24 / 50
誤爆③
しおりを挟む
「スゲェ!それで、通信するのか?
犬の絵が、動いてたぞ!」
羽をパタパタと羽ばたかせ、悪魔見習いが嬉しそうに言った。
だけどこちらは、それどころじゃない。
本当にコイツってば、なんて事をしやがるのだ。
「ちょ……君!?
あぁ、もう!……送っちゃったじゃん」
慌てて取り消そうとしたけれど、時既に遅し。
すぐに、既読マークが付いた。
「げぇ、マジか!……アイツ見るの、早過ぎだろ」
何か言い訳しなくちゃと思うのに、なんて送れば良いか分からない。
途方に暮れている間に、再びテーブルの上、スマートフォンがブルブルと震えた。
だから動揺しながらもそれを手に取り、届いたメッセージを確認する。
いうまでもない。送り主はやはり、聡哉だ。
しかし返ってきたのは、文字ではなかった。
送られてきたのは、そう。
僕がうっかりさっき使ったのと同じシリーズの、投げキッスをする犬のスタンプだった。
こう言う系のスタンプなんて、この男は持っていなかったはずなのに。
……まさか今、買ったのか?
なんだよ?アイツ。
……めちゃくちゃ、可愛いな。
自然とほころぶ、表情。
それを見た悪魔見習いはふわふわと宙に浮かびながら、大きな口をへの字型に曲げた。
「オイ、人間。なんだよ?その顔。
……スッゴい、気持ち悪いぞ?」
あまりにもムカついたから、片手で包み込むようにして捕まえた。
でもまたあの鋭い、牙みたいな歯で噛まれたら堪ったもんじゃないから、ぎりぎり口に届かない辺りで軽く握る。
「うぁ!!お前……何を、するんだよ!?
俺様は、悪魔見習いなんだぞ!」
怒り猛るそんな姿すらも、まったく怖くない。
むしろ、愛らしいと評したくなるほどだ。
「捕まりたくないなら君も、言葉を選ぶようにした方が良いよ?」
にっこりと微笑み、彼の額を軽く指先で弾いてやった。
犬の絵が、動いてたぞ!」
羽をパタパタと羽ばたかせ、悪魔見習いが嬉しそうに言った。
だけどこちらは、それどころじゃない。
本当にコイツってば、なんて事をしやがるのだ。
「ちょ……君!?
あぁ、もう!……送っちゃったじゃん」
慌てて取り消そうとしたけれど、時既に遅し。
すぐに、既読マークが付いた。
「げぇ、マジか!……アイツ見るの、早過ぎだろ」
何か言い訳しなくちゃと思うのに、なんて送れば良いか分からない。
途方に暮れている間に、再びテーブルの上、スマートフォンがブルブルと震えた。
だから動揺しながらもそれを手に取り、届いたメッセージを確認する。
いうまでもない。送り主はやはり、聡哉だ。
しかし返ってきたのは、文字ではなかった。
送られてきたのは、そう。
僕がうっかりさっき使ったのと同じシリーズの、投げキッスをする犬のスタンプだった。
こう言う系のスタンプなんて、この男は持っていなかったはずなのに。
……まさか今、買ったのか?
なんだよ?アイツ。
……めちゃくちゃ、可愛いな。
自然とほころぶ、表情。
それを見た悪魔見習いはふわふわと宙に浮かびながら、大きな口をへの字型に曲げた。
「オイ、人間。なんだよ?その顔。
……スッゴい、気持ち悪いぞ?」
あまりにもムカついたから、片手で包み込むようにして捕まえた。
でもまたあの鋭い、牙みたいな歯で噛まれたら堪ったもんじゃないから、ぎりぎり口に届かない辺りで軽く握る。
「うぁ!!お前……何を、するんだよ!?
俺様は、悪魔見習いなんだぞ!」
怒り猛るそんな姿すらも、まったく怖くない。
むしろ、愛らしいと評したくなるほどだ。
「捕まりたくないなら君も、言葉を選ぶようにした方が良いよ?」
にっこりと微笑み、彼の額を軽く指先で弾いてやった。
0
お気に入りに追加
25
あなたにおすすめの小説
イケメンと体が入れ替わってラッキーと思ったらそのイケメンがゲイだった
SAI
BL
イケメンと体が入れ替わった!これで女の子とイチャイチャし放題だ!!
喜んだのもつかの間、女の子とホテルにいるとカチンと音が鳴って体が戻っちゃった。
戻った自分の前にはハーフ系の可愛い男子が全裸になっていた。
「僕、あなたみたいな人をアンアン言わせるのが好きなんですよ」
男のナニが圭太のアソコに……。圭太の運命はいかに。
体が入れ替わったり戻ったりを繰り返すドタバタラブロマンス。
※予告なく性描写が入ります。ご注意ください。
※最終話におまけとして圭太と阿川のイラストを置いてあります。2枚のうち1枚はR18イラストになりますので、苦手な方はご注意ください。
平凡顔のΩですが、何かご用でしょうか。
無糸
BL
Ωなのに顔は平凡、しかも表情の変化が乏しい俺。
そんな俺に番などできるわけ無いとそうそう諦めていたのだが、なんと超絶美系でお優しい旦那様と結婚できる事になった。
でも愛しては貰えて無いようなので、俺はこの気持ちを心に閉じ込めて置こうと思います。
___________________
異世界オメガバース、受け視点では異世界感ほとんど出ません(多分)
わりかし感想お待ちしてます。誰が好きとか
現在体調不良により休止中 2021/9月20日
最新話更新 2022/12月27日
【本編完結済】ヤリチンノンケをメス堕ちさせてみた
さかい 濱
BL
ヤリチンの友人は最近セックスに飽きたらしい。じゃあ僕が新しい扉(穴)を開いてあげようかな。
――と、軽い気持ちで手を出したものの……というお話。
受けはヤリチンノンケですが、女性との絡み描写は出てきません。
BLに挑戦するのが初めてなので、タグ等の不足がありましたら教えて頂けると助かります。
目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
幼馴染から離れたい。
June
BL
アルファの朔に俺はとってただの幼馴染であって、それ以上もそれ以下でもない。
だけどベータの俺にとって朔は幼馴染で、それ以上に大切な存在だと、そう気づいてしまったんだ。
βの谷口優希がある日Ωになってしまった。幼馴染でいられないとそう思った優希は幼馴染のα、伊賀崎朔から離れようとする。
誤字脱字あるかも。
最後らへんグダグダ。下手だ。
ちんぷんかんぷんかも。
パッと思いつき設定でさっと書いたから・・・
すいません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる