、これもある。あとは元のパーツ、あるか。よし!全部あるな」
奇跡的に全てあった。
肝心な組み立てもなんとかなりそうで、シャッターが耐えてくれれば無事に銃は完成する。
チラチラと入り口付近を見ながら、作業に取り掛かる。
昔、ゲームが好きで調べて得た知識がこんな場所で役に立つ日が来るとは思ってもみなかったので、感慨深い。
「厨二病の時の俺、ありがとう」
そして、とうとう自作型一号武器・仮称【ショットガン】が完成した。
タイムリミットにも間に合うことに成功し、とうとう脱出への希望を掴んだような気がする。
灼は己の拳を強く握り締め、ショットガンを片手に装備すると、反対側出口へ向かった。
「よし、脱出の時だ」
シャッターにはくっきりと体の跡が残っているので、三匹以上は確実にいる事が分かる。
灼は満身創痍の体へ更に負担をかけることを承知の上で、ホームセンターの奥へと駆け出した。
「何で俺がこんなことに!?」
後ろへ振り返ると、クリーチャーの猛攻を受け続けシャッターが悲鳴を上げていた。
このペースでいくともう時期、シャッターは限界を迎えて大破する筈だ。
なので灼にはそれまでに対抗策を練る必要がある。
しかし、軍の人間でもなければ特にこれといったスポーツも武術も行ってきていない一般人に、何ができるだろうか。
「なにかしらあってくれよ」
灼はホームセンターにある物で武器を製作し、自力でこの窮地を脱する手段を選んだ。
中々にぶっ飛んだ選択だが、外へ逃げてもクリーチャーの攻撃の蜂の巣になるのは容易に想像がつく。
かといって、ここでクリーチャーたちが去っていくのをただじっと隠れて待つのはリスクが高すぎる。
なら、素直に戦うしかないのだ。
「銃の類はないに等しい。なら、なにがある?部品を組み合わせて作るか?それとも打撃武器を探すか?またそれも作るか?」
銃の原理なら大体理解できているので、必要素材やパーツさえ有れば、場所も相まって制作できそうだった。
ホームセンターに逃げ込んだことは本当に幸運だったと、自分の行いには心から感謝する。
大体の部品は揃っているだろうし、あとはやれることをやるだけだ。
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奇跡的に全てあった。
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そして、とうとう自作型一号武器・仮称【ショットガン】が完成した。
タイムリミットにも間に合うことに成功し、とうとう脱出への希望を掴んだような気がする。
灼は己の拳を強く握り締め、ショットガンを片手に装備すると、反対側出口へ向かった。
「よし、脱出の時だ」
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