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潜入セット、ゲットだぜ☆①

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「と、いう事で。報告は、以上!
 監視の目も厳しいし、下手に手伝ったら余計に迷惑掛けそうやから、うちはここでアンタらの武運を祈らせて貰う事にするわ。
 でもついて行かれへん代わりに、前もって用意しといた潜入セットを渡しとくな」

 そう言って彼女は、クラッシックタイプのロング丈のメイド服と地図のようなモノをクローゼットから引っ張り出してきて、私に差し出した。

「まずこれが、フレデリック様に手に入れて来てもろた城内の見取り図。
 それとお城のメイドが着とるんと同じ、お仕着せも用意しといたから。
 どうせアンタの事やから、無計画に突っ込んだ後の事は、何も考えとらんやろ?」

 ありがたい。本当に、ありがたい......が。
 くっ……!同時に、本当に腹立たしい女である。
 一言、多いのよ!キィィィイッ!

「……アリガトウゴザイマス」

 私の感謝の言葉が棒読みになってしまったのも、仕方がないと思う。

 それから彼女は、今度はなにやら怪しげな薬品を私に手渡した。
 それは紫のガラス瓶の容器越しでも分かるぐらい禍々しい、真っ黒な液体。

「……何よ?それ。
 めちゃくちゃ、怪しいんだけど!」

 パトリシアちゃんに、私達に対する悪意はもうないと分かってはいたが、私がいくらお腹を壊しにくい体質だとしてもそんな胡散臭いことこの上ない液体を口にするのはさすがに抵抗がある。
 しかしそんな私の疑いの眼差しを気にすることなく、彼女はニヤリと笑った。

「リワインド・タイムー!」

 そしてパトリシアちゃんは、いつになく高いテンションで告げた。
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