リバース

ryon*

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蕩けそうなほど②

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 はぁはぁと、乱れる呼吸。

 ぬるりと抜かれた、指先。
 そんな動きにすらも、敏感になり過ぎた体はふるりと震えた。

 でもそんな俺を休ませる事なく、木内は腹這いにさせた。

「三本目...余裕で入りそうだね。」

 その言葉を聞き、俺は自ら尻を上げ、受け入れ体勢をとった。

「入れるなら、さっさとやれよ。
 アホ木内っ!」

 背後でゴクリと、唾を飲む気配。

「...ごめん、もう我慢出来ない。」

 後孔に添えられたのは、指なんかとは比べ物にならないくらいの熱量と質量を持つ、木内のアメリカンサイズなまるで可愛くないジュニアで。

「ちょ...、指じゃねぇのかよっ!?」

 覚悟は決めていたものの、突然の事に流石にびびって前に逃れようとした。
 でも腰を両手で掴まれ、動きを完全に奪われて...凶器かってくらい馬鹿デカイそれは、俺の体を押し開くみたいに強引に、中に侵入してきた。

 狂悪なまでの、熱量と質量。
 それは俺の中で、更に硬度を増した。

「痛くしねぇって、言ったじゃん。
 ...クソがっ!」

 顔だけ後ろを向け、睨み付けた。

 でもそこで、目があった。

 獣みたいにぎらつかせ、俺を見つめる木内の蒼い瞳と。

 その姿は、王子なんてお美しいもんとは程遠いくらい卑猥で、淫らがましい筈なのに。

 ...なのに同時に、すげぇ綺麗だと思った。

「ごめん。...ほんと、ごめんね?」

 言いながらまた、前に手をやられて。
 痛みのせいで完全にもう萎えてしまった俺のモノに、優しく触れた。

 びくんと震える、体。

「...ここ触りながらなら、少しは楽?」

 木内の大きな手のひらで優しく扱かれた瞬間、もう快感を覚えさせられ、彼によって作り替えられてしまったいやらしい体は、更なる刺激を求めて小さく震えた。

 労うみたいにまた、頬に落とされたキス。

 正直まだめちゃくそ痛かったけど、こんなに俺の事を全身全霊かけて愛してくれるコイツが、やっぱり愛しくて。

「ん...、木内。唇にも、キスして。
 そしたら全部、チャラにしてやるよ。」

 四つん這いのまま、自分でも気持ち悪いくらい甘えた声で強請った。

 瞬時に彼の全身が、真っ赤に染まる。
 はは...ウケる。
 マジでコイツ俺の事、好き過ぎんだろ。

 それから中に突っ込んだまま、ハァハァと呼吸を乱しながら、俺の望んだ通り唇に口づけられた。

「大悟、好きだよ。
 ...好き過ぎて、おかしくなりそう。」

 その言葉に、余裕なんてもん微塵も無かった筈なのにまたつい吹き出した。

「何言ってんだよ?
 お前最初から、めちゃくちゃおかしい、やべぇヤツだったじゃん。」

 そう。
 コイツは元々俺の、ストーカーみたいなもんで。
 でもそれも一度受け入れてしまえば、彼の深い愛情は、俺を幸せだと感じさせてくれた。

 ...やべぇのは、お互い様って事か。

 たぶんもう俺だって、コイツなしでは生きていけないんだから。
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