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第1章 転移!学園!そして……
【20話】 張り紙
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俺達が魔法学園に入学してから早くも一週間が経過した。
俺の事を追っかけ回していた先輩達も、俺が入部する気がない事がはっきりとわかったのかもう追って来なくなった。
俺は少しほっとした。
この一週間で色々な事があった。
俺達と同じ1年のユーリンという女子が2年と先輩と付き合ったというのが、今1年の間でのトップニュースだった。
俺もそのニュースを聞いて少し羨ましくなって。
「いいなぁ、俺も恋人とか欲しいなぁ。」
とボヤいたところ、それを聞いていた男子勢達に物凄い暴言をはかれまくった。
なんでだ?とその事をレイナに相談しても結局、答えは出なかった。
そして今日、ある貼り紙が学園の玄関に貼られ、その貼り紙を多くの生徒達が見ていた。
俺はその生徒達を掻き分けて、その貼り紙を見た。
その貼り紙に書かれていた事は、マジックフェスティバルという行事についてだった。
マジックフェスティバル、それは各地にある学園から学年ごとに選ばれた生徒達が戦い、学年ごとの頂点を決める祭典だ。
選ばれる生徒は学年で一律で2人だけで、8もの学園、1学年計16人がトーナメント制で戦う形式らしい。
大会への参加希望は個人の自由だが、定員が溢れた場合、参加希望者で予選がこの学園で行われるようだ。
俺は少し考えた。
この大会に参加するかどうかをだ。
異世界に来た記念として参加した方がいいのだろうか?
だけど、俺は戦う事があんまり好きじゃないし、参加理由が記念だとか他の参加者の枠を奪ってもやりたいとは思わない。
それに、参加を希望したとしても、定員が溢れた場合の予選に合格出来るとも限らない。
このマジックフェスティバルは普通に生徒達も観覧出来るし、やる方より観ている方が楽しいかも知れない。
考えた結果、俺はこの大会には参加しない事に決めた。
「もしかして、魔法大会に参加するんですか?」
後ろからいきなり声をかけられた。
聞いた事のない声だった。
少しヌメっとしたような声、喋り方で俺は背筋がゾワゾワっとしたのを感じた。
俺は後ろを振り返った。
俺に声をかけて来たのは見た事のない男子生徒だった。
その男子生徒は黒髪で前髪が垂れて目が隠れており、そばかすがあるのは見えた。
「えっと、誰?」
俺はひとまずそう男子生徒に聞いた。
見ず知らずの人にいきなり話しかけられて俺は戸惑っていた。
すると、その男子生徒は不思議そうに首を傾けた。
「えっ、僕の事知らないんです?同じ1年じゃないですか?」
同じ1年、彼はそう言った。
確かに彼の背丈は俺より低く、とても歳上とは言えないような外見だった。
こんな奴いたっけか?
俺は記憶の中から、この男子生徒を思い出そうとした。
いたような、いなかったような。
必死に思い出しているとデイがやってきた。
「よう、ユート。それと……お前は確か……」
デイは俺と隣にいた男子生徒を見て言った。
少し詰まったような言い方だが、デイはこいつの事を知っているらしい。
「よかった。貴方は僕の事を知っているみたいですぅね。」
男子生徒は少しホッとなる。
「知っているのか、デイ」
俺はデイに聞いた。
「こいつは、パートリー・ニーラ。俺達と同じ1年だぞ」
デイからパートリーについての紹介された。
1年は俺達を含めて、40人くらいしかしいないのに、知らなかったのは少し悔しいな。
「それにしたってお前、確か戦闘試験の時、負けてなかったか?よく合格出来たな、裏口か?」
デイがパートリーに向かって言った。
俺が言うのもなんだが、ちょっと失礼じゃないか!?
「はぁ、全く脳が馬鹿になってるんですか?別に戦闘試験で負けても不合格ってわけじゃないですよ」
パートリーが少しデイを小馬鹿にしてそう言った。
まぁ、戦闘試験だけじゃないし、他の試験で優秀な成績だったのだろう。
「そうだったのか、すまん。」
デイは素直に謝った。
「それよりもっ!!」
パートリーはいきなり大声を出して、俺の方に顔を近づけた。
いきなりの事で俺は驚いて、少し体をのけぞらせた。
「僕ぅ!貴方のような異世界人に興味があるんですよ!よかったら貴方を解剖させてくれませんか??」
グイグイっとパートリーは怖い事を言いながら俺に詰め寄ってくる。
恐怖を感じた俺は、だんだんと後ろにさがっていく。
目元が隠れていても口元からは凄い笑顔なんだなってわかった。
「おい、ユートビビってるからそこまでにしておけよ。」
デイがパートリーの肩を掴んで俺から離した。
正直怖かったから助かった。
「もうぅ、少しくらいいいじゃないですぅか。僕興味を持った事は調べたいんですぅよ。」
俺から離させれ、少し残念そうな顔をした。
「でも僕一応貴方の事も興味あるんですよぉ。
パゼーレの騎士団の中隊長ゼン・マックラーゲンさんの弟のデイさん。」
パートリーは俺の方からデイへと、目線を移して言った。
デイがパゼーレ騎士団にいるの弟?
そこって多分、ディーオンが騎士長をしているところだよな。
初めて聞いた事に俺は驚いた。
「それじゃあ、僕はこれで。」
驚いている俺をよそにパートリーはそう言い残して去って行った。
パートリーが去って、俺とデイだけがその場に取り残された。
「えっと、デイさっきのは?」
俺はデイにさっきのデイの兄について聞いた。
デイは自分の兄弟の事について率先して言った事がないから話したくない事なのかな、って思っていたが。
「あぁ、兄貴の事か?兄貴はパゼーレ騎士団の中隊長っていうすげぇ人なんだ」
結構ノリノリで自分の兄について語り出した。
その口ぶりから察するに、デイは自分の兄について相当慕っているようだった。
「俺、兄貴の事尊敬してて。
いつか俺も騎士団に入って、兄貴と肩を並べて戦いたいんだ」
デイは自分の目標、夢について語った。
その顔はとても爽やかで希望を持っている顔だったが、少し寂しそうな顔でもあった。
「そうか、その夢叶うといいな!」
「っとそろそろ行こうぜ、ユート。」
そう言ってデイは歩き出し俺もデイについて行くように歩いていった。
俺の事を追っかけ回していた先輩達も、俺が入部する気がない事がはっきりとわかったのかもう追って来なくなった。
俺は少しほっとした。
この一週間で色々な事があった。
俺達と同じ1年のユーリンという女子が2年と先輩と付き合ったというのが、今1年の間でのトップニュースだった。
俺もそのニュースを聞いて少し羨ましくなって。
「いいなぁ、俺も恋人とか欲しいなぁ。」
とボヤいたところ、それを聞いていた男子勢達に物凄い暴言をはかれまくった。
なんでだ?とその事をレイナに相談しても結局、答えは出なかった。
そして今日、ある貼り紙が学園の玄関に貼られ、その貼り紙を多くの生徒達が見ていた。
俺はその生徒達を掻き分けて、その貼り紙を見た。
その貼り紙に書かれていた事は、マジックフェスティバルという行事についてだった。
マジックフェスティバル、それは各地にある学園から学年ごとに選ばれた生徒達が戦い、学年ごとの頂点を決める祭典だ。
選ばれる生徒は学年で一律で2人だけで、8もの学園、1学年計16人がトーナメント制で戦う形式らしい。
大会への参加希望は個人の自由だが、定員が溢れた場合、参加希望者で予選がこの学園で行われるようだ。
俺は少し考えた。
この大会に参加するかどうかをだ。
異世界に来た記念として参加した方がいいのだろうか?
だけど、俺は戦う事があんまり好きじゃないし、参加理由が記念だとか他の参加者の枠を奪ってもやりたいとは思わない。
それに、参加を希望したとしても、定員が溢れた場合の予選に合格出来るとも限らない。
このマジックフェスティバルは普通に生徒達も観覧出来るし、やる方より観ている方が楽しいかも知れない。
考えた結果、俺はこの大会には参加しない事に決めた。
「もしかして、魔法大会に参加するんですか?」
後ろからいきなり声をかけられた。
聞いた事のない声だった。
少しヌメっとしたような声、喋り方で俺は背筋がゾワゾワっとしたのを感じた。
俺は後ろを振り返った。
俺に声をかけて来たのは見た事のない男子生徒だった。
その男子生徒は黒髪で前髪が垂れて目が隠れており、そばかすがあるのは見えた。
「えっと、誰?」
俺はひとまずそう男子生徒に聞いた。
見ず知らずの人にいきなり話しかけられて俺は戸惑っていた。
すると、その男子生徒は不思議そうに首を傾けた。
「えっ、僕の事知らないんです?同じ1年じゃないですか?」
同じ1年、彼はそう言った。
確かに彼の背丈は俺より低く、とても歳上とは言えないような外見だった。
こんな奴いたっけか?
俺は記憶の中から、この男子生徒を思い出そうとした。
いたような、いなかったような。
必死に思い出しているとデイがやってきた。
「よう、ユート。それと……お前は確か……」
デイは俺と隣にいた男子生徒を見て言った。
少し詰まったような言い方だが、デイはこいつの事を知っているらしい。
「よかった。貴方は僕の事を知っているみたいですぅね。」
男子生徒は少しホッとなる。
「知っているのか、デイ」
俺はデイに聞いた。
「こいつは、パートリー・ニーラ。俺達と同じ1年だぞ」
デイからパートリーについての紹介された。
1年は俺達を含めて、40人くらいしかしいないのに、知らなかったのは少し悔しいな。
「それにしたってお前、確か戦闘試験の時、負けてなかったか?よく合格出来たな、裏口か?」
デイがパートリーに向かって言った。
俺が言うのもなんだが、ちょっと失礼じゃないか!?
「はぁ、全く脳が馬鹿になってるんですか?別に戦闘試験で負けても不合格ってわけじゃないですよ」
パートリーが少しデイを小馬鹿にしてそう言った。
まぁ、戦闘試験だけじゃないし、他の試験で優秀な成績だったのだろう。
「そうだったのか、すまん。」
デイは素直に謝った。
「それよりもっ!!」
パートリーはいきなり大声を出して、俺の方に顔を近づけた。
いきなりの事で俺は驚いて、少し体をのけぞらせた。
「僕ぅ!貴方のような異世界人に興味があるんですよ!よかったら貴方を解剖させてくれませんか??」
グイグイっとパートリーは怖い事を言いながら俺に詰め寄ってくる。
恐怖を感じた俺は、だんだんと後ろにさがっていく。
目元が隠れていても口元からは凄い笑顔なんだなってわかった。
「おい、ユートビビってるからそこまでにしておけよ。」
デイがパートリーの肩を掴んで俺から離した。
正直怖かったから助かった。
「もうぅ、少しくらいいいじゃないですぅか。僕興味を持った事は調べたいんですぅよ。」
俺から離させれ、少し残念そうな顔をした。
「でも僕一応貴方の事も興味あるんですよぉ。
パゼーレの騎士団の中隊長ゼン・マックラーゲンさんの弟のデイさん。」
パートリーは俺の方からデイへと、目線を移して言った。
デイがパゼーレ騎士団にいるの弟?
そこって多分、ディーオンが騎士長をしているところだよな。
初めて聞いた事に俺は驚いた。
「それじゃあ、僕はこれで。」
驚いている俺をよそにパートリーはそう言い残して去って行った。
パートリーが去って、俺とデイだけがその場に取り残された。
「えっと、デイさっきのは?」
俺はデイにさっきのデイの兄について聞いた。
デイは自分の兄弟の事について率先して言った事がないから話したくない事なのかな、って思っていたが。
「あぁ、兄貴の事か?兄貴はパゼーレ騎士団の中隊長っていうすげぇ人なんだ」
結構ノリノリで自分の兄について語り出した。
その口ぶりから察するに、デイは自分の兄について相当慕っているようだった。
「俺、兄貴の事尊敬してて。
いつか俺も騎士団に入って、兄貴と肩を並べて戦いたいんだ」
デイは自分の目標、夢について語った。
その顔はとても爽やかで希望を持っている顔だったが、少し寂しそうな顔でもあった。
「そうか、その夢叶うといいな!」
「っとそろそろ行こうぜ、ユート。」
そう言ってデイは歩き出し俺もデイについて行くように歩いていった。
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